原題:Cellular

2004年9月10日アメリカ公開

2004年/アメリカ映画/スコープサイズ/ドルビーSRD,SDDS/1時間56分 配給:日本ヘラルド映画

2005年08月26日よりDVDリリース 2005年08月26日よりビデオリリース 2005年2月、日比谷映画ほか全国東宝洋画系にてロードショー

公開初日 2005/02/26

配給会社名 0058

解説


もしあなたの携帯電話に、知らない女性から助けを求める電話がかかってきたら、あなたはどうしますか? 理由も分からず誘拐され、命の危険が迫っているという彼女の話を、あなただったら信じますか? それとも性質の悪いいたずらと考え、即座に切りますか? けれどももし万が一、彼女にとっての唯一の希望があなただったとしたら……!?
偶然つながった見知らぬ誰かの携帯電話がたったひとつの命綱となる女性の恐怖の一日を描いた本作は、一度走り出したら止まらない、手に汗握る超高速ノンストップ・サスペンス・スリラーの傑作だ!

愛する夫や息子と暮らしている高校の科学教師ジェシカの幸福な生活は、突然、自宅に侵入してきた見知らぬ男たちによって砕け散る。彼女が連れて来られ、監禁された部屋には、粉々になった電話が一台。彼女は科学の知識を駆使し、何とか電話線を復旧させると、やっと繋がった未知の相手、ライアンという若者に、自分と家族の身に命の危険が迫っていることを訴える。今や彼だけが彼女の望みだった……。

全米興行成績4週連続トップ10入りのスマッシュ・ヒットを飛ばした本作には、「ドラマティックな緊迫感が限界まで高まっていく傑作」(CNN)、「本年度最高のスリラー」(シカゴ・サン=タイムズ紙)と批評家もこぞって賛辞を寄せている。
なぜジェシカは誘拐されたのか? 冷酷無比の誘拐者の正体は? ライアンは誘拐者たちを出し抜くことができるのか? 何度も携帯電話が切れそうになる危機に見舞われながらも決して希望を捨てず、自ら道を切り開こうとするジェシカの運命は? 95分間、まばたきする余裕さえ与えない緊迫感あふれる展開は、まさに脚本・演出・演技の勝利だ。

主演は「L.A.コンフィデンシャル」でアカデミー賞に輝いたキム・ベイシンガー。突然、殺されるかもしれない極限状況に放り込まれ、怯えながらも、知恵と勇気を駆使して自らと家族の命を守り抜こうとするヒロイン役で迫真の演技を披露する。
ジェシカの電話を受けたために、命がけの経験をすることになる若者ライアンを演じるのは、本作で一躍トップスターの仲間入りを果たしたクリス・エバンス。今後、ダイアン・レインとの共演作やSF大作「Fantastic Four」といった主演作が公開を控えている、注目の若手俳優である。
誘拐犯のリーダーを演じるのは「トランスポーター」のジェイソン・ステイサム。事件に気づいて捜査を始める引退間近の警官役には、「ファーゴ」でアカデミー賞候補になった名優ウィリアム・H・メイシー。

原案となった脚本を書いたのは、「続・荒野の七人」や最近作「フォーン・ブース」で知られ、クエンティン・タランティーノやオリバー・ストーンも敬愛する脚本家に挙げているラリー・コーエン。これを「インデペンデンス・デイ」「GODZILLA/ゴジラ」といった大作を手がけてきたディーン・デヴリンと、「夢の降る街」のローレン・ロイドの製作の下、新たな脚色を施して映画化を実現した。最終稿を手がけたのは本作がデビューとなったクリス・モーガン。「ワイルド・スピード」シリーズ第3作の脚本家に指名されるなど、今後の活躍が期待されている。
監督は「パトリオット・ゲーム」などでスタント・コーディネーターとして活躍する他、「ハリー・ポッターと賢者の石」「マトリックス・リローデッド」といった話題作で第二班監督を務めてきたアクションの達人デヴィッド・R・エリス。
撮影監督は「M:I-2」「ラスト サムライ」などで第二班撮影監督を務めてきたゲイリー・カポ。プロダクション・デザインは「リコシェ」「陽だまりのグラウンド」のジェイムズ・ヒンクル。
衣装デザインは「ショウタイム」「S.W.A.T.」のクリストファー・ローレンス。編集はTV映画「ジーア/裸のスーパーモデル」でエミー賞を受賞したエリック・シアーズが担当。
また、音楽を「ユージュアル・サスペクツ」で英国アカデミー賞に輝くジョン・オットマンが手がけている。

ストーリー



ジェシカの人生の最悪な一日が始まろうとしていた──
高校の科学教師ジェシカ・マーティン(キム・ベイシンガー)は、愛する夫と11歳の息子リッキー(アダム・テイラー・ゴードン)とともに幸せな暮らしを送っていた。だが彼女の平穏な生活はある日、何の前触れもなく破られる。
ジェシカがリッキーを学校へ送って帰宅したところへ、突然見知らぬ男たちが侵入。彼らはジェシカを車で連れ去ると、どこかの家の屋根裏へ監禁する。リーダー格の男イーサン(ジェイソン・ステイサム)は納屋にあった電話をハンマーで打ち砕くと、彼女を残して立ち去った。彼らが何者なのかも、目的が何なのかも、ジェシカにはまったく思い当たらない。だがひとつの事実が彼女を凍りつかせた。彼らは顔を隠していなかったのだ。顔を見た自分は、いずれ殺される!
ジェシカは粉々になった電話のワイヤーを接触させ、ダイヤル信号を送ることに成功する。「お願い、どこかに繋がって!」 彼女の必死の思いは届く。電話に出たのはライアンという若者(クリス・エバンス)だった。だが彼はジェシカの話をいたずらだと思ってとりあわない。それでも彼女のあまりに切羽詰った声に、ライアンはこの携帯を警察に持っていくことを承知する。

警察で応対したのはボブ・ムーニー巡査部長(ウィリアム・H・メイシー)。だが、27年の平凡な警官生活を間もなく終えようとしているこの実直な警官が、ジェシカの説明を聞き始めたまさにその時、署内でトラブルが発生。彼はライアンに電話を返すと、殺人課へ行くよう指示する。
イーサンたちはジェシカの夫クレイグ(リチャード・バージ)を探しているらしい。ジェシカからクレイグの居場所に関して満足な返答が引き出せないとみるや、イーサンはリッキーを誘拐することにする。ジェシカとイーサンのぞっとするようなやりとりを聞いて事の重大さを悟ったライアンは、ジェシカの頼みでリッキーの学校へ急ぐ。だが下校する大勢の子供たちの中からリッキーを見つけるのに手間取るうちに、少年は誘拐犯グループに連れ去られてしまう。リッキーを乗せた車を必死で追跡するライアン。だが、携帯電話のバッテリーが残り僅かに……。これが切れればジェシカは唯一の望みを失うことになる!

勤務を終えたムーニーは、ジェシカの件が気になり、殺人課の友人ジャック・タナー(ノア・エメリッヒ)に確認するが、彼は何も知らないという。ムーニーはジェシカから聞いた住所を訪ねてみる。玄関に現れたのはイーサンの部下の女。だがそうとは知らないムーニーは、異変に気づかない。

「”レフト”とはどこだ?」。イーサンがジェシカを問いつめる。彼女の自宅の留守電に、そこで落ち合うようクレイグから電話があったのだ。目の前でリッキーを殺すと脅されたジェシカは、それがロサンゼルス空港のバーだと明かす。
バッテリーの問題を何とか解決したライアンは、ロサンゼルス空港へ向かうものの、再びイーサンたちに一歩先を越されてしまう。
目的の物が銀行の貸し金庫に預けられているとクレイグから聞きだしたイーサンは、彼を連れて銀行へ向かう。ライアンもまた、彼らを追って銀行へ。
自宅でTVを見ていたムーニーは、ライアンがジェシカを助けるために起こしたいくつかの”事件”が報道されているのに気づく。ジェシカの自宅に電話をするムーニー。留守電の応答メッセージの声が先刻の女と違うことに彼は気づく。
銀行で大胆な行動に出たライアンは、イーサンたちが狙っていたビデオテープを奪取し、彼らの追跡を振り切ることに成功。だがその途中、携帯電話を壊してしまう。テープに写っていたのは、まったく予想していない映像だった……。

同じ頃、再びジェシカの自宅を訪れたムーニーは、警官生活27年間で最大の危険と謎に直面する。一方、ライアンとの連絡を断たれたジェシカは、僅かなチャンスを捉え、自力での脱出を試みていた……。

スタッフ

デヴィッド・R・エリス(監督)
ディーン・デヴリン(プロデューサー)
ローレン・ロイド(プロデューサー)
ラリー・コーエン(原案)
ゲイリー・カポ(撮影監督)
ジェイムズ・ヒンクル(プロダクション・デザイナー)
エリック・シアーズ(編集)
ジョン・オットマン(音楽)

キャスト

キム・ベイシンガー(ジェシカ・マーティン)
クリス・エバンス(ライアン)
ジェイソン・ステイサム(イーサン)
ウィリアム・H・メイシー(ボブ・ムーニー巡査部長)
ノア・エメリッヒ(ジャック・タナー)

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