2003年/日本/カラー/105分/ 配給:アルゴ・ピクチャーズ

2004年12月15日よりビデオレンタル開始 2005年01月07日よりDVD発売開始 2004年5月1日より新宿武蔵野館、銀座シネパトスにてロードショー

公開初日 2004/05/01

配給会社名 0090

解説


なんのとりえもない男が、一匹の捨て犬と出会い、そして決意する

 空前のペットブームとよばれる現在、犬や猫などの動物たちは、人間の心身を癒してくれる大切な存在である。しかし心ない人々によって捨てられる動物たちも少なくはない。
「セラピードッグ」とは、動物との触れ合いを体のリハビリや心のケアに役立てようという、動物介在療法(アニマルアシステッドセラピー)に活躍する犬のことである。犬たちと接しているうちに、身体機能が回復したり、痴呆症が改善するなどの成果が見られる。
  本作に特別出演しているブルースシンガーの大木トオル氏は、1970年代よりアメリカでこの活動を進め、日本での普及をライフワークとしてきた。代表を務める国際セラピードッグ協会では、現在、日米あわせ、150匹もの犬を育てている。その殆どが、一旦は人に捨てられ、セラピードッグとして育てられることで再び生きるチャンスを与えられ、助けられた捨て犬たちなのだ。

『犬と歩けば チロリとタムラ』は、どんなに頼りなく見える人間や犬たちでも、“誰かの力になることが出来る”という大切なことを教えてくれる。実際に本作に出演のチロリやタムラ(実際の名前はピース)は、セラピードッグとして活躍している犬たちである。その生き生きとした表情は、タレントとして訓練された犬たちでは決して表現することができないものである。

ストーリー

フリーターの岡村靖幸(田中直樹)はコンビニの前で1匹の捨て犬と出会った。彼は犬に餌を与え、優しく接するのだった。そして、彼女、古川美和(りょう)の待つアパートへ戻った。彼女は、末期ガンを宣告された母親と引きこもりの妹の面倒を見るため、明日、アパートを引き払い、里帰りするのだ。行き場を失う靖幸は「一緒についていこうか?」と訊くが断られてしまう。あてにしていた妹(吉村由美)の家からも「うちに転がりこむのはなしね」と追い出される。

 行き場を失い、途方にくれていたその時、靖幸はコンビニで出会った犬と再会する。そして、“タムラ“と名づけたその犬と行動をともにすることに…。

 一方、実家に戻った美和を待っていたのは、想像以上の鬱屈した生活だった。昼間は病院で母に付き添い、夜は引きこもりの妹・美紀(藤田陽子)に接する日々。

 その頃、靖幸はテレビで「アニマル・セラピー」の存在を知り、翌日セラピードッグの訓練所を訪ねる。行き場のない彼とタムラに、先生(大木トオル)から「犬の訓練の間、君もこの施設に寝泊りする。そしてうちの活動を手伝う。どうだい?」と提案される。靖幸は、タムラと共にセラピードッグのトレーナーとして居場所を見つけたのだった。最初はうまくコミニケーションをとることの出来ない靖幸とタムラだったが、次第に信頼関係ができ、他の犬たちと療養施設をまわるようになる。そこで実際に病人を元気づける姿を見た靖幸は、ある決意をするのだった…。

スタッフ

監督:篠崎誠
原作・脚本:七里圭
エグゼクティブプロデューサー:志垣亮
プロデューサー:坂元紀?子、岡田裕
音楽プロデューサー:大木トオル
音楽:長嶌康宏
撮影監督:萩原憲治
撮影:米田実
美術:山崎輝

キャスト

田中直樹(ココリコ)
りょう
チロリ
ピース
藤田陽子
天光眞弓
桜むつ子
青木富夫
唯野未歩子
吉村由美(PUFFY)
片桐仁(ラーメンズ)
大木トオル(特別出演)

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