原題:The Last Samurai

2003年12月5日全米初公開

2003年/アメリカ/カラー/154分/ 配給:ワーナー・ブラザース

2008年12月17日よりDVDリリース 2007年06月08日よりDVDリリース 2005年04月22日より〈期間限定価格〉DVDリリース 2004年05月16日よりDVDリリース 2004年05月16日よりビデオリリース 2003年12月6日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて日米同時公開

(C)2003 Warner Bros.Ent.All Rights Reserved

公開初日 2003/12/06

配給会社名 0085

解説




「名誉を重んじ、みずからが信じるもののためには死を怖れない。 —これは、そんな”サムライ魂”を称える映画です。 間違いなく、私にとって一生忘れられない作品になります」 製作発表の記者会見で、トム・クルーズは武士道への敬意を繰り返し語った。 ワーナー・ブラザースが全世界に配給する『ラスト サムライ』は、ハリウッド史上初めて「武士道精神」をテーマに据え、日本を舞台に製作されるエンターテイメント大作。 トム・クルーズは、主演だけでなく製作にも参加し、これまで1年以上にわたって準備を重ねてきた。 幕末から明治維新にかけての膨大な歴史資料を読み込み、空手と剣術の稽古に励んでいるという。
「サムライ魂がもつエレガンスと美に、私はずっと強く惹かれてきました」
そう語るハリウッド随一のスター、トム・クルーズが、
渡辺謙、真田広之ら日本人俳優とがっぷり四つに組み、対等な立場で競演する本作は、日本人だけが持つ美学を、ハリウッドを通して全世界に発信する初めての映画だ。
日米俳優が共演したハリウッド映画には、『ミスター・ベースボール』(’92/高倉健)、『ブラック・レイン』(’89/高倉健、松田優作、若山富三郎、内田裕也、安岡力也、神山繁、小野みゆき、島木譲二、ガッツ石松)『ザ・ヤクザ』(’74/高倉健、岸恵子)、『007は二度死ぬ』(’67/丹波哲郎、浜美枝、若林映子) などがあるが、本作は、武士道精神そのものをテーマにし、日本人のアイデンティティーを真正面から描くもので、その意味もスケールも、従来の映画とは比べものにならないほど重く大きい。
舞台は明治維新直後の日本。
政治家たちが、武士道精神を根絶やしにし、一日も早く西洋化しようともがく中、武士としての誇りを決して捨てず、最後まで「侍」であることに殉じた男たちがいた。政府軍に西洋式の戦術を教えるために来日した南北戦争の英雄ネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は、政府軍に反旗を翻した侍、勝元(渡辺謙)と出会う。ただ勇敢なだけではなく、死をも超えるゆるぎない価値観に感銘を受けたオールグレンはやがて勝元と固い絆で結ばれてゆく。しかし、二人の友情もつかのま、「サムライ魂」を貫くためには、滅んでゆく運命を選ぶしかない侍たちの、最後の戦いが始まった−
監督は『恋におちたシェイクスピア』(’98)の製作者としてアカデミー賞を受賞したエドワード・ズウィック。脚本は『グラディエーター』(’00)のジョン・ローガン。これは、トム・クルーズというスター俳優が参加するというだけの映画ではない。
ハリウッドの超一流スタッフが結集して作り上げる、野心的な超大作だ。トム・クルーズ演じるネイサンに大きな精神的影響を与える勝元役の渡辺謙をはじめ、ネイサンに剣道を教える武道の達人、氏尾役に真田広之、勝元の妹たか役に小雪など、トム・クルーズ以外の主要なキャストはすべて日本人俳優が演じる。
撮影は、トム・クルーズの来日で話題を集めた2002年10月の日本ロケからすでにスタート。2004年のお正月映画として、2003年12月に日米同時公開される。
日本人の美意識の真骨頂ともいえる、武士道精神。そのストイックで強靭な生と死の哲学が、超一流のエンターテイメントとして世界に発信される日が、刻一刻と近づいている。

ストーリー



ネイサン・オールグレン大尉は、さまよえる男である。かつて戦った数々の戦闘も、今でははるか彼方の取るに足りない出来事のように思える。アンティータムとゲティスバーグで、かつては名誉と国のために命を賭けた。しかし南北戦争以降の数年間に世界は変わってしまった。実用主義が勇気に、利己主義が犠牲に取って代わり、名誉などどこにも見あたらない。とりわけインディアン討伐戦で果たした彼の役割が、失望と悔いとに終わった西部には。
ウォシタ川の川岸近くの苛酷な戦場のどこかで、オールグレンは魂を失った。
遠く離れた地で、もう一人の戦士が、自分の生き方が今にも崩壊しようとしていることに気づいていた。彼の名は勝元、代々続くサムライの最後の長として崇拝されている。アメリカ先住民を追い詰めて、アメリカの西部を侵略したのとまるで同じように、近代は伝統的な日本をも飲み込んでいた。発展をもたらした電線と鉄道は、今やサムライが何世紀にもわたって生死の拠り所としてきた価値観や規範を脅かすようになった。
しかし勝元は戦わずに去るつもりはなかった。
日本の若き天皇が、増大する日本の市場が欲しくてたまらないアメリカ実業界の連中の懇願に応じて、徴集された兵士からなる日本初の近代的な軍隊を養成するためにオールグレンを雇った時、二人の戦士の行く手がひとつに重なる。しかし、より西洋化され交易に都合の良い政府を作ろうと、天皇の御意見番たちがサムライの根絶を企てる中、オールグレンはサムライとの遭遇に強く感銘し、影響を受けている自分に気づく。彼らの堅い信念はかつての自分の姿を思い出させるのだった。
この迷えるアメリカ戦士は、自らの命も、そしておそらくもっと大切な魂も不安定な状態のままに苛酷な未知の土地に放り込まれ、自分を導く誇りだけを頼りに、二つの時代と二つの世界の間での激しく勇壮な戦いの中心に身をおいている。

スタッフ

監督・脚本・製作:エドワード・ズウィック
脚本:ジョン・ローガン
脚本・製作:マーシャル・ハースコヴィッツ
製作:スコット・クルーフ、トム・エンゲルマン、トム・クルーズ、ポーラ・ワグナー
製作総指揮:テッド・フィールド、リック・ソロモン、チャールズ・マルベヒル、ビンセント・ウォード
撮影:ジョン・トール ASC
美術:リリー・キルバート
編集:スティーブン・ローゼンブラム A.C.E.
音楽:ハンス・ジマー
衣裳:ナイラ・ディクソン

キャスト

ネイサン・オールグレン大尉:トム・クルーズ
サイモン・グレアム:ティモシー・スポール
ゼブロン・ガント:ビリー・コノリー
ベンジャミン・バグリー大佐:トニー・ゴールドウィン

勝元盛次:渡辺謙
氏尾:真田広之
勝元の妹・たか:小雪
明治天皇:中村七之助
中尾:菅田俊
寡黙なサムライ:福本清三
大村:原田眞人
信忠:小山田シン

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