原題:The Banger Sisters

アカデミー賞受賞3俳優、夢の共演! ゴールデン・ホーン、スーザン・サランドン、ジェフリー・ラッシュ 全米が感動にうち震えた“フィール・グッド・ムービー”の傑作!

2002年9月20日より全米初公開

2002年/アメリカ映画/カラー/シネマスコープ/100分/ドルビーSR・SRD/5巻/ 翻訳:吉田由紀子/ 配給:20世紀フォックス

2003年11月21日よりDVD発売開始 2003年09月12日よりビデオレンタル開始 2003年5月31日より銀座シネパトスほか全国順次ロードショー公開

公開初日 2003/05/31

配給会社名 0057

解説



ゴールディ・ホーン、スーザン・サランドン、そしてジェフリー・ラッシュ。アカデミー賞スターたちの“夢の共演”が織り成す、全米が感動にうち震えた珠玉のハートフル・ドラマの名編!
“遠い日の炎”に囚われてはいけない。しかし、それを消し去ってはいけない。

『サボテンの花』でアカデミー助演女優賞を獲得したゴールディ・ホーン。
『デッドマン・ウォーキング』でアカデミー主演女優賞に輝いたスーザン・サランドン。そして『シャイン』でアカデミー主演男優賞を手にしたジェフリー・ラッシュ。
現代最高のオスカー俳優3人が揃い踏み。彼らがこぞって馳せ参じただけに、その中身が珠玉の名編となるのは当然のハートフル・ドラマの誕生だ。全米が感動の嵐に包まれ、うち震えたのもうなづける。
それは過去を認識し、現実を生き、未来へとつながる人生の道標(みちしるべ)。

60年代の終わり、「ドアーズ」のジム・モリソンらが君臨していたロック界の知られざる部分でその名を轟かせた2人の女性、スゼットとヴィ二一。‘バンガー・シスターズ’という異名の通り、伝説のロックスターたちのパンツを脱がせ、ホットな時を過ごし、そしてナニの証拠写真まで持っていた…。彼女たちこそ史上最強(?)のグルーピーだった。
しかし、時は流れて幾星霜、20年も経っただろうか。スゼットは、あのクレイジーでワイルドだった“遠い日の炎”が忘れられず、今もロサンゼルスの場末のライブハウスでカウンターガールとしてしがみついていた。一方、ヴィニーはそんな“遠い日の炎”などとっくに自分で消し去り、遥かフェニックス市でリッチな弁護士夫人にしっかり収まり、良妻賢母の誉れ高い女性を完壁に演じ切っていた。勤め先をクビになったスゼットは、急にヴィニーが懐かしくなり、ボロ車を駆ってGO!。途中、超潔癖症の中年脚本家ハリーと出会い、一緒にフェニックス入りするが、すでにラヴィニアと名を変え、住む世界が違うヴィニーに冷たくあしらわれるスゼット…。そんな2人の“招かれざる”再会は、どんな波紋を巻き起こすのだろうか、一度断ち切られた絆は蘇るのだろうか?
今も奔放だが、心に空洞を抱えたスゼットに“最高のコメディエンヌ”として、全米に根強い人気を誇り、50代となっても抜群のボディーラインを保つゴールディ・ホーン。過去を封印し、偽りの幸せに生きるラヴィニアに“最高の演技派女優”として、全米の信頼を集めるスーザン・サランドン。まさに“自然発火”しそうな2大女優の共演だが、その真骨頂は、後半、過去のロックスターたちとの秘め事の証拠品=秘蔵のペニス写真の数々を取り出したスゼットとラヴィニアが抱腹絶倒しながら品定めをするシーンでトドメを刺すだろう。さらに、昔のように2人がビルボードの上に乗って語り合うシーンなど、後世に残る名場面がいくつあるだろうか。
そして、自らを精神的な牢獄から追い込んでいるハリーに、神経的疾患を持つ人物を演じさせたら当代一の役者ジェフリー・ラッシュ。三者三様、適材適所とはこのこと。いずれも“過去の呪縛”を背負った深みのあるキャラクターを得た名優3人の演技のスパークは、壮観の一語。“俳優で映画を楽しむ快感”がここにある。
共演も新旧演技派が揃った。『トラフィック』『プール』などの若手有望株女優エリカ・クリステンセン、『コンテンダー』などのロビン・トーマス、スーザン・サランドンの実娘で『ボブ・ロバーツ』などのエヴァ・アムッリ、FOXテレビの「24」などで活躍の若手男優マシュー・ケリーなど。
スタッフもオスカー・ノミニーを含む一流揃い。監督は『ウィロー』『遥かなる大地』などの脚本で知られるボブ・ドルマンで、今回が初監督作品であり、脚本も兼任している。プロデューサーは『レインマン』『オールド・ルーキー』などハートフル・ムービーには定評があるマーク・ジョンソン、『ギャラクシー・クエスト』などを手掛け、MGMの製作担当、上級副社長としても辣腕をふるうエリザベス・キャティロン、エグゼクティブ・プロデューサーは『スリング・ブレイド』など上質な作品を手掛けるデビッド・パッシェル、音楽は『コン・エアー』『9デイズ』などの売れっ子トレヴァー・ラヴィン、衣装は『クイルズ』でオスカー・ノミネートされたジャクリーヌ・ウェスト、撮影は『インディペンデンス・ディ』『ホーンティング』などのカール・ウォルター・リンデンローブ。

ストーリー


あの頃、“バンガー・シスターズ”と呼ばれていた、私たち。その“遠い日の炎”を、スゼットは燃やし続け、ラヴィニアは消し去っていた。そんな2人の“招かれざる”再会は、断ち切られた絆を蘇らせるのだろうか?

ロサンゼルスの場末のライブハウスに務めているスゼット(ゴールディ・ホーン)は、サングラスに露出過多の衣装で、一見若づくりだが、すでに“過去の人”であった。「ジム・モリソンとの一晩はすごかったわ」と往年の武勇伝を話しても聞く人もいなかった。それどころか、自分より若い店長に「あんたはすでに亡霊だよ」という冷たい言葉とともにあっさりクビになってしまう。
意気消沈してアパートの自室に戻ったスゼットは、小箱に入った懐かしい昔の“栄光の日々”の写真を眺めていると、当時のマブダチで、ともに筋金入りのグルーピーとして、ロッカーたちの間で“バンガー(ヤリマン)・シスターズ”と呼ばれ、その名を轟かせた最高の相棒ヴィニー(スーザン・サランドン)のことが懐かしくなる。どうせ失業中、ほとんど無一文の身だけに、ままよとばかりにボロ車を駆って、ヴィニーが現在住んでいるフェニックス市へと向かう。弁護士夫人に収まり、暮らしぶりもいい彼女を頼りにしよう、という下心込みでの“再会の旅”だった。
だが、途中でガス欠となり、カードも使えぬありさま。バスの中継所で待ち合い客たちに厚かましく1ドルづつカンパを申し出るが、無視されたところに、ハリー(ジェフリー・ラッシュ)というバスの乗客の中年男が、ガソリン代を持つからと、フェニックスまでの同乗を申し出る。不衛生なバスなどこれ以上乗りたくない、という彼は極度の潔癖症だった。
ハリーはロサンゼルスでかつては鳴らした脚本家だったが、50歳でダメなら故郷に帰るという決心に沿っての帰郷の旅だった。そして、もうひとつの決心である“父を銃で撃つ”という衝撃の告白をスゼットにするが、彼女が面白半分にまぜっかえしたため、ハリーの宿泊先の一流ホテルの前でほとんど喧嘩別れ状態。ヴィニーの家へと向かったスゼットだが、予想以上の大邸宅、企業弁護顧問のリッチな夫レイモンド(ロビン・トーマス)、2人の娘に囲まれ、ホームバーティー後の幸せそうなヴィ二一の雰囲気を遠目で見て気後れしたのか、挨拶もせずに一時退散し、ハリーの泊まるホテルの一室に押しかける。
自己管理の鬼のようなハリー相手に、元グルーピーのスゼット、挨拶がわりのセックスをアプローチするが、「セックスはもう10年もしていない。体質に合わない」といわれ、さすがに諦めて、勝手に風呂、ゴロ寝。すると外が騒がしい。ハメを外した学生たちが廊下で酔い潰れ、その中の一人でLSDでラリって重症のハンナ(エリカ・クリステンセン)が、あのヴィニーの娘だと分かる。嘔吐して苦しそうなハンナを、グルーピー時代に取った杵柄で見事な応急措置を施したスゼットは翌朝、ハンナを家まで送ることを口実にやや敷居が高いヴィニーの家を訪ねる。
「おっぱいは作り物だけど、あとは私よ。スゼットよ」と、昔ながらのノリで久々の対面を演出したスゼットは、当然歓迎してくれるかと思いきや、今やラヴィニアと呼ばれ、良妻賢母の弁護士夫人となっているヴィニーは迷惑顔。「昔のことは今の生活とは無縁なの。5千ドル払うから、消えて」と言い放つ冷たい応対に、精一杯のプライドから悪態をついたスゼットは、ハリーの部屋に戻る。すると、なぜか熱い風呂が用意され、やがてラヴィニアが謝罪に現れ、ランチに招待したいと言って立ち去った。それはハリーの計略なのか。とにかく、少し気を取り直したスゼットはハリーの父を憎む理由を聞きながら、次第に得意のエッチの手ほどきへとなだれ込み、ハリーに10年ぶりの“天国”を味わせる。
せっかくのランチもラヴィニアのわがままな次女ジンジャー(エヴァ・アムッリ)のせいでドタキャンとなり、スゼットとラヴィニアは、過去と現在の落差のことで口論となる。このころからラヴィニアの現在の生活にも波紋が生まれていた。卒業式の総代に選ばれるほどの優等生を演じてきたハンナにも母の遺伝子のなせる技か、自宅のプールでボーイフレンドのジュールス(マシュー・ケリー)とファックをしていたところをラヴィニアは目撃してショックを受ける。
そして、現在の偽りの幸せではなく、昔の素顔が徐々に蘇る自分を感じ始めたラヴィニアは、夫レイモンドの仕切りで、スゼットを呼んだディナーの席で、本音がついに爆発!ロックコンサートに行きまくり、ダンスクイーンとして踊りまくりだった青春の日々の思い出、ジム・モリソンなどの伝説のロック・スターとのホットな時間…。当時のスゼットとラヴィニアがいかに最高の相棒でツッパリまくっていたかを語るうち、遠い日の炎が再点火され、あっけにとられる家族を尻目に、2人はイケてるパンク・ファッションに着替え、ライブハウスに直行。最初はためらいがちなヴィニーも次第にノリノリ。踊りつかれた後、芝生に寝っ転がって昔話に花が咲いた勢いで、自宅に戻ったラヴィニアは20年近く秘蔵していたお宝をスゼットに見せる。それはロックスターたちのペニス写真コレクション!追憶のペニスを次々と品評会しながら、抱腹絶倒の2人。それは“バンガー・シスターズ”の奇跡の復活を思わせた。
しかし、まだ難題は残っていた。ラヴィニアはこの急変した状況で、家族との絆を修復出来るのか?スゼットは“父を撃つ”という頑ななハリーの妄動を阻止できるのか?

スタッフ

脚本・監督:ボブ・ドルマン
製作:マーク・ジョンソン、エリザベス・キャンティリオン
製作総指揮:デヴィッド・ブッシュル
撮影監督:カール・ウォスター・リンデンローブ,ASC,bvk
製作デザイン:ミーア・ジャヴァン
衣裳デザイン:ジャクリーン・ウェスト
音楽監修:モーリーン・クロウ、ジョン・ビッセル
音楽:トレヴァー・ラビン

キャスト

スゼット:ゴールディ・ホーン
ラヴィニア:スーザン・サランドン
ハリー:ジェフリー・ラッシュ
ハンナ:エリカ・クリステンセン
レイモンド:ロビン・トーマス
ジンジャー:エヴァ・アムッリ
ジュールス:マシュー・ケリー

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