原題:DOOR IN THE FLOOR

2004年/アメリカ/ 配給:日本ヘラルド映画

2006年06月23日よりDVDリリース 2005年10月22日(土)より 恵比寿ガーデンシネマほか全国ロードショー

公開初日 2005/10/22

配給会社名 0058

解説


「サイダーハウス・ルール」「ホテル・ニューハンプシャー」「ガープの世界」…。アメリカ現代文学の巨匠ジョン・アーヴィングの最新ベストセラー小説「未亡人の一年」が、遂に映画化!

原作の『未亡人の一年』は、多数の映画化の話にもかかわらずアーヴィングをして「映画化は無理」と言わしめた作品だったが、監督のトッド・ウィリアムズの「前半のみを映画化する」というアイディアと、アーヴィングの精神を丹念に紡ぎ上げた脚本に心動かされ、初めて首を縦に振った作品である。実際、アーヴィング自身が脚本を手がけてアカデミー賞最優秀脚色賞を受賞した「サイダーハウス・ルール」よりも満足している、と多数のインタビューで答えている。
豊かで複雑な登場人物たち、柔らかな日常に潜む棘、手にとって感じられるほどリアルな心のひだを、アーヴィング得意のユーモアのエッセンスを交えて描いた本作は、胸をしめつけるような言葉と映像の数々で心象風景を鮮やかに浮き彫りにする。

アカデミー賞常連の二大スターが贈る、心揺さぶる“大人の男と女”の愛と絆を描いた最高傑作!

主演はアカデミー賞に輝くキム・ベイシンガーと、アカデミー賞に4度もノミネートされているジェフ・ブリッジス。アメリカで最も美しく年をとることに成功した女優といわれるキムは、ほとんどの女優が出演を躊躇するといわれた難役を、彼女にしか表現しようのない類の嘆き、悲しみ、香気を漂わせ見事に演じきった。全米の批評家はこぞって「アカデミー賞を受賞した「L.A.コンフィデンシャル」を更に上回る奇跡的演技」と絶賛。    
ジェフは、少年性、性的魅力が同居しながらも娘を愛する立派な父親、という複雑な役どころを、愛さずにいられない魅力的な人物像で描き出した。また、ミュージシャンやフォトグラファーとしても活躍する彼は、本作で自身の絵を披露し、その多才振りを発揮した。超一流の俳優同士の一糸乱れぬ完璧な演技とデリケートな感情描写は、心の奥に深く焼き込まれる。

エディ役にはハリウッドが注目する新星ジョン・フォスター。両ベテランに挟まれ、物語の「窓」=ストーリーテラー、という重要な役割を果たすプレッシャーを、みずみずしい清潔感あふれる演技で撥ね返し、評論家を唸らせた。一人娘のルースには、天才子役ダコタ・ファニングの妹にして姉をも凌ぐ演技力で観客の目を釘付けにするエル・ファニング。幼いとはいえ絶対的な演技力が要求される役をいとも簡単に演じきり、全キャストとスタッフを瞬く間に虜にした。
監督・脚本は、アーヴィングから「映画化にあたって、彼以外がメガホンを取ることは考えられない」と言わしめた新進気鋭のトッド・ウィリアムズ。2大スターと世界的作家の心を掴んだ豊かな才能を本作で惜しみなく披露した。製作は「21グラム」やジョン・チーバー原作の「アイス・ストーム」を手がけたテッド・ホープ。

「ドア・イン・ザ・フロア」とは、ジェフ・ブリッジス演じるテッドが書いた児童書「床の上のドア」のこと。
誰の人生にも開けてはならない闇への扉が床下に存在し、人々はその扉を閉めたままにしておきたいと願うが、時としてそこへ行かねばならない、との意が込められており、原作「未亡人の一年」が持つ神秘性を的確に表現したタイトルとなっている。

ストーリー



悲しみの扉を開けて、私はゆっくりと生まれ変わる。

著名な児童文学作家テッドと妻のマリアンは、愛くるしい一人娘のルースとともに、申し分無い裕福な生活を送っていた。だが、一見幸せに満ちたこの夫婦は、海辺の自宅と町なかの書室を一日おきで寝泊りするという奇妙な別居生活を始める。
夏が始まる頃、テッドはある目的を遂げるために、作家志望の高校生エディを住み込みの助手として雇う。悲しみのベールを纏い幼い娘を抱きしめることすらためらう妻、浮気に明け暮れなかなか創作活動にとりかからない夫。針一本落としても崩れてしまいそうな微妙なバランスの中で、互いを慈しみあいながらも触れあうことのできない家族に、エディは急速に惹かれていく。そんなある夜、テッドは夫婦の秘められた出来事をエディに話し始めた…。

スタッフ

監督・脚本:トッド・ウィリアムス
原作・ジョン・アーヴィング

キャスト

キム・ベイシンガー
ジェフ・ブリッジス
エル・ファニング
ジョン・フォスター

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