ジュラシックジョーズ
原題:UP FROM THE DEPTHS JURASSIC JAWS
モンスターカップ2002 遂に開幕!! 6500万年の眠りから奴が目覚めた——そして喰う
1994年/アメリカ/85min ビデオ発売:クリエイティブアクザ/発売・販売:トランスフォーマー(税抜:16,000) DVD発売:クリエイティブアクザ・販売:パイオニアLDC(4,700)
2002年7月25日DVD発売&レンタル開始 2002年7月2日ビデオ発売&レンタル開始
(C) CONCORDE-NEW HORIZONS
解説
“モンスターカップ2002”第1弾作品登場!8月2日発売『マンタ』、9月3日発売『ネッシー』とモンスター・ファン垂涎の3作品が続々リリース。巨大鮫が人類に襲いかかるジョーズ・パニック最強作!『ジョーズ』の恐怖。『ジュラシンク・パーク』の衝撃。深海から浮上——。血に飢え、肉を喰らう太古のプレデター、ジュラシック・ジョーズ。バケーションを楽しむ人々を殺識する巨大生物に打つ手はあるのか?
【チェック・ポイント!】
リリース資料に拠れば原題片仮名表記であるこの邦題は、古代鮫“カルチャロドン・メガロドン”を題材にしたスティーヴ・オルテンの海洋パニック小説『メグ』の評言に用いられた言葉でもある。オルテンの小説自体は、小説の完成前からハリウッド・メジャーが高値で映画化権を買い取るも、完成した原作が期待と違うものであったことなど諸般の事情から、映画化は頓挫したままである。しかし、大本が頓挫していようと、いやだからこそか、独立系製作会社で3本の新作メガロドン映画が完成(2本は順次紹介予定)、もしくは製作中だ。
さて本作だが、リリース資料に拠れば94年製作として記載されているが、実際には79年にR・コーマンのニュー・ワールドにより製作された作品で、B級映画好きの間では『Up from the Depths』の原題で知られている未公開作品だ。78年に『ジョーズ』の便乗(だが出来は抜群)作品として、チャコ・ヴァン・リューウェン(筑波久子)と共同製作した『ピラニア』に続く水中パニック映画第2弾として、フィリピン出身のプロデューサー兼監督であり、戦争アクションの下請けなどでコーマン御大との関係浅からぬシリオ・H・サンチャゴに製作させた。製作当時から、まんまピラニアを鮫に置き換えただけのオリジナル・ポスターが、何故か気になって仕方が無かった作品だけに、個人的には見れて嬉しい作品ではあるが、昨今のCGI製生物モンスター大暴れ系作品を期待する向きには辛いかも。実際、ジャケットだけだと22年前の作品だとは、わからないしね(苦笑)。
お話の方は、ハワイの観光ホテル前のビーチに古代鮫が突然出現し、観光客を血祭りに上げていくという定番だけど、メガロドンを扱った作品としては、恐らく先駆的なものと言えるのかも知れない。だけど、劇中ではこの名称は出てこずあくまで深海から浮上してきた古代鮫とだけ説明されるだけ。しかも、大きさはせいぜい3メートルくらいで、元祖『JAWS』のホオジロ鮫のブルース君よりも全然小さいんだよね。モンスター古代鮫という名が泣くぞ…。撮影は、海にハリボテを浮かべる古典的な手法がとられていて、夕陽で赤く染まった海に浮かんでる鮫君の絵は、なんとも郷愁を誘いますな。でも、襲撃場面にしても、ほとんど水を染料で赤く染めるだけで直接描写は見せずに終りなんで、スリルや恐怖感には乏しい。ドラマもあって無きが如し程度ですが、ほとんど存在意義はないけれど国辱キャラの鈴木さんには、頭を抱えつつ失笑できます。
監督のチャールズ・グリフィスは、50年代より脚本・第2班監督など様々な役割でコラボレーションのある息の長いコーマン組スタッフ。特撮は無名時代の、クリス・ウェイラス、ロバート・ショートらがこき使われていたそうです。また音楽も、同じく無名時代のジェームス・ホナーで、その後他の作品で曲(と彼の名)が流用されまくることになるのは、『ジュラシック・シティ』等の時に書いたとおり。
(殿井君人)
ストーリー
海水浴に来た人々で賑わうリゾート地。その平和が突如乱された。すさまじい飢えに耐えかねた太古のプレデターが、6500万年の眠りから目覚めたのだ。血の匂いは奴の嗅覚を刺激し、肉の味は奴をより凶暴にさせる。屠殺場と化した島から脱出するためには、奴を仕留めるしかない。深紅に染まりゆく大海に乗り出した男達、彼らに迫る巨大鮫…。果たして、決死の戦いに決着はつくのか!?
スタッフ
監督:チャールズ・グリフィス
製作:シリオ・サンチャゴ『ヴァルカン』『バトルフィールド』
脚本:アン・ディヤー
キャスト
サム・ボトムズ『地獄の黙示録・特別完全版』『シャドー・フューリー』
スーザン・リード
ヴァージル・フリュー
ケドリック・ウルフ
LINK
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