“ディープ、クレイジー映画”

2001年/35mm/カラー/ヴィスタサイズ/モノラル/71min 提供:PLANET studyo+1/配給:ビターズ・エンド、スリーピン sleepin'

2001年12月8日より、中野武蔵野ホールにて3作品連続お正月!ロードショー

公開初日 2001/12/08

配給会社名 0071/0242

公開日メモ 『鬼畜大宴会』・・・『どんてん生活』『空の穴』大阪芸術大学そして大阪に拠点を置くPLANET studyo+1を取り巻く作品群。ディープ、クレイジー映画。

解説


“ディープ、クレイジー映画”

1997年『鬼畜大宴会』
1999年『NN891102』『どんてん生活』
2000年『空の穴』
大阪芸術大学、そして大阪に拠点を置くPLANET studyo+1を取り巻く作品群。
そこに共通するのは、腑抜けた青春の独白でもなく、いわゆるインディーズでもなく、プライベートフィルムでもない、映画であろうとする衝動。そんな、小さくも大きな“新しい波”から現れた3作品を連続上映!!

川口良介、近藤龍人、向井康介による、オーソドックスでありながらも、新しさをピピツドに感じさせる撮影・照明は『鬼畜大宴会』に始まる作品群のひとつの到達点。「青春」という曖昧なジャンルがあるとするならば、そこに新しい一歩を刻む秀作でありながら、元木隆史監冒の第1回監督作品。テツロー役の、はだ一朗は「劇団☆新感線」出身。

【監督ノート】
今、思い返してみると子供の頃は数多くのあこがれが、自らの体内を占めていたように思う。そして、それらは、いつか自分の手で掴めると感じていた。
例えば、父親に連れられて通った銭湯の帰り道。黙って歩く父の背中に語った「あこがれの自分」。白い息が消えて行く空には大きな月が夜を照らし出していた。掴めると思った。小さな背丈の私は「それ」を全てを。
だが、気が付くと上を唯、見上げるだけで、手を延ばす事もなく、誰かについて行くだけで生きていける、そんな男になっていた。
映画を生み出そうと思った時、そんな過去と現在の自分の見上げた空の違いを素直に描こうと思った。伝えたい物の原点が、まず自分の中に発生したのである。色々な台詞や手法もあったのだが、ありのままの気持ちを紡ぎ合わせてみるのも、立ち止まってしまいそうな自分に一つ区切りを付けれそうで良いと思って踏み切った。いわば直球勝負の物語。それがこの『プウテンノツキ』である。
監督として、まだ未熟なのは痛感するが、役者やスタッフの熱意が、この作品で始めて力となり、フィルムに乗っかったと実感できた。これは満足以上に大きな糧となった。
一人でも多くの人に何かを伝えたり、語ったりするのは殊更大変である。映画であるから、考えたり感じだけでも映画として成り立つとも思う。で「プウテンノツキ」は?と言うと「語る映画」ではないかと思う。幼かったあの頃、あの道で語ったあこがれについての答えを現在の自分が精一杯背中で聞いている。そんな仕上がりの映画である。

ストーリー

「満月」が高く光っている。普段は気がっかない白い月を見上げる、八太とテツロー。“プウ”の八太は、恋人のミサキの部屋に転がり込む。スーパーのレジを打つミサキ。ヒーローショーでバイトをしながら暮らしているテツロー。不安や罪悪感を誤魔化しながら、3人の日常はなんとなく流れていた。曖昧な夢としか言いようのない“テン(空)”見上げるだけの八太。微妙に変化するそれぞれの関係。その過ぎゆく日々の頭上には、いつも白い「満月」がただ光っている。

スタッフ

監督・脚本・編集:元木隆史
撮影:川口良介、近藤龍人(『どんてん生活』)
照明:向井康介
音楽:大野亨子
製作:銀幕キッド

キャスト

須藤八太:吉永秀平
北川ミサキ:北川千恵
巻島テツロー:はだ一朗

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