原題:Walk about

ニコラス・ローグ監督 幻のデビュー作

1971年/イギリス/カラー/100分 配給:ケーブルホーグ

2004年12月03日よりDVD発売開始 2004年12月03日よりビデオレンタル開始 2004年8月7日よりテアトルタイムズスクエア・レイトロードショー!

公開初日 2004/08/07

配給会社名 0029

解説


今回の上映は「本邦初・オリジナルバージョン」での公開となり、過去の日本公開時よりも5分長く、ニュープリントでの公開となります。

『WALKABOUT 美しき冒険旅行』は、1972年に東京でわずか1週間のみ公開されて以来、熱狂的ファンの間で密かにニコラス・ローグ(『地球に落ちて来た男』『ジェラシー』)の最高傑作として語り継がれてきた “幻の映画”である。
オーストラリアの原野に投げ出された少女と弟が、アボリジニの少年と出会い、言葉が通じないまま旅を続ける。性のめざめと戸惑い、少女とアボリジニの淡いロマンス、自然の美しさと厳しさ、野生と文明の対比、荒野を歩きり、して一糸まとわぬ姿で泳ぐ少女・・・。

『WALKABOUT』には二重の意味が込められている。ひとつはアボリジニの部族に伝わる、少年がたった一人でオーストラリアの奥地を旅する成人儀式であり、もうひとつは幼い姉弟の生死を賭けた放浪である。

制服を脱ぎ捨て、しなやかな裸体を陽の下に晒す14歳の少女役に、『若草の祈り』のジェニー・アガター。少女に恋するアボリジニの少年役に、『裸足の1500マイル』のデヴィッド・ガルピリル。憂いを帯びた叙情的な美しい音楽に、ジョン・バリー。

大人になるための旅に出た、少女と弟とアボリジニの少年。
あの時、君が望みさえすれば−−−。

ストーリー



都会に暮らす14歳の娘(ジェニー・アガター)と6歳の息子(リュシアン・ジョン/リュック・ローグ)の2人は、父親(ジョン・メイロン)と一緒にオーストラリアの砂漠をドライブする。しかし、突然の父親の死によって、姉弟2人きりで広大な砂漠を旅することを余儀なくされる。

 未知の砂漠で、食べ物も水も底をついてしまった。朦朧とした意識の中、弟は砂漠の向こうから黒い影が近付いてくるのに気付く。それはアボリジニの少年(デヴィッド・ガルピリル)だった。少年は力強く健康的で、姉よりも少し年上のようだ。弟が手まねで水が飲みたいことを必死に伝えると、少年はアボリジニの知恵を使って姉弟に水を与えてくれた。言葉の通じない3人だが、しばらくすると身振り手振りを加えておしゃべりを始める。狩りをしたり、泳いだりしながら旅を続ける彼らの姿が、次第に家族のように変わっていく。

 アボリジニの少年にすべてを託しながら、旅を続ける姉弟。アボリジニの少年の野性的な生活に触れて、都会の中で失っていた何かを取り戻してゆく。そしてまた、自らの力で「生」きることへの目覚めと、思春期を迎えた少女と少年は「性」の目覚めをそれぞれに感じ始めたのだった。

スタッフ

製作総指揮:マックス・L・ラーブ
製作:サイ・リトヴィノフ
監督・撮影:ニコラス・ローグ
脚本:エドワード・ボンド
原作:ジェームズ・ヴァンス・マーシャル
   「美しき冒険旅行(WALKABOUT)」清流出版
音楽:ジョン・バリー

キャスト

ジェニー・アガター(姉)
リュシアン・ジョン(弟)
デヴィッド・ガルピリル(アボリジニの少年)
ジョン・メイロン(父親)
ジョン・イリングスワ—ス(夫)

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