原題:Vaghe stelle dell'orsa...

1965年ヴェネツィア映画祭グランプリ チネマ・ヌオーヴォ賞受賞

1965年/イタリア/モノクロ/ビスタ/100分/ 配給:ケイブルホーグ

2007年07月06日よりDVDリリース 2003年7月12日よりシネリーブル池袋にてロードショー

公開初日 2003/07/12

配給会社名 0029

解説


滅びゆく貴族社会を絢爛豪華に描き出した『山猫』の次にヴィスコンティが選んだのは、ギリシア古典悲劇をモチーフにした家族劇だった。伝説の背景にあるトロイヤ戦争を第二次世界大戦に、ナチスに殺された父と精神撹乱の母を持つ姉と弟の深い絆に焦点を絞って、甘美でミステリアスな世界を描き出す。

微妙であいまいな会話や視線、時代に取り残されたおうな広壮な邸宅の内部、古風な家具や絵画、風が吹きすさぶ庭、古い地下貯水場。ヴィスコンティにはめずらしいズームアップの多用など、まさに「ミステリー」となっている。

舞台となるのは、いまだに全貌がわからない古代文明エトルリア人が築いた城塞都市ヴォルテッラ。幻想的な映像に、セザール・フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」の美しくも哀しい旋律が響き渡る。

主演には、『若者のすべて』『山猫』に続いてヴィスコンティ作品への出演となるクラウディア・カルディナーレ。妖艶な魅力と、当時のイタリアファッションも見どころのひとつ。『昼顔』のジャン・ソレルと共に謎に満ちた姉弟を熱演している。
 

ストーリー

サンドラは、結婚間もない夫アンドリューと共に、故郷のヴォルテッラに戻ってきた。それはナチスによって殺された父の胸像の除幕式のためだった。彼女を幼い頃から知る老女中、古めかしい邸宅、精神を病んだ母、過去の噂、明かされない疑惑、幼なじみ、そして弟のジャンニが、サンドラを待っていた。何も知らないアンドリューを置き去りに、事態は進展していく。

姉弟が共有する秘密の過去とは?父を密告したのは?母を追い込んだ噂とは?いくつもの謎、いわばサンドラの過去は、すべて明かされるのだろうか・・・?

スタッフ

監督:ルキーノ・ヴィスコンティ
製作:フランコ・クリスタルディ
撮影:アルマンド・ナンヌッツィ
音楽:セザール・フランク「前奏曲、コラールとフーガ」

キャスト

クラウディア・カルディナーレ
ジャン・ソレル
マリー・ベル
マイケル・クレーグ

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