原題:spanishprisoner

☆みちのく国際ミステリー映画祭'99出品作品::http://www.lantecweb.com/mystery/index.html

1997年/アメリカ映画/カラー/1時間45分/ビスタサイズ/ドルビー・デジタル/ ポニーキャニオン、東京テアトル提供・配給/ポップ・プロモーション宣伝

1999年10月20日よりビデオレンタル開始 1999年5月1日から東京・シネセゾン渋谷で公開

公開初日 1999/05/01

配給会社名 0068

解説

タイトルの「スパニッシュ・プリズナー=スペインの囚人」とは4世紀以上の伝統を持つ古典的な詐欺の手口。スペインの亡命貴族を名乗る囚人が、隠し財宝と美しい妹の存在を匂わせて保釈金の寄付を懇願する手紙を送ってくる。寄付した金に加え謝礼を約束する(ついでに妹も紹介するという)内容に釣られ、まんまと騙される人は多く、この手の詐欺は現在も後を絶たないという。現代アメリカ最高峰の劇作家にして『評決』『アンタッチャブル』の脚本家、『摩天楼を夢見て』や『アメリカン・バッファロー』の監督であるデビッド・マメットの5作目の長編映画は、この「スペインの囚人」詐欺を大がかりにしたようなスリラーだ。善良なコンピュータ会社の社員が、自分の業績を評価されない苛立ちを利用されて、詐欺師(達)に騙されてゆく。彼が同僚や上司や恋人、FBIや観光客まで信じられなくなっていくヒッチコックばりの展開は、『エネミー・オブ・アメリカ』より現実にありそうで怖いゾ。日本人が意外な活躍をするのにも注目。主演は『シェルタリング・スカイ』『愛の選択』などのキャンベル・スコット。『花嫁のパパ』などの名コメディ俳優スティーブ・マーチンが大富豪を演じる。

ストーリー

画期的な市場予測ソフト“プロセス”のプレゼンのために、カリブ海のエステフェ島を訪れたジョー・ロス(キャンベル・スコット)。そこで大富豪らしいジミー・デル(スティーブ・マーチン)という男と知り合い、彼から「NYの妹に渡してくれ」と小包を預かる。プレゼンは好感触を得、ジョーは機上の人に。機内で社長秘書のスーザン(レベッカ・ピジョン)に「島で会ったFBIの女捜査官に聞いた話では、見知らぬ人に頼まれた荷物は麻薬だったりする」と脅かされ、不安になった彼は機内トイレで中身を確認する。ただのテニス教本と手紙だったが、本を破いてしまったらしく、NYに着いてから同じ本を探すはめになる。なんとか見つけたその本を届けるが、守衛に預けたせいで「妹が待ちぼうけを食らった」とジミーの機嫌を損ねることになる。一方、会社では社長のクライン(ベン・ギャザラ)との成功報酬の交渉が決裂、逆に彼の開発した“プロセス”の持ち出しを警戒される始末だ。ちょうど理不尽な怒りを謝罪してきたジミーに、身の振り方を相談するジョーだったが、何かがおかしい。スーザンが会ったFBIによると、彼は詐欺師だというのだ。混乱するジョーだったが……。

スタッフ

監督・脚本:デビッド・マメット
製作:ジーン・ドゥメイニアン
撮影:ガブリエル・ベリステイン
音楽:カーター・バーウェル

キャスト

キャンベル・スコット
レベッカ・ピジョン
スティーブ・マーチン
ベン・ギャザラ
フェリシティ・ハフマン
リッキー・ジェイ
クリス・クリストファーソン

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