『花とアリス』。 このタイトルからして珠玉の小品かと思いきや、 岩井俊二が辿り着いた新たな到達点である!!

2004年/日本/ 配給:東宝

2004年10月08日よりDVD発売開始 2004年10月08日よりビデオレンタル開始 2004年3月13日(土)全国東宝系ロードショー

(C)2004 Rockwell Eyes・H&A Project

公開初日 2004/03/13

配給会社名 0001

解説


次々と日本映画のスタンダードを塗り替えてきた、岩井俊二監督。その最新作『花とアリス』は、ハナ(鈴木杏)とアリス(蒼井優)と、ハナの初恋の相手・宮本(郭智博)との奇妙な三角関係が描かれる。
少女2人と少年1人の三角関係というのは、古今のラブストーリーで繰り返し語られてきた。だが、今まで全ての映画作品で自ら脚本を手掛け、『Love Letter』(’95)では〝死者からの手紙〟という卓抜なアイデアを見事に記憶にまつわる恋愛劇に仕立て上げた、岩井俊二である。一筋縄で行くはずがない。
キーワードをあえてあげるならば、《記憶喪失》ということになるのだろうか。《記憶喪失》‥‥この古典的ともいえる定番ネタを逆手にとって、全く予測不可能な物語が生まれた。

01年『リリイ・シュシュのすべて』で、14歳の痛みを圧倒的な“映画体感”で描いた岩井俊二がまたしても新境地を開拓した。少女たちの何気ない日常をコミカルに描き、ミステリーの手法を絡ませながら、《記憶喪失》に端を発したスラップスティックな物語がノンストップで展開していく。その上、少女の大人への成長物語を同時進行させるという、凄い離れ業を成し遂げたのだ。
もちろん岩井作品ならではの、リリカルな映像タッチや、繊細でリアルなダイアローグも、到る所にちりばめながら。そして、しばしば挿入される番外編的なエピソードは個々に独立した短編映画のようですらあ
り、それがまた予想外の引力となって物語に鮮烈な化学反応をもたらすのである。

ストーリー


幼なじみの中学生、ハナ(鈴木杏)とアリス(蒼井優)。

ハナは自由奔放なアリスにいつも振り回されている。
ハナの初恋もアリスの突然の一目惚れ宣言に付き合ううちにやってきた。
嫌がるハナを連れて、一目惚れした高校生を尾行しようとするアリスは
その彼と一緒に通学している高校生・宮本(郭智博)をハナに薦める。
そんなアリスに振り回されていく中、いつの間にかハナの心は変化し始めるのだった。

桜の花びらが舞い落ちる季節、そろって2人は手塚高校に進学する。
ハナは憧れの先輩・宮本が所属する落語研究会に入部して、
密かに仲良くなるチャンスを狙っていた。

そんなある日、意外なかたちでチャンスが舞い降りた?!
宮本に名前も知られていなかったハナだったが、
一途な想いでついてしまった嘘をキッカケに2人の距離はいっきに縮まるのだった。

だが、一筋縄でいかないのがハナの恋。
ある時、嘘がばれそうになり、なんとかごまかそうとハナはさらなる嘘をつく為に親友のアリスも巻き込んでしまう。
しかし、今度はその嘘をキッカケに宮本がアリスに恋心を抱き始めてしまう。
好きだからこそついた嘘が、嵐を巻き起こすことに……。

微妙に変化していくハナとアリスの関係。
友情と恋のはざまにとまどいつつ、
大人の階段を少しずつのぼり始める2人。

誰もが通り過ぎていく日常を独特の映像で瑞々しく、
そして、繊細で壊れやすい2人の心模様がやわらかな光で綴られていく。

スタッフ

監督・脚本 : 岩井俊二
音 楽 : 岩井俊二
プロデューサー : 岩井俊二

撮影監督 : 篠田 昇

撮 影 : 角田真一
美 術 : 種田陽平
録 音 : 岸 直隆
スタイリスト : 申谷弘美

アソシエイトプロデューサー : 前田浩子
ラインプロデューサー : 中山賢一

プロデュース/制作 : ロックウェルアイズ
特別協賛 : ネスレ コンフェクショナリー
配 給 : 東 宝

キャスト

荒井花 :鈴木 杏
有栖川徹子 :蒼井 優
宮本雅志 :郭 智博(カク トモヒロ)
有栖川加代 :相田翔子

アリスの母の連れの男 :阿部寛
アリスの父 :平泉成
堤ユキ :木村多江
編集者現場担当 :広末涼子
リョウ・タグチ :大沢たかお

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す