原題:Veronica Guerin

ひとりの記者として、子供の未来のために--- ひとりの母親として、愛する家族ののために---

2004年12月15日よりビデオレンタル開始 2004年12月15日よりDVD発売開始 2003年10月17日全米公開

2003年/アメリカ/カラー/98分/DTS / Dolby Digital / SDDS 配給:ブエナビスタエンターテインメント(ジャパン)

2004年5月29日より恵比寿ガーデンシネマほかにて全国ロードショー公開

(C)Touchstone Pictures All rights reserved

公開初日 2004/05/29

配給会社名 0069

解説


ひとりの女性記者の死が、歴史を変えた──。1996年6月26日、アイルランド・ダブリン。この日、犯罪組織に記事で戦いを挑み続けてきたヴェロニカ・ゲリンが、6発の銃弾に倒れた。銃に折られたペン、引き裂かれた絆…。しかし、その死は決して”無駄”なものではなかった。彼女の死によって、生まれたもの──それは、人々の心の中に眠っていた正義だった──。
アイルランドの人々にとって、今もなお《勇気の象徴》として記憶されている、ヴェロニカ・ゲリン。人々の意識に変革をもたらし、アイルランドの犯罪史を塗り変えた、伝説の女性記者の物語がついに誕生した。

ヴェロニカ・ゲリンを演じるのは、「エリザベス」でアカデミー賞ノミネート他数々の映画賞に輝き、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで世界中の注目を浴びた演技派、ケイト・ブランシェット。この作品のために一ヶ月もの間ダブリンに滞在し、人々の心の中に生き続けるヴェロニカの精神を肌で感じて撮影に挑んだ。
妥協を許さない記者としての顔と、家族を愛する女性としての側面を持った、この複雑な役を、その圧倒的な存在感で見事に好演。本作品でゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされた。
彼女の脇を固めるのは『マイ・レフトフット』でアカデミー賞助演女優賞を受賞のブレンダ・フリッカー他、アイルランドを中心に活躍する俳優たち。製作は数々のエンターテイメント作品で知られる名プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー。監督は「フォーン・ブース」「9デイズ」の実力派ジョエル・シュマッカー。

ストーリー


 低所得者住宅の一角。薄汚れた街角で幼い子どもたちが、路上に転がる使い古しの注射器で遊んでいる。麻薬中毒者独特のうつろな目つきでぼんやりと佇む、ティーンエイジャーたちの姿・・・。「ヘロインをいくらで手に入れるの?」 サンデー・インディペンデント紙の記者ヴェロニカ・ゲリンは、声をかけた。麻薬犯罪の実態を取材するために、危険極まりない地域へ足を踏み入れたのだ。「警察じゃないの。ただ記事を書くだけなのよ」 だが、彼らはそんな彼女を、ただ無表情に見つめるだけだった・・・。

 郊外の家には、家族や友人たちが集まっていた。ヴェロニカのひとり息子カハル(サイモン・オドリスコール)らと庭でサッカーに興じる子どもたち、はじける嬌声、大人たちの笑い声。ここには、愛する家族との幸せな暮らしがある。だが、一方で麻薬売買によって巨万の富を得る犯罪者の利益の為に、多くの子どもたちが尊い命を落としている。「この事実を報道しなくては・・・」 ヴェロニカは、夫グレアム(バリー・バーンズ)に打ち明ける。

 早速、ヴェロニカは取材を開始する。ダブリンの裏組織に詳しいトレーナー(シアラン・ハインズ)や友人でダブリン警察の刑事から情報を聞き出し、関係があると思われる人々をつぶさに調べ訪ね歩いた。危険人物に対してもひるまず取材し、ありのままを記事にし続けた。そんな彼女の半ば強引な取材方法に、同僚や他紙の犯罪記者たちは眉をひそめ、ジャーナリスト連中の集まるパブでのジョークのネタにしていた。

 彼女の執拗な取材は、麻薬売買組織の首謀者ジョン・ギリガン(ジェラルド・マクソーレイ)へと迫ることになる。トレーナーのボスでもあるギリガンは、注目を浴びることを好まず、トレーナーに対してヴェロニカとの接触を控えるように警告する。そして、ヴェロニカに対しても警告が発せられた。それは、彼女の自宅の窓ガラスに残された銃弾の跡。愛する家族と穏やかな時間を過ごす場である自宅への警告は、ヴェロニカに恐怖を与えると同時に、彼女の追求が核心に迫っていることを意味していた。

 だが、銃弾はヴェロニカの信念を変えることはできなかった。メディアとアイルランドの世論を見方につけ、再び取材を開始する。夫と息子のカハルを、心の支えとして・・・。伝えなければならなかった。この国のどこかで、今日も誰かの息子が、夫が、友人が、麻薬によって死んで行く事実を。いよいよ組織の実態を突き止め報道する準備が整った時、ギリガンの屋敷のドアを叩いた・・・。

スタッフ

監督:ジョエル・シュマッカー
製作:ジェリー・ブラッカイマー
脚本:キャロル・ドイル/メアリー・アンガス・ドナヒュー
撮影:ブレイダン・ガルヴィン
美術:ネイサン・クローリー
音楽:ハリー・グレッグソン・ウィリアムス
衣装:ジョーン・バーギン
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)

キャスト

ケイト・ブランシェット
ジェラルド・マクソーレイ
シアラン・ハインズ
ブレンダ・フリッカー
ドン・ウィチェーリー
バリー・バーンズ
サイモン・オドリスコール

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