原題:Confidence

ラスト10分  気づいたときには ダマされる

2002年/アメリカ映画/97分/カラー/シネマスコープ/ドルビーSR、ドルビーデジタル、DTS、SDDS 配給:ギャガ・ヒューマックス

2004年08月06日よりビデオレンタル開始 2004年2月7日よりニュー東宝シネマほかにてロードショー

公開初日 2004/02/07

配給会社名 0025/0145

解説


ダマす快感、だまされる快感に酔いしれる
あなたの知性に挑む最新型クライム・エンタテインメント

鮮やかな手腕でワケありの金を巻き上げた天才グリフター<詐欺師>ジェイク。しかし、その金は異常に執着心の強い暗黒街の大物キングの金だった!窮地に陥ったジェイクの打った手は、キングと組んでデカい仕事をすること。美貌の女スリ、リリーらと共に500万ドルを奪い去る大仕掛けに乗り出したジェイクだが、そのプランはジェイクを執拗につけ狙うFBI捜査官の出現で狂い始める・・・。
騙しのテクニックに快哉を叫びながら、最後に騙される快感に酔いしれる。そんな映画ならではの醍醐味に満ちた作品が登場した。古くは『テキサスの五人の仲間』や『スティング』、『ユージュアル・サスペクツ』、『スナッチ』など“騙し”“仕掛け”の名作・快作はさまざまあったが、『コンフィデンス』はプロットの緻密さ、台詞の洗練度、痛快さにおいて勝るとも劣らない。単純な仕掛けでは満足しない人たちをもうならせるトリックを用意して、まさに21世紀の息吹きを存分に織り込んだ仕上がりとなっている。

快心の脚本に描かれた魅力溢れるキャラクター達

映画は、詐欺師ジェイクが銃を頭に突きつけられた、緊迫のシーンから始まる。有能な仲間とチームを組んで完璧な計画を実行に移す、沈着冷静で人を騙すことではピカイチな彼がどうしてそんな状況に追い込まれてしまったのか。誰かが裏切ったのか。絶体絶命の彼は大胆不敵な詐欺の顛末を語り始める…。
詐欺師たち、美貌の女スリ、顔役、堅気の顔をしたマフィア、FBI、悪徳警官などなど、一癖も二癖もあるキャラクターたちが登場し、一瞬も予断を許さないストーリーで引っ張っていく。何重にも張り巡らされた伏線、ジグソーパズルの断片が最後の最後、ラスト10分でひとつになる抜群の構成。しかも『スパイ大作戦』のような人を食った詐欺計画と『オーシャンズ11』以上のプロの男の意地と心意気にシビれる。TVドラマで才能を磨き、これが映画デビューとなるダグ・ユングの巧みな脚本には脱帽させられる。
しかも出演者たちが圧倒的に充実している。冷静な詐欺チームのリーダー、ジェイクには『マクマレン兄弟』を監督・主演して注目され、近年は『プライベート・ライアン』や『15ミニッツ』をはじめアクションでも輝くエドワード・バーンズ。詐欺師でありながら人の情にも厚いジェイクをスマートに演じている。
ジェイクに落とし前をつけさせる顔役キングには『クレイマー、クレイマー』と『レインマン』でアカデミー主演男優賞に輝いた、名実ともにアメリカを代表するスター、ダスティン・ホフマン。猜疑心が強く、したたか。暴力をふるうことも辞さないギャングを、細かい演技計算のもとで具現化してみせる。
美貌の裏に思惑を秘めた女スリを演じるのは『ハムナプトラ』シリーズや『スターリングラード』、『アバウト・ア・ボーイ』など大ヒット作でおなじみのレイチェル・ワイズ。FBI捜査官に扮するのは『ゴッドファーザーPARTⅢ』、『男が女を愛する時』のアンディ・ガルシア。
さらに『交渉人』のポール・ジアマッティ、『ブレイド』のドナル・ローグ、『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』のルイス・ガスマン、『ブラックホーク・ダウン』のブライアン・ヴァン・ホルト、『ジャッキー・ブラウン』のロバート・フォスターなど、個性派が結集している。
スリルとユーモアが交錯する語り口で映像化したのは『摩天楼を夢みて』や『NYPD15分署』、『チェンバー/凍った絆』などで、俳優の素晴らしい演技を引き出しつつサスペンス演出に冴えをみせるジェームズ・フォーリー。ここでも俳優たちのアンサンブルをまとめながら、それぞれの個性を際出せてみせる。なにより、最後までサスペンスを途切らさない手腕はすばらしい。
撮影はスペイン出身のファン・ルイス・アンシア。プロダクション・デザインは『LAコンフィデンシャル』のビル・アーノルド、衣装は『ブレッド&ローズ』のミシェル・ミシェル。『GO!GO!チアーズ』のマーク・ビュターン、『チョコレート』のマイケル・パゾーネクとマイケル・バーンズ、そしてマイケル・オーヴェンがプロデュースを担当している。
“騙し”のテクニックに翻弄される、これぞハリウッド最高のエンタテインメントである。

ストーリー


セリフも動作も要注意!
天才詐欺師のシナリオに20手先まで操られる!

ジェイク(エドワード・バーンズ)は窮地に追い込まれていた。大男の黒人から後頭部に銃を突きつけられ、懺悔を強要されていたのだ。なぜ、こんなことになったのか。ジェイクは観念したように語り始める——。
そもそもは完璧な詐欺のはずだった。ジェイクは儲け話をエサにライオネルという男を罠にかけた。信頼できる仲間ゴードー(ポール・ジアマッティ)、マイルズ(ブライアン・ヴァン・ホルト)、そしてビッグ・アル(ルイス・ランバルディ)とともに罠をはり、賄賂で抱きこんだLAPD警官ウィットワース(ドナル・ローグ)とマンザーノ(ルイス・ガスマン)の登場のタイミングも抜群だった。
しかし喜びも束の間、ライオネルが死体で発見される。ライオネルから奪った金は暗黒街を牛耳る大物、キング(ダスティン・ホフマン)の持ち物だったのだ。チームに動揺が走る。その危機感はビッグ・アルが殺されたことで現実のものとなる。
ジェイクは考え抜いた挙句、キングのもとに赴いて商談を持ちかけた。それは、ライオネルからかすめ取った金額を上回る巨額の詐欺プランを実行することで手打ちにしようというものだった。興味を覚えたキングはマフィアと関係のある、モーガン・プライス(ロバート・フォスター)の銀行から500万ドルを騙し取ることを命じると同時に、彼らの見張り役に手下のルーパス(フランキー・G)をチームに加えることを要求する。
断ることのできないジェイクは、ビッグ・アルの代わりに女スリのリリー(レイチェル・ワイズ)をスカウトして綿密なプランを立て始めた。だが、彼らが実行に移しはじめたまさにそのとき、ジェイクを追ってFBI捜査官ビュターン(アンディ・ガルシア)がLAに現れた。彼はウィットワースとマンザーノを脅して、ジェイク逮捕の計画を練る。目障りなビュターンの出現に動揺するジェイク。しかし、計画を中止することはできない。監視するキング、つけ狙うビュターン、そして騙されたら只ではすまないモーガン・プライス。おまけにリリーとルーパスの思惑も分からないまま、ジェイクは大型詐欺を決行する。果たして最後に笑うのは誰…?!

スタッフ

監督:ジェームズ・フォーリー
脚本:ダグ・ユング
プロデューサー:
マーク・ブタン
マイケル・パゾーネク
マイケル・バーンズ
マイケル・オーベン
制作総指揮:
エリック・コペロフ
マルコ・メーリッツ
エバーハード・ケイザー
スコット・バーンシュタイン
撮影監督:ファン・ルイス・アンシア
プロダクション・デザイナー:ビル・アーノルド
編集:スチュアート・レヴィ
音楽監修:ジョエル・ハイ
衣装:ミシェル・ミシェル

キャスト

ジェイク:エドワード・バーンズ
キング:ダスティン・ホフマン
リリー:レイチェル・ワイズ
ビュターン:アンディ・ガルシア
ゴードー:ポール・ジャマッティ
マイルズ:ブライアン・ヴァン・ホルト
ルーパス:フランキー・G
モーガン・プライス:ロバート・フォスター
ウィットワース:ドナル・ローグ
マンザーノ:ルイス・ガスマン

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