原題:Effroyables Jardins

いまはただ、君を笑わせることしかできないけれど…

2003年/フランス/95分/シネマスコープ/ドルビーSR-D/DTS/カラー/6巻/2898m 配給:ワイズポリシ— 提供:ハピネット・ピクチャーズ+あおぞらインベストメント+ワイズポリシ—

2005年03月25日よりDVDリリース 2005年03月25日よりビデオリリース 2004年10月9日、シネスイッチ銀座、関内MGAにてロードショー

公開初日 2004/10/09

配給会社名 0043

解説


僕のパパは日曜日になるとピエロになる。
街の公民館で、顔見知りの人たちを笑わせているんだ。
そんなパパのことが、僕は好きになれなかった。
だって、自分のパパが
他人の嘲笑の的になっているなんて、許せないだろ。
だから日曜日になると、僕はいつもおなかが痛くなっちゃうんだ。
そして哀しい気持ちで、いたたまれなくなってしまう。
でも知らなかったんだ。
パパがどうしてピエロになったのか。

これは僕のパパとその仲間たちと、そして忘れ得ぬピエロについての物語。
とっても辛くて哀しくて美しい、ドイツ占領下のフランスの記憶——。

『クリクリのいた夏』から4年。名匠ジャン・ベッケル監督が、ミシェル・カンの世界的なベストセラー小説「恐ろしい庭“Effroyables Jardins”」を完全映画化した話題作である。小説は2000年にフランスで出版されるや15万部を超えるベストセラーを記録、15ヶ国以上で翻訳され国際的に高い評価を集め、舞台化もされている。さらに、あのスティーヴン・スピルハーグが本作に大きな感銘を受け、早くもハリウッド版のリメイク化権を獲得したことでも大きな話題をよんでいる。

主題歌はシャルル・トレネの名曲「よろこびのうた“Y´a de la joie」。戦時下の厳しい現実の中であってさえも、既望や夢を捨てずに生を謳歌する事の大切さを軽やかに歌い上げて、映画が終わった後も、私たちの胸の奥に静かに染入ってくる。殺伐とした今という時代だからこそ、トレネの歌声とともに、この映画の様々な感動の場面か私たちの心の中に甦ってきて、いつまでもいつまでもリフレインし続けることだろう。

ストーリー


愛すべき小学校教師のジャックは、毎週日曜になると公民館で赤い鼻をつけたピエロを演じて人々を笑わせるのが日課となっていた。息子のリュシアンはそれが嫌でならない。そんなリュシアンにジャックの親友アンドレは、ジャックがなぜピエロを演じるようになったのか真相を語り始める……それは第二次大戦ドイツ占領下の時代に遡る。ある日、にわかレジスタンス活動に身を投じたジャックとアンドレたちか、ドイツ軍の捕虜となり、劣悪な環境の“穴”に閉じ込められてしまうといいう事件が起こった。“穴”の中には激しい雨が容赦なく降り注ぎ、恐怖と空腹と寒さが彼らの体力をどんどん奪っていく。
明日にも処刑かという最悪の状況の中、“彼”はジャックたちの穴の上にふいに姿を現した。“彼”は懐から赤い玉を取り出すと、馴れた手つきで自分の鼻にそれを乗せ、おもむろに道化を演じ始めるではないか。そして“彼”は絶望の淵にあるジャックたちに囁くように語りかける。「生きている限り希望がある」と……。

スタッフ

監督:ジャン・ベッケル
原作:ミシェル・カン「ピエロの赤い鼻」扶桑社刊予定
脚本・台詞:ジャン・コスモ(遺作)、ギョ—ム・ロラン、ジャン・ベッケル

キャスト

ジャック・ヴィユレ
アンドレ・デュソリエ
ティエリー・レルミット
ブノワ・マジメル

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