原題:HOLLYWOOD HONG KONG

第58回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品 第39回台湾金馬賞 監督賞+プロダクション・デサイン賞+音響賞受賞 香港批評家協会賞 最優秀脚本賞 サンダンス映画祭正式出品 ロッテルダム国際映画祭正式出品 香港国際映画祭オープニング作品 釜山国際映画祭正式出品 オークランド映画祭正式出品 シンガポール映画祭正式出品 バンクーバー・アジア映画祭正式出品 ダッカ国際映画祭正式出品 マニラ映画祭 NET PACK賞受賞 香港電影金像賞作品賞+監督賞+脚本賞+美術賞+音楽賞+新人賞ノミネート

2001年/フランス+香港+日本/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD/108分/35mm/ 全6巻 2,988.3mm/日本語字幕:小木曽三希子 共同提供:レントラックジャパン 配給/提供:メディア・スーツ+博報堂

2003年12月19日よりビデオレンタル開始 2003年12月19日よりDVD発売&レンタル開始 2003年7月12日より、シアター・イメージフォーラム公開

©2001 NICETOP INDEPENDENT LTD.+ HAKUHODO INC.+ MOVEMENT PICTURES+ MEDIA SUITS INC ALL RIGHTSRESERVED.

公開初日 2003/07/12

配給会社名 0066

公開日メモ フルーツ・チャンの新作は、なぜ香港にハリウッド?それとも、ハリウッドに香港?のような感じを思わせる今作品の主人公は、焼豚屋のデブ親子、ポン引き、売春少女なのだ。

解説



■21世紀ネオ・チャイナを代表するミューズ ジョウ・シュン

巨匠・チェン・カイコーに見出され、アジア映画界に誕生したミューズ、ジョウ・シュン(周迅)。
数々のTVドラマや映画出演の一方、そのフォトジェニックな容貌からCMやファッションモデルとしての活躍はめざましく、『ふたりの人魚』で2000年パリ映画祭主演女優賞を始め、『小さな中国のお針子』のヒロインなど、そのキュートな魅力と確かな演技力が高く評価を受け、アジアではチャン・ツィイーに続く国際派女優として大きな期待をされている。
そんな彼女が、最新主演作『ハリウッド★ホンコン』で、無垢な笑顔とは裏腹に、可憐さゆえ男たちを魅了し、翻弄し、狂わしていくヒロインを見事に演じきっている。今最も旬な女優ジョ
ウ・シュン、彼女の存在なくしてこの物語は成立しなかった。

■新世代作家フルーツ◆チャン監督の新たな挑戦

『メイド・イン・ホンコン』で鮮烈なデビューを飾り、以来各国の映画祭で数々の受賞に輝くフルーツ・チャン監督。アジア映画界では、ウォン・カーウァイとその評価を二分している彼が今回われわれに見せてくれたのは、急激に変化する都市とそこに暮す人々が体験する“ビターな寓話”だった。
特に監督本人も「本質的なドラマ」に仕上げたと語るように、これまでのフルーツ・チャンのスタイルであった“セミ・ドキュメント”形式を一新し、スター女優を初めて招き入れ、これまでの作品の集大成ともいえる強力なエンタテインメント作品が出来上がった。
その挑戦は、各方面から絶大なる評価を受け、ヴェネチア国際映画祭への正式出品をはじめ、香港批評家協会賞・最優秀脚本賞で話題をさらい、台湾金馬賞では史上最多の14部門ノミネーションの快挙となった。
スイートな娘が巻き起こす、ビターなおとぎばなし急激な速度で変化する現代都市。返還後の香港も同様で、今回の舞台となった下町“ダイホム・ビレッジ”も再開発の波に飲まれようとしていた。登場するチュウ一家をはじめ人々の生活は活気に満ちているものの、どこか自分たちの定まらない未来への閉塞感が漂っていた。
そんな彼らの前に現れたヒロインの存在は、まさに「未来」からの一筋の光に映ったのだろう。上海娘と焼き豚屋の少年の切ない恋が、どこかなつかしい街並みを舞台にして進行してい『ハリウッド★ホンコン』でフルーツ・チャン監督は、社会やそこに生きる人間は、常に外圧によって変化を余儀なくされることを寓話化。劇中の何気ないセリフや事件には数々のメタファーが埋め込まれている。

ストーリー


香港都市部に残された最後の下町“ダイホム・ビレンジ”は、国が定める再開発計画のあおりを受けて、取り壊しの運命にあった。しかし、今日もそこで暮らす人々の営みはいつものように活気に満ちていた。
男ばかりの三人家族チュウ一家もまた「朱豚肉店」という焼き豚屋を切り盛りする毎日に追われている。父親チュウ(グレン・チン)の悩みといったら、飼っている雌豚(ママ)の結婚相手を探すのにてこずっている事くらいだった。
彼らの隣家に住んでいるのは、チンピラのウォン(ウォン・ユーナン)。彼はいわゆる“ヒモ”のような生活をしており、出会い系サイトのホームページを運営し、自分の同棲相手に客を取らせていた。

ある日、チュウ一家の末っ子タイニー(レオン・ツィーピン)が店番をしているところに一人の女(ジョウ・シュン)が現れる。女の名は“トントン”。上海からやってきたと言う彼女は、可憐
な表情の中にもどこかミステリアスな魅力を持っていた。トントンは、“ダイホム・ビレッジ”の背後に聳え立つ「ハリウッド地区」と呼ばれる豪華な高層マンション群に住んでいた。

たびたび店を訪れるようになったトントンだったが、屈託のないタイニーは、すぐに彼女と仲良くなる。一方、兄のミン(ホウ・サイマン)は思春期特有の好奇の目を彼女に向ける。チュウ親父にとっても、彼女はまぶしい若さを持った天使のような存在だった。
彼女の存在は、まるでその街の老朽化した壁の隙間から射す一筋の光の様に、彼らの目に映った。

一方、チンピラのウォンのパソコンに、ある少女からのメールが度々届くようになる。興味津々のウォンはメールをやりとりし、会うことにする。大陸から来たというその少女に会ったウォンは、一目で恋に落ち、また相手もそうだと思いこんでしまった。

やがて彼らの日常が徐々にきしみ始める。それは、どこか彼らの住む街の運命にも似ていた。
可憐な彼女の笑顔の奥底に潜んでいた真実に彼らは直面することになる。
そしてすべての事件は、一通の書簡から始まった…。

スタッフ

製作総指揮:キャリー・ウォン、ジェーン・バークレイ、木幡久美、シャロン・ハレル
プロデューサー:ドリス・ヤン、春名慶、シルヴァイン・バーステイン、クリスティン・ラベット
プロデュース・脚本・監督:フルーツ・チャン
撮影:オー・シンプイ
編集:ティン・サムファ
音楽:ラム・ワーチュン、チュー・ヒンチョン
美術:オリヴァー・ウォン
衣装:ジェシー・ダイ
協力プロデューサー:チャン・ワイケン、石井忍

主題歌:情熱のライチ
歌:ジョウ・シュン
作曲:ラム・ワーチュン
作詞:フルーツ・チャン
編曲:チュー・ヒンチョン

キャスト

トン・トン+ホン・ホン+フォンフォン(娘):ジョウ・シュン
チュウ社長(父):グレン・チン
ウォン・チーケン(青年):ウォン・ユーナン
ミン(長男):ホウ・サイマン
タイニー(次男):レオン・ツィーピン
母豚:ママ

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