原題:War Photographer

歴史を変えた報道写真の傑作は いかにして撮られたか?

2001年/スイス/96min/ドルビーSR 配給:メディアスーツ

2004年06月25日よりDVD発売開始 2003年9月6日より東京都写真美術館

公開初日 2003/09/06

配給会社名 0066

解説


孤高のフォトジャーナリスト、ジェームズ・ナクトウェイはもっとも勇敢で最高の戦争写真家である。本作は彼についての映画であり、戦争写真家としての彼の日常や仕事における不安が描かれている。そこに見られるのは、ハリウッド映画的なハード・ボイルドでシニカルな肖像ではない。

ジェームズ・ナクトウェイは、ロマンス・グレーの控えめな男で、思索に耽る哲学者を思わせる男である。思慮深く、言葉を選ぶように語り、驚くほどシャイな人間だ。
だが多くの人が、ナクトウェイは報道写真を芸術的領域に拡げた男として考えている。世界で1番多忙なジャーナリストの1人であることは疑いようもない。過去20年の間、ナクトウェイは戦争をひとつとして見逃したことはない。おそら<、この時代の誰よりも多<の苦しみと死を観つめてきた男である。 スイスのドキュメンタリー作家・プロデューサーのクリスチャン・フレイは、約2年にわたって、ナクトウェイと共にインドネシア、コソボ、パレスチナ、ニューヨークをめぐり、この戦争写真家の実像に迫った。フレイは、特殊な超小型カメラを、ナクトゥェィのカメラに取り付け、決定的瞬間を狙う時の写真家の息遣いが分かるような演出を試み、フォト・ジャーナリストの仕事に対する真に迫った映像を獲得するのに成功した。 こうして、ロバート・キャパの魂を受け継ぐナクトゥェィと共に、観客は写真家が決定的なチャンスを狙うのを目にすることになる。 事実を前にして写真家は何を考えているのか?どんな状況下でシャッターを切っているのか?この世の地獄を見てきた男の胸に去来するものは? 全ての答えはこの映画の中にある。

ストーリー


ジェームズ・ナクトウェイ
アメリカ人/1948年生まれ

マサチューセッツ州育ちのジェームズ・ナクトウェイは、美術史と政治学を専攻してダートマス大学を卒業(1966-70)。ベトナム戦争とアメリカ公民権運動は彼に大きな影響を与え、写真家になるという決断を後押しした。ニューズ・フィルムのエディター見習い、トラックの運転手として働きながら、独学で写真を学ぶ。76年に、ニュー・メキシコ州で新聞社のカメラマンとして働き始め、フリーの雑誌報道カメラマンとしてもキャリアをスタート。初めての海外任務は、81年、IRAのハンガー・ストライキが行われていた北アイルランドの内戦取材だった。その後ナクトウェイは、戦争、紛争、重要な社会問題を記録することに多くの時間を費やすようになる。彼はエル・サルバドール、ニカラグア、ガテマラ、レバノン、ウェスト・バンクとガザ地区、イスラエル、インドネシア、タイ、インド、スリランカ、アフガニスタン、フィリピン、韓国、ソマリア、スーダン、ルワンダ、南アフリカ、ロシア、ボスニア、チェチェン、コソボ、ルーマニア、ブラジル、そしてアメリカなどで取材活動を続けてきた。84年よりタイム誌の契約カメラマンとなり、80-85年、ブラック・スターに参加。86-01年、マグナムのメンバーとして活動。ニューヨークのICP(インターナショナル・センター・オブ・フォトグラフィー)、ローマの市立展覧館(パラッツォ・エスポジツィオーネ)、マドリッドのエル・シルクロ・デ・ベラス・アルテス、プラハのカロリナム、スウェーデンのハッセルブラッド・センター、アムステルダムのキャノン・ギャラリーと新教会(ノイエ・力一ク)、ダートマス大学のフッド美術館などで個展を開いてきた。
彼はこれまでに、ロバート・キャパ金賞(5回)、ワールド・プレス・フォト賞(2回)、年間最優秀雑誌カメラマン賞(6回)、ICPのインフィニティ・アワード(3回)、ライカ・アワード(2回)、アルフレッド・アイゼンシュタット賞、キャノン・フォト・エッセイスト賞等、数々の受賞歴に輝く。現在、王立写真協会の会員であり、マサチューセッツ美術大学の名誉美術博士。

スタッフ

製作・監督・編集:クリスチャン・フレイ
写真:ジェームズ・ナクトウェイ
デジタル・ベーカム撮影:ペーター・インデルガント SCS
撮影(パレスチナ):ハンナ・アブ・サーダ
マイクロカム撮影:ジェームズ・ナクトウェイ
マイクロ化無提供:スイス・エフェクツ
監督助手・編集助手:バーバラ・ミューラー
音楽編集:フロリアン・アイデンベンツ
音楽:エレニ・カラインドルー、アルヴォ・ペルト、デイヴィッド・ダーリング
音楽監修:マンフレッド・アイヒャー

キャスト

ジェームズ・ナクトウェイ(フォトグラファー)
クリスチャン・アマンブール(CNNか以外特派主任)
ハンス・ヘルマン・クラーレ(シュテルン誌 外報記者)
クリスチャン・ブロイシュテット(季刊GEO紙編集長)
デズ・ライト(ロイター通信 カメラマン)
デニス・オニール(脚本家/事務の友人)

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