原題:The Good Girl

今は、少し運がないだけだと思う…

2002年8月7日アメリカ初公開

2002年/アメリカ・オランダ・ドイツ/1時間33分/ビスタビジョン/SRD 配給:UIP

2004年08月27日よりDVD発売開始 2004年08月27日よりビデオレンタル開始 2004年4月17日よりシャンテシネほか全国ロードショー

公開初日 2004/04/17

配給会社名 0081

解説


「フレンズ」のレイチェル・グリーン役でエミー賞とゴールデン・グローブ賞を受賞。 アメリカの国民的人気を誇るスターとして、はたまたブラッド・ピットの愛妻として、世界の注目を集めるジェニファー・アニストン。 その彼女が、オフビートな演技に新境地を開拓、全米の批評家から激賞を浴びた話題の一作がやって来た。

舞台は、アメリカの典型的なスモール・タウン。アニストン扮するジャスティンは、地元のディスカウント・ショップに勤める30歳の主婦。退屈な町に住み、退屈な仕事に就き、退屈な夫と暮らす退屈な人生にウンザリのジャスティンだったが、さりとて今さら方向転換をはかることもできず、映りの悪いテレビのような煮え切らない毎日を送っている。そんな彼女の心の隙間に忍び込んできたのが、同じ職場に勤める文学青年のホールデンだった。彼の熱烈なラブレターにほだされ、ズルズルと情事にのめりこんでいくジャスティン。その現場を、夫の親友に目撃されたから、さあタイヘン。口止めをネタに彼に迫られるわ、それを見たホールデンに逆ギレされるわと、事態は次第にジャスティンの手に余る方向へ。そんななか、なんと妊娠が発覚。「やっと子供ができた」と素直に舞い上がるアホ亭主を尻目に、困惑の渦中に投げ込まれたジャスティンは、果たしてどんな決断を下すのか?

「私の人生、何なのさ?」と日常に不満を抱え込んだヒロインが、年下青年との不倫にファンタジーを求めたせいで、のっぴきならない事態に追い込まれていく姿を、エッジのきいたタッチで描いたこの作品。カッコよさとは無縁の人生を歩んできた女の悪あがきにスポットを当てたドラマは、ありがちな女性応援映画とは一線を画す切れ味をもってユニークな魅力に満ち溢れている。自己実現の壁を突き抜けたくても突き抜けられず、「取り柄のない女」の群れに埋没しているジャスティン。良く言えば流れにさからわず、悪く言えば何の努力もせずにモワーッと生きてきた彼女は、不倫という大冒険に踏み出したものの、相変わらずの成り行きまかせを決め込んでいたことから、事態の収拾に悪戦苦闘するハメに陥ってしまう。踏み切ることも、はじけることも、リセットすることもままならないジャスティンの人生。その妙にリアルでもどかしい心情を、ドタバタのエピソードの中に見事に捉えた本作は、他人の不幸を笑うおかしさを味わわせてくれると同時に、ハーッとため息をつきたくなるような切なさをかきたてる。

ストーリー



ジャスティン・ラスト(ジェニファー・アニストン)は、ディスカウント・ショップのメイク・コーナーに勤める30歳の主婦。結婚7年目を迎えた夫のフィル(ジョン・C・ライリー)は、ニブさにかけては誰にも負けてないペンキ屋で、相棒のブッバ(ティム・ブレイク・ネルソン)と並んでドカっとソファに腰を下ろし、マリファナをふかしながら漫然とテレビをみつめている彼の姿を見るにつけ、ジャスティンの胸にはイライラがつのるばかりだ。こんな亭主、こんな仕事、こんな町はもうイヤだ! と思っても、どうにもならない現実を前に、ジャスティンはあきらめの境地で毎日をやり過ごしている。

そんなある日、彼女の生活にちょっとした変化をもたらす出来事が起こった。同じディスカウント・ショップでレジ係をするホールデン(ジェイク・ギレンホール)。彼が愛読するサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」に興味を覚えたジャスティンが、何気なく声をかけたことから、ふたりは急接近。いつしか、おたがいの悩みを打ち明け合う仲になったのだ。

ホールデン(本名トム)は、飲酒のせいでカレッジをドロップアウトした文学青年。このスモール・タウンに住む人間にしては珍しく、知的な香りをふりまく彼に、ジャスティンは心ひかれるものを感じる。いっぽうのホールデンも、すぐさまジャスティンを女性として意識するようになった。若さにまかせて押しの一手で迫るホールデンを、「私は人妻」といさめるジャスティンだったが、血痕をちりばめたラブレターをもらうにおよび、一気に恋するモードに突入。その日、店で食中毒を起こして入院した同僚グウェン(デボラ・ラッシュ)の面倒を見るのもそこそこに、ラブレターで指定された場所に駆けつけた彼女は、ご休憩45ドルのモーテルにて、めでたくホールデンと結ばれることとあいなった。

以来、店の倉庫で、車の中で、例のモーテルでと、隙あらば愛し合うようになるふたり。当然、ジャスティンは連日遅く帰宅するようになったが、それにはグウェンの見舞いが格好の口実になった。ところが、そのグウェンがあっけなく死ぬ事態が発生。罪悪感にかられたジャスティンは、教会活動に熱心な店の警備員コーニー(マイク・ホワイト)から聖書を購入。フィルともども聖書勉強会に参加して神の赦しを請おうとする。

スタッフ

監督:ミゲール・アテタ
製作:マシュー・グリーンフィールド
脚本:マイク・ホワイト
撮影:エンリケ・シェディアック
美術:ダニエル・ブラッドフォード
衣装:ナンシー・ステイナー
配給:UIP

キャスト

ジェニファー・アニストン
ゾーイ・ダシャネル
ジェイク・ギレンホール
ジョン・キャロルリンチ
ティム・ブレイク・ネルソン
ジョン・C・ライリー
デボラ・ラッシュ
マイク・ホワイト

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
http://www.foxsearchlight.com/thegoodgirl/
ご覧になるには Media Player が必要となります