半世紀以上、映画を照らし続ける仕事人の肖像

リージョナル・フィルム・フェスティバル2004正式出品作::http://www.riff.jp/

2004年/日本/カラー/スタンダード/1時間16分 配給・製作:フェローピクチャーズ

2007年02月24日よりDVDリリース 2004年12月4日(土)〜17日(金)、渋谷ユーロスペースにてモーニング&レイトショー

公開初日 2004/12/04

公開終了日 2004/12/17

配給会社名 0549

解説


 日本映画史に残るどんな傑作も、《光》がなければ輝くことはできなかった。
半世紀にわたって日本映画を照らし続ける照明技師・熊谷秀夫。鈴木清順の様式美、相米慎二の長まわしは、熊谷なくしてはありえなかった。この秋公開の『透光の樹』でも活躍中。すでに伝説、そして現役の照明技師・熊谷秀夫にスポットをあてたドキュメンタリー。
「雷の気持ちになれ!」と照明技師は叫んだ。それは、映画『快盗ルビイ』(和田誠監督)のセット撮影のときのことだった。ライトで稲妻をつくるシーンで、稲妻担当の助手に熊谷秀夫は大きな声で怒鳴ったのだ。「雷の気持ちになれ!」
そのとき、その場にいたスタッフ・キャストの心にも閃光が走った。熊谷秀夫が《光》で創ろうとしているものは一体どんなものなのだろうか?エモーショナルなものを具現化するための彼の仕事とは?本作は、大映京都から日活シスター・ピクチュア、ロマンポルノを経て現在まで一一およそ50年あまりの時を、熊谷秀夫の言葉と、彼の光で照らされた25本の映画たちとともに検証している。また、熊谷の《光》に魅了された『快盗ルビイ』の関係者や、最新作『透光の樹』の現場スタッフの証言を交えて、熊谷秀夫の映画作りのスタイルと人物像に迫っていき、戦後の映画史を生きる、ひとりの職人の肖像を浮かび上がらせている。

スクリーンを見つめているとき、わたしたちの目には何が映っているのでしょう。物語に夢中になったり、スターのしぐさに見とれたり。どんなに本物に見えても、それは大勢の人々が撮影現場で作りあげたもの。けれどそのとき、スクリーンの向こうから光を投げかける人がいます。たいていは控え目で、でも時にはおもいきり大胆で。そして必ず心をこめて。スクリーンにあふれる光、闇を照らすたったひとつの光。映画を見ているわたしたちの心には、いつでもそんな光が届いているのです。
  ——ナレーション・小泉今日子

ストーリー

スタッフ

製作:藤田義則、宮内眞吾、福島聡司撮影:高間賢治、栗山修司
録音:橋本文雄
プロデューサー:中林千賀子
インタビュアー:長谷川隆
編集・構成:伊藤正治
作曲・演奏:佐山雅弘
監修:和田誠

キャスト

熊谷英夫

根岸吉太郎
白鳥あかね
小川富美夫
吉野節子
小川久美子
林大樹
真田広之

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