原題:Crash

2003年/日本/カラー/ 配給:チームオクヤマ

2004年03月21日よりDVDリリース 2003年初夏よりシアター・イメ^ジフォーラムにてロードショー

©映画「クラッシュ」製作委員会

公開初日 2003/07/05

配給会社名 0153

解説


「私の望んでいることは、たった一つ。あなたともう一度一緒に笑いたい。」

1998年5月3日。雨のスピードウェイが、一人の男からすべてを奪い去っていった。真っ赤なフェラーリに乗り込みレース・スタートを待つ男がいた。「日本一のフェラーリ遣い」の名を馳せるレーシング・ドライバー太田哲也である。

この日、彼の人生は大きく変わった。豪雨の中いよいよレース開始。ローリングラップが始まる。その直後に思いもかけぬ出来事が!多重クラッシュ事故発生!辺りは水煙が幾つも立ち上り、悪魔がヴェールをかけた如く幻想的な風景に包まれていた。霧の中からクラッシュしたポルシェのシルエットが見える。そこへ、真っ赤なフェラーリが…。まるで地獄絵図のような光景がサーキット場に現れる。激しく燃え上がるオレンジ色の火柱、呑み込まれてしまいそうなほどの毒々しい黒いきのこ雲。その中には、炎に包まれ燃えつづける一台の車が…。

太田は、ドライバー仲間・山路選手の勇気ある行動によって救出されるが意識不明の重体、事故直後72時間以内の命と宣告される。この天地の境界で太田は黒いマントの男と遭遇し不思議な臨死体験をする。そして、十日後、意識を回復し奇跡的な生還を果たす。しかし、「三度熱傷。範囲60パーセント」皮膚の再生は二度と起こらないという重度の熱傷を、身体ばかりか顔にも負ってしまう。そして彼の闘いがここから始まった。この世の痛みとは思えない熱傷治療、想像を絶する過酷なリハビリ。変わり果てた自分の姿との出会い。毎日絶え間なく襲いくる苦しみ、絶望、虚無感。生きる意味・自分の存在意義を失った彼は、自らの足で死の淵へ歩もうとする。だが、彼は再び生きる道を選び歩み始める。凄まじい肉体と精神の闘いの日々を支え続け献身的に看病する妻・篤子と、以前の姿形を失った父を受け入れて帰りを待ちつづける子どもたちがいた。太田にはもう一度、一緒に笑いたい家族がいた。長く苦しい闘病生活を乗り越え、消すことの出来ないトラウマを抱えながら、自分の魂を見つめ直す。やがて、自分の姿・心をさらけ出し、自分自身の閉じた固い殻を「クラッシュ」させる。固い殻から抜け出し、太田が気づいたこと…。太田は新しい挑戦を始める。なんとレース復帰だ。今も尚、続く挑戦。この、ひとりの男の想像もつかぬ激しい5年間の軌跡と、彼が見出した「生きることの意味」を、太田の事実を追ったフィルム5年分を90分間に凝縮し、ドキュメンタリー映画として伝える。

ストーリー

スタッフ

製作・監督:奥山和由
製作総指揮:藤田田
企画:遠藤結城
音楽:千住明
チーフ プロデューサー:清水一夫
プロデューサー:金子奈緒、山崎卓也、小松敏和、高木真寿美
スーパーバイザー:小栗謙一
ポスプロ プロデューサー・編集:山田宏司
インタビュアー:岡部まり
ナレーション:金子奈緒
サウンドデザイン:稲垣直美
MAミキサー:亀川徹
現場監督:佐々木毅
音楽監督助手:水田大介
音楽プロデューサー:倉田真二
撮影:川上皓市、本吉修、松尾研一
撮影補助:米川和宏、木谷智雄、沢畑明

キャスト

太田哲也
太田篤子

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