原題:Champion

愛は死なない

第3回東京フィルメックス・特別招待作品::http://www.filmex.net/

2002年/韓国/カラー/117分/2.35/シネマスコープ 配給:メディア・スーツ

2003年12月17日よりビデオリリース 2003年12月17日よりDVD発売&レンタル開始 2003年7月26日より新宿武蔵野館にてロードショー公開

公開初日 2003/07/26

配給会社名 0066

解説


男はチャンピオンを目指した。それが命とひきかえになることだとしても。ただひたすら真っ直ぐに生きた男。彼は、自分の愛情さえも、自分の信じた方法で表現することしか出来なかった。「勝って帰ってくる」、男はそれだけ言って、ラスベガスへと旅立った。女はそれが自分への愛の証しだと気がついていた。男を羽ばたかせること、それがその思いに応えるただ一つの方法だった、たとえ、どんな結末が待っているとしても。だが、女は誰よりも勝利を信じた。WBAライト級世界タイトルへの挑戦。世界的にはまだ無名だった一人の男が王者に挑んだ。果敢に闘い、もう少しで王座に手が届くか、と思えた時・・・テレビで見守る女の目に飛び込んで来たのは、倒れたまま動かぬ男の姿だった。男は遂に帰って来なかった・・・。まっすぐに愛するためには命も惜しくはない・・・男の生きた姿こそまさに「チャンピオン」そのものだった。最も純粋で、胸を打つ究極の選択。男には自分の信じた道をただ行く以外の生き方はなかった。
 韓国映画史上最大のヒットとなった「友へ チング」で男同士の友情を謳い大ブレイクを果たし、韓国の松田優作との呼び名を得たユ・オソン。本作で彼が新たに見せるのは1982年当時、世界チャンピオンだったレイ・マンシーニに挑んだ実在のボクサー、キム・ドゥック。ユ・オソンは武骨であると同時に繊細さを持つこと、武骨でなければあり得ない、純粋で真っ直ぐな愛を表現するという難しい役柄を見事に演じきった。彼は実に6ヶ月もの間トレーニングを続け、本物と見まごうばかりの肉体を作り上げ、作品の中でボクサーとして生きた。そして、その内に秘めた優しさを見事に表現し、「友へ チング」以上の絶賛を浴びたのだ。その愛を受け止める運命の女。出会い、彼を支え、やがて旅立たせる事で愛に応える女性に扮したチェ・ミンソは、オーディションで300人の中から選ばれた新人だが、その凛とした美しさと存在感はユ・オソンに負けてはいない。韓国映画界の新たなカリスマ俳優とまだ全く色のついていない新人の組み合わせ。この作品には至高の愛を描きながら、誰にでも感情移入できる普遍性がある。

ストーリー


物語はラスベガス、WBAライト級世界タイトルマッチから始まる。男が求めたのは、王者レイ・マンシーニを破り、チャンピオンになること。男の名はキム・ドゥック。勝ち目はない、と言われながらも、彼は一歩も引くことはなかった。1ラウンドから果敢に立ち向う。やがて・・・物語は過去へ遡る。小さな海沿い村で母親だけの家庭に育った少年はソウルへと飛び出した。金も何も、拳に掴むものを持たなかった青年は、その拳そのもので道を切り開いて行く。ボクシングとの出会い、かけがえのない仲間、ひょんなことから出会い、惹かれ合ってゆく最愛の女性・・・少しずつ、彼に幸せのかけらが手に入り始める。彼女に新たな生命が宿った頃、彼は愛のため、未来のため、自分のすべてをかけた勝負に出ることにした。  実はこの物語は実話である。1982年、善戦むなしくKO負けを期したキム・ドゥック。意識を失った彼は病院に運ばれ、そのまま、帰らぬ人となった・・・そして全国民の胸に“キム・ドゥック”という名を刻ませたのだ。当時、17歳だった監督クァク・キョンテクはこの試合をテレビで見ていた。月日が経とうとも、彼のことが忘れられず、むしろ、記憶が鮮明になって行くことを感じていた。前作「友へ チング」が大成功を収めた後、彼は成功に酔うこともなく、この作品に打ち込んだという。報道資料はもちろん、可能な限りの関係者に取材したクァク・キョンテクの情熱が、観る者すべての魂を揺さぶる愛の神話を誕生させた。

スタッフ

監督・脚本:クァク・キョンテク
製作:チョ・ワンジャン
撮影:ホン・ギョンピョ
照明:ユ・ヨンジョン
美術:チョンソル・アート・センター
音楽:ユン・ミンファ
衣装:リー・ジャヤン
配給:メディア・スーツ

キャスト

ユ・オソン
チェ・ミンソ
ユン・スンワン
ジョン・ドホン
キム・ビョンソ
ジ・デハン

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