なぜ私は映画を撮るんだろう… Why am I making films?

2001年3月10日(土)〜3月30日(金)BOX東中野にてレイトショー公開:連夜8時50分より 《Aプログラム 3月10日(土)〜3月12日(月)》 《Bプログラム 3月13日(火)〜3月15日(木)》 《Cプログラム 3月16日(金)〜3月18日(日)》 《Dプログラム 3月19日(月)〜3月20日(火)》

公開初日 2001/03/10

公開終了日 2001/03/30

配給会社名 0114

解説

私の映像表現の根本は”生きる”というところにある。例えば朝の「おはよう」の一言。それもまた、私にとっての大切な表現のひとつなのだ。極端に飛躍して言ってしまえば、表現とは人生そのものである。その中でも特に関心を置いているものとして、人間の”生と死”がある。そのことを表現するにあたっては、自分の生きてきた軌跡というものを見つめる……つまり真っ直ぐに自分と向き合う作業が必要であり、そして、それは受身ではなく、常に自分自身から発することが重要なのだ。その作業は、時に身をえぐるほどの苦しい作業であるが、結局はそこのところをおろそかにしていては、人と向き合う映画にはならないし、人と向き合う表現にはなり得ないのである。————河瀬直美

ストーリー

《Aプログラム》

『私が興味をもったものを大きくFIXできりとる』[1988/5分/8ミリ]
河瀬がはじめて8ミリカメラを手にして大阪の街を撮った作品。

『私が生き生きと関わっていこうとする事物の具体化』[1988/5分/8ミリ]
前作にも増した鋭い感性で大阪の街をきりとっていく。

『パパのソフトクリーム』[1988/5分/16ミリ]
18歳の時、16ミリ映画を初監督した作品。

『今、』[1989/5分/8ミリ]
風景や人物が河瀬の目を通して確かな今として存在している。

『小さな大きさ』[l989/lO分/16ミリ]
重厚な雰囲気が漂う二度目の16ミリ作品。

『女神たちのパン』[l990/25分/16ミリ]
1989年度大阪写真専門学校卒業制作作品。

《Bプログラム》

『幸福モドキ』[l99l/20分/8ミリ]
幸せになったつもりで人と触れ合う少女が、自分探しの旅に出る。河瀬直美の抱く映画に対する情熱と孤独がゆっくりと心の奥底にしみ込んでくる作品。

『につつまれて』[l992/40分/8ミリ→16ミリ]
戸籍謄本と写真を手がかりに父探しの旅に出る。イメージフォーラム
1993奨励賞受賞。1995年山形国際ドキュメンタリー映画祭批評家連盟特別賞受賞

『白い月』[1993/55分/16ミリ]
ガードマンの青年のありふれた日常に突然ふりかかる事件……。『萌の朱雀』へと繋がってゆく作品。
ぴあフィルムフェスティバル,93正式招待作品。

《Cプログラム》

『かたつもり』[l994/40分/8ミリ→16ミリ]
祖母と自分自身を撮った作品。えんどう豆の発育を通して描かれた日常のあたたかさが見る者を魅了する。
1995年山形国際ドキュメンタリー映画祭奨励賞受賞。

『天、見たけ』[1995/10分/16ミリ]
前作『かたつもり』の続編的作品。対象は祖母と自分。愛しきものへのさらなる愛情が全編ににじみ出ている。

『陽は傾ぶき』[l996/45分/8ミリ→16ミリ]
『かたつもり』『天、見たけ』に続き、祖母と自分自身をみつめた三部作的作品。河瀬のまなざしは、目の前にある愛しきものにしっかりとそそがれている。

《Dプログラム》

『風の記憶〜1995.12.26渋谷にて〜』[1995/30分/VTR]
東京渋谷の夜を一人カメラを持ち、見知らぬ人と出会い、別れまた新しい出会いを求めて歩いてゆく…。
MXTVで制作されたドキュメンタリー作品。

『現しよ』(往復書簡 河瀬直美X是枝裕和)[1996/60分/8ミリ]
河瀬直美と是枝裕和の映像書簡。手紙ではなく8ミリフィルムを便筆がわりにして、個人の孤独と不安に映像がもつリアルな声で迫る。

スタッフ

キャスト

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