原題:Genesis

全人類必見! 胎児だった全ての人へ贈る、1時間21分:生命(いのち)の旅。

第13回フランス映画祭横浜2005正式上映作品::http://www.unifrance.jp/yokohama/

2004年/フランス/カラー/1時間21分/5巻/2214m/ビスタサイズ/ドルビーSRD/字幕翻訳:松岡葉子 配給:日本ヘラルド映画

2006年07月28日よりDVDリリース 2006年1月14日、銀座テアトルシネマにてロードショー

公開初日 2006/01/14

配給会社名 0058

解説



地球誕生から46億年!!「ヒトはどこから来たのか」という永遠の謎に迫る!

この地球上、そして宇宙にまで遡る神秘をついに解き明かす時がきた!「私という存在、生命はいつどこで生まれたのか?」という純粋で、深遠な疑問に挑んだ壮大なドラマティック・ドキュメンタリー、その名も「グレート・ビギン」がいよいよ公開する!
これは、生物学者であり、世界的にその名を知られるフランスの映像作家でもある、マリー・プレンヌーとクロード・ニュリザニーの2人が持ったシンプルな疑問から始まっている。私たちの生命が始まったのは、母親が私を産み落とした日だろうか?それとも両親が愛し合った夜だろうか?更に、生命の起源はどこに?銀河の爆発は、どこで起こったのだろうか?生命の始原となる要素が私たちにたどり着くまで、それらはどのような旅をして来たのか・・・?
『グレート・ビギン』は私たち一人一人の物語であり、16年という長い年月をかけて撮り上げられた、奇跡と感動のアドベンチャーである。
1コマたりとも目が離せない! 誰も見たことがない子宮の中の胎児の驚異。全く新しい映像体験!!

私たちの目の前に現れるのは、まるでエキゾチックな布地模様のように美しい細胞の映像に始まり、観る者に迫るような活火山の溶岩の波、タツノオトシゴの神秘的な求愛のダンス、鮮やかな羽根を持つ熱帯の鳥達の語らい、ガラパゴス島のイグアナの、激しくも優雅な戦いなど。その貴重さはかつてないものである。
そして、何よりも驚異の映像として感動を誘うのは、母親の胎内で実に多彩な表情を見せる人間の胎児の姿だ。
これら奇跡のようなシーンは、緻密な計算と、計算外のチャンスによって撮影された。監督の2人は、撮影に相当な忍耐を持って臨み、何時間も何日も、時には何年もひとつの映像のためにレンズを覗き込んでいたと言う。また、この撮影のために開発されたオリジナルの機材には多額の費用と月日が投じられたことは言うまでもない。
莫大な労力と創造力によって、この作品はテレビ番組の凡庸なドキュメンタリーとは一線を画し、アート性・希少性・物語性という点で、全く新しい映像体験として私たちに深い感動を与えるのである。

ストーリー

はじまり

“私”という存在はいつどこで生まれたのか? 遡れば、あらゆる生命、物質の誕生はどこに?
宇宙。はじめ、地球はオーブンから出されたばかりの皿のように熱い火の惑星だった。火山から溶岩が流れ出る星。そのうち、雨や水蒸気が発生し、岩石は冷やされ大いなる海が誕生した。水は形を持っていない。だからこそ私たちが自らの力でその形を作り上げた時には、皆同じ形をしていた。私たちは皆、川の支流のように、同じ資源から生まれてきたからだ。私たちは、偉大なる生命の同じ種族の仲間なのである。

生命のスープ

水が溜まり、るつぼができる。泡が生まれ、物質はその中と外に分けられる。水の中にミルクをたらすと、まるで生き物のようにひろがっていく。しかしそれは物質であり生命ではない。クラゲのようにふわふわと漂い、形を変化させる。その形はだんだんと消散し、カオスとなる。その一方で、海の先には海岸が新しい大地として広がっていき、手つかずの自然に新たな生命が上陸する。

進化論

初めに水から陸へあがったのは、トビハゼ・ムツゴロウだった。そして海の生き物達は、楽園の陸地の存在を認め、足の生えた陸上動物となった。そして、地面は何百万もの生き物の足跡に覆われることになる。
カエル、イグアナ、ヤドカリ、カニ、鳥、バッタ、トカゲ、カメレオン、カメ・・・

戦いと共喰い性

生命は自らを守るようになると同時に、他の生命を破壊することによって、己の生命を保持している。生とは残忍な略奪の結果であり、共食いである。命は命をむさぼる。別の種族との戦い、同種族間の戦い。
イグアナたちは騎士道的な戦いを繰り広げる。匂いで緑ガエルをひきつけ、一口で飲み込む巨大なカエル。体内ではまだその形がうごめいている。卵を飲み込むヘビ。鼻先の飾りでエビを引き寄せるアンコウ。
地球には、数多の生命と空間が存在する。そして人間は、それを所有すべく既に戦っているのだ。

愛の営み

1+1は3になる。各々は半分しか持っていない。新たな1を生み出すために必要なことは相手を誘惑すること。相手を呼び寄せ、美しい欲望を分かちあうことなのだ。
自分の方へ大きな手を振り、メスを呼び寄せるカニ、カエルのパートナーの奪い合い、クモの求愛ダンス、タツノオトシゴのいたわり合うような優しい交尾、鮮やかな色合いの鳥たちの心のこもった毛づくろい。
恋人たちが出会えば、ダンスを踊って出会いを喜ぶ。互いに受け入れれば、固く抱き合う。愛の舞踏会に求婚者が列をなせば、遠からず争いが始まる。そして、恋人たちがひとつになれば、愛が無から生を生み出すのだ。
子宮の中の幾千ものオタマジャクシ、卵の殻の中にいるアヒルやトカゲの胎児、そして、子宮の中で膝を使って歩くヒトの赤ちゃん。その唇からは歌やコトバが溢れ出している。

そして、ヒトへ

母の胎内に住んでいたときの生と、地上に生れ落ちてからの生。胎内に宿っている間、ヒトと動物は双子のように驚くほど共通点を持っているのだ。だからヒトは胎内で、しなやかな丸い海を漂っている間、少し魚のようで、少しカエルのようだった。
私たちは一隻の船のように、川の流れに逆らい、時の流れに逆らって進む。時は崩壊へと1本の道を進んでいるから。砂浜に打ち上げられ、ひからびていくクラゲ、地面に落ちて腐っていく桃の実。始まったものは必ず終わる。川が水源に遡るのを見た者も、ヒナが卵に戻るのを見た者もいない。貪欲な火も必ず勢いを失い消えてゆく。全てが無秩序へ向かうこの世界で、生命は誕生し、成長し、咲き誇る。いつか肉体が物質の世界へ帰るまで。

スタッフ

監督、脚本: クロード・ニュリザニー&マリー・プレンヌー
音楽: ブリューノ・クーレ
プロデューサー: アラン・サルド

キャスト

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