流れていく時間、傷つけあう瞬間。

2004年/日本/71分 配給:ラブコレクション製作委員会

2005年02月16日よりビデオレンタル開始 2005年02月16日よりDVD発売開始 2004年11月27日より渋谷シネ・ラ・セットにて順次ロードショー!

公開初日 2004/12/11

配給会社名 0541

解説


第24回モスクワ映画祭コンペ部門で最優秀女優賞を受賞し注目を集めた『blue』(01)で少女たちの心の揺れ動く繊細な様を描いた安藤尋監督が、今度は実際に起こった事件を元に、少女たちの恋愛にも似た友情と少女の傷ついたココロとカラダの不透明さを見事に描いた衝撃的な作品が、『ココロとカラダ』である。多感な時期に森の中でレイプされた過去を持つ恵子と、恵子を助けた友人の知美。都会の片隅で再開した二人は、奇妙な関係の生活を始めていく。傷つけあう友情と見えない未来。援助交際で体を売る少女たちは都会の片隅で自分を見失いかけ、そして思いもよらない結末が待っていた…。
主演には、知美役を2002年ハワイ国際音楽映画祭NETPAC賞を受賞した『おぎゃあ。』の阿久根裕子、恵子役を『花と蛇』(04)で注目を集めた未向が演じ、不安定な心のバランスを持った少女たちを見事に好演している。共演には、『この世の外へクラブ進駐軍』(04)等、映画やTVドラマで活躍の池内万作、『アイデン&ティティ』(03)をはじめ、安藤作品でもお馴染みの棚橋ナッツ、舞台を中心に活躍している堀本能礼といった顔ぶれが脇を固めている。脚本を安藤尋監督と共に『富江replay』(00)の玉城悟が共作。撮影を『富江』(99)『東京ゴミ女』(00)の鈴木一博、美術を『陰陽師』(01)の黒須康夫、編集を『ゲロッパ!GET UP』(03)の冨田伸子と、日本映画の名手たちが手がけているのも見逃せない。また音楽を、世界的なターンテーブリストであり、93年中国映画『青い凧』以来、香港映画『女人、四十。』(95)や『アイデン&ティティ』(03)、また安藤作品のほとんどのサウンドトラックを担当している大友良英が手がけたのも話題だ。

ストーリー


数年前、学校帰りの知美(阿久根裕子)は、森に挟まれた細い砂利道で友人・恵子(未向)の自転車が転がっているのを見つける。森の奥へ行くと、恵子は男にレイプされていた。知美は男の頭を石で殴り、恵子を救う。そして現在、恵子は過去をすべて捨て、東京で体を売って生きていた。そこに卒業以来会っていなかった知美から連絡がくる。その夜、逢いたかったのだと言う知美を、ひとまず恵子は自分のアパートに泊める。翌日、恵子は部屋の鍵を知美に渡して仕事に出かける。知美はその鍵を持ち、ふらりと町に出ると合鍵を作った。新しい鍵を持ってアパートに帰った知美は、そこに見知らぬ男・西山(池内万作)が上がり込んでいるのを目にする。西山は知美に恵子と援助交際していると告げる。衝撃を受けた知美は、西山に、恵子と同じようにしてくれと、体を開くのだった。アパートから帰っていく西山の後姿を、戻ってきた恵子が見かける。西山の携帯電話にかけてみるが、彼は無視して去っていく。部屋に戻ると、知美がカーペットに染み込んだ血を拭いていた。知美は誰とでも寝る西山とは別れたほうが良いと言う。知美との再会で過去を思い出していた恵子は、知美が勝手に合鍵を作ったこと、そして自分の男と寝たことに怒り、暴力をふるって追い出す。しかし、階段から突き飛ばされ翌朝になっても玄関の前から立ち去ろうとしなかった知美に、恵子は働くように言う。知美は体を売り始めた。知美は様々な男に体を売った。だがある日、とうとうホテルで客に暴力をふるわれる。意識を失い、ボロボロになった体で目を覚ますと携帯電話が鳴っていた。出てみると、恵子が電話口で泣いている。彼女は自宅のトイレで流産したのだった。体中怪我だらけの知美と、流産した恵子。売り物にならない体になった二人は、暫く仕事を休むことにした。そしてレンタカーを借りて、ドライブへ出かける。たどり着いた海では、一人の幼い少女が地面に絵を描いている。知美に絵を書くようにねだる少女を見て、恵子は少女の誘拐を思いついた…。

スタッフ

監督:安藤尋
脚本:玉城悟、安藤尋

企画制作:アルチンボルド
製作:ラブコレクション製作委員会
  (ヒューマックスコミュニケーションズ、ジャム・ティービー、
   カルチュア・パブリッシャーズ)

キャスト

阿久根裕子
未向
棚橋ナッツ
堀本能礼
本多章一
笹川大輔
池内万作

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