お父さん「こどもは一つおぼえ、二つおぼえて大人になっていくんだよ」 お母さん「おばあちゃんの命はお父さんに、そしておまえにつながっているんだよ」 あなたはどんなお父さん?どんなお母さん?

2002年/日本/108分/ 配給:『森の学校』上映委員会

2002年7月20日より東京・新宿トーアにてロードショー公開 2002年6月29日より7月5日まで京都・朝日シネマ2モーニングショー公開 2002年6月15日より28日まで京都・朝日シネマ1先行ロードショー公開

公開初日 2002/06/15

配給会社名 0305

公開日メモ 山野を駆巡り、川や田圃で泥だらけになりながら、遊びの中から自然の美しさや命の不思議を心に刻んだ河合先生の児童文学賞を受けた原稿を基にしながら描く腕白少年物語

解説

「子どもは好奇心の塊だ。なんにでも興味を持ち、なんでもしたがる。」
この物語の原作者、京都大学名誉教授の河合雅雄先生は、自然と子どもの事を自書の中で、このように私たちに語りかけている。
知識は机の上で学べるが、知恵は部屋の中では生まれない。TVゲームでは、命の尊さは判らない。
自然と戯れる子どもの目は、生き生きと輝いている。
自然は子どもたちの生きた教科書。夢と希望、死と惜別を教えてくれる。
子どもの自然の中での実験こそ、大人になったとき「優しさ」「愛」「慈悲」などとして花開くのではないだろうか。

この映画は、山野を駆巡り、川や田圃で泥だらけになりながら、遊びの中から自然の美しさや命の不思議を心に刻んだ河合先生の児童文学賞を受けた原稿を基にしながら描く腕白少年物語です。
非行・少年犯罪・家庭内暴力・幼児虐待・自然破壊…
これらのことばが社会問題として日常的にニュースや記事として報道されつづける今だからこそ、子ども本来の姿とは何かを考え、「自然と人間」「子どもと親」「家族と社会」の関り合いを楽しく、そして本質的に問いたいと思っております。
監督は、教育映画「ぼくと仔犬のわんぱく大事件」の監督で、東映・太秦撮影所所属の西垣吉春。脚本は、「いきすだま 生霊」の山口セツなどが参加。

ストーリー

昭和10年代初頭の丹波篠山。静かな城下町には、群れをなして遊ぶこどもたちの歓声が今日も響く。彼等は、町の人々にあちこちで叱られながらも、性懲りもなくヤンチャや悪戯に明け暮れる。
 ガキ大将、雅雄は歯科医河合家の息子で、男ばかり六人兄弟の三男坊。とびきり腕白な雅雄には意外な一面があった。しばしば発熱し、学校を一月も二月も休んでしまう。久し振りに登校しても、勉強はさっぱり分からず、成績のよい他の兄たちへの劣等感は増すばかりで、見舞いに来てくれた祖母さとにも悪態をついてしまう。そんな苛立った雅雄の心を癒してくれるのは、いつも篠山の自然だ。
 ある日、東京から美代子という少女が転校してきた。蛙や虫を怖がる都会育ちの美代子は、女の子の仲間から孤立し、疎外された存在。だが、雅雄と自然の中で遊ぶことによって心を開いていく。
 秋のある日、雅雄の仲間で一番弱くてとろいヒコやんが、隣村の宿敵勝久たちに苛められる。雅雄は一騎打ちで憲兵隊長の息子である勝久を負かすが、親たちは雅雄の両親を責める。
 噂を聞いて駆け付けたさとの取り成しで親たちの興奮も静まるが、雅雄は事情も分からずに皆に頭を下げ、丸く治めようとするさとに反発し、罵詈雑言を浴びせかける。
 晩秋さとが倒れた。雅雄が駆け付けた時には、さとはすでに事切れていた。一言もおばあちゃんに謝れなかった雅雄は落ち込む。しかし、その背後に立つ母は優しく語りかける。

スタッフ

原作:河合雅雄「少年動物誌」(福音館書店刊)
製作:端信行、守美淳
エグゼクティブプロデューサー:荻野宏、鈴木豊司
プロデューサー:豊島泉、山田裕司
企画・監督:西垣吉春
脚本:片岡昭義、西垣吉春、山口セツ
撮影:坂根省三
美術:秋吉泰海、極並浩史
照明:安藤清人
録音:四方裕幸
編集:三宅弘
音楽:藤家渓子
演奏:カペラ・ST・ペテルブルグ交響楽団
製作:『森の学校』製作委員会
配給:『森の学校』上映委員会
製作協力:(株)パブリックセンター、東映(株)京都撮影所
配給協力:アースライズ

キャスト

篠田三郎
神崎愛
三浦春馬
小谷力
小峰玲奈
日向明子
織本順吉
浅利香津代
島木譲二
みやなおこ
レツゴー長作
谷口高史
雪代敬子
芝本正
桂茶がま
久保山知洋
登坂紘光

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す