イチかバチか−上海新事情−
原題:Go For Broke
「事実は小説より奇なり」=本当に痛快な物語は日常の中にこそ存在する。
第2回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2001 コンペティション参加作品::http://www.filmex.net/index.htm 2001年ロッテルダム国際映画祭参加作品
2000年/中国映画/ビスタビジョン/1:1.85/上映時間87分/字幕:遠藤寿美子 配給:東光徳間
中国映画の全貌 2007にて上映::http://www.ks-cinema.com/schedule.html 2002年7月6日より三百人劇場にてオープニングロードショー公開
公開初日 2001/11/18
公開終了日 2001/11/26
配給会社名 0052
公開日メモ 第2回TOKYO FILMeX 2001にて上映
解説
監督のワン・クァンリーは、1966年中国四川省生まれで現在は北京に在住している。大学で映画評を執筆したことがきっかけになり、’92年に心理学教授から映画監督に転身した変わり種である。映像作家としてのデビュー作品は天安門事件を扱ったドキュメンタリー『I HAVE GRADUATED』。1993年から’96年まではテレビ局に務め、’98年、本編デビュー作となる『虚女作』を監督。19日間で撮影されたこの作品は「労働三部作」構想の1本目ということである。そしてその2作目となった仕事が本作品『イチかバチか』である。インディペンデント・フィルム界の覇者ともいえるワン監督ならではの企画に支えられた本編は、撮影所を一切使用せず街に飛び出し12日間の撮影を敢行。ワン監督自ら、素人の出演者に交渉し、脚本を手掛け、撮影し録音も担当した。実話に基づく軽快な物語を上海に生活する実在の6人が、素人出演者である彼等自身の言葉で会話し、行動する軽妙なテンポ、そして画面に繰り広げられる斬新で新鮮な映像、卓越したドキュメンタータッチの構成の冴えが、“ドキュ・ドラマ”=ドキュメント+ドラマなる造語呼称も飛び出して、国内外で賞賛され、好評を博している。
ストーリー
経済発展めざましい現代中国の大都市上海。
国営会社をリストラされた6人の仲間たちが集まって、会社をつくるが行く手は大波乱。
ある時は非常識なまでに楽観的に、ある時は逆境をものともせず、またある時は「宝クジ」に命運を賭け…。ごく“普通の人々”の不屈の日常を描く本当にあった痛快な物語。
国営会社の江南造船所でリストラされたチャン・バオチョン。数年後、彼は資金を借りて、同じように洋装工場をリストラされた会計士資格をもつチョウ・ユーホワと心機一転、インテリア装飾の会社を設立。そして同様に会社を解雇された仲間4人、織物工場をリストラされた運転手のチヨン・リンジュン。身障者の娘を抱えている。そして、警備会社をリストラされたゲウ・ロンシャン(シャオロン)、ラジオ製造エ場をリストラされたチャオ・ヨンション、自動車工場をリストラされたワン・チェンシン(アーバオ)たちと仕事を始めた。
運命とは皮肉なもので、運がむいてきたかと思うと落とし穴が待っている。何事も流れのままに、どうにかこうにか切り抜けていくものだ、と余りにも楽観的な日々をおくる6人だが、いよいよ資金繰りにつまってきた。そんな時、テレビで宝くじの宣伝を見たバオチョンは6人全員で宝くじを買おうと決める。そして、それは思いも寄らない方向に発展する幕開けとなった…!
スタッフ
監督:ワン・クァンリー
提供:チュー・ヨンター
製作:タン・イン、ワン・クァンリー
脚本:チャン・シエン
撮影:ルー・ユイチン
録音:リュイ・チアチン
編集:リー・テイェン、チェン・ホイファン
上海映画製作所/大連佳麗経済諮詞有限公司 共同製作
キャスト
チャン・バオチョン
チョウ・ユーホワ
チョン・リンジュン
グゥ・ロンシャン(シャオロン)
チヤオ・ヨンション
ワン・チェンシン(アーバオ)
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