原題:Conceiving Ada

1998年ベルリン国際映画祭フォー夢ム部門正式出品作品 1998年サンダンス映画祭アメリカン・スペクトラム部門出品作品 1997年トロント国際映画祭正式出品作品

1997年/ドイツ・アメリカ/カラー/35mm/1:1.85/85分/ 配給:アップリンク

2004年01月23日よりDVDリリース 2004年01月23日よりビデオリリース 2003年8月2日より、新宿武蔵野館にてレイトショー公開

リン・ハーシュマン・リーソン監督インタビュー::http://www.cinematopics.com/cinema/topics/topics.php?number=626

公開初日 2003/08/02

配給会社名 0009

解説


現在注目されている“クローン=人口生命”。本作品はデジタル・クローンをテーマに、記憶・生命の可能性に挑戦織する、19世記イギリス・現代のアメリカという二つの時代を越えた二人の女性の物語です。

人類初のクローン・ベイビー誕生か?のニュースで明けた2003年。人工ペットや介護ロボットの商品化など、SF=サイエンス・フィクションの世界は、私達にとってすでに前世紀の夢物語ではなくなって来ています。本作品は、記憶と肉体の再生という今最もタイムリーな題材を扱った映画です。

女性ならではの感性で描<アート・テクノロジー 二人の女性に共通する苦悩、そして貧欲な生き方を描いたのはアメリカ人女性監督リン・ハーシュマン・リーソン。彼女は、インタラクティブ・ビデオアート等の分野で活躍し、世界各地で200以上の展示会に参加。本作品中で、写真(静止画)でしか残っていなかった19世紀英ヴィクトリア時代を、バーチャルセットやデジタル音を駆使しながら、動画イメージとして見事に蘇らせました。女性ならではの鋭い感性で描かれたその映像美は、初監督作品とは思えぬ完成度の高さです。本作で長編デビューを果たした彼女は、昨年長篇第二作目である『Tenolust』を発表しています。 ティルダ・スウィントン×ティモシー・リアリー×ザ・レジデンツ 主演には、昨年に引き続き二年連続ゴールデン・グローブ賞など多数の女優賞にノミネートされている英国人女優ティルダ・スウィントン。その脇をアメリカ・ヒッピーカウンターカルチャーの伝導師・ティモシー・リアリー(本作が最後の映画出演)やカレン・ブラックなどのベテラン俳優陣が固め、音楽に、サンフランシスコにおいてカルト的人気を誇るザ・レジデンツが参加しています。

ストーリー



現代のアメリカ西海岸。記憶の遺伝学的伝達を研究するエミー(フランチェスカ・ファリダニー)は、恩師シムス(テイモシー・リアリー)から受け継いだDNA記憶拡張装置を使って、19世紀のイギリスに生きるエイダ(ティルダ・スウィントン)との交信に成功する。エイダは、かの英国ロマン派詩人バイロン卿の娘であり、『フランケンシュタイン』の作者メアリー・シェリーの親友、そして人類最初のコンピュー夕ー・プログラマーでもあった。

13歳で婚約し19歳で伯爵夫人となったエイダは、結婚後も自由奔放に様々な異性関係を結んでいくが、中でもチャールズ・バベッジとのパートナーシップは、後に現代のコンピューター理論の基礎である“ディファレンス・エンジン=解析機関”の発明を生み出すこととなる。しかし、ヴィクトリア期のイギリスに女性として生まれたエイダは、3人の子供の子育てと自分の研究を両立することの出来ないジレンマに悩み、次第に賭け事やアヘンにのめり込んでいく。

独創的で自身の研究に情熱を注ぐエイダの姿に、段々と自分の姿を重ね合わせていくエミー。彼女は、アヘンによって心身を蝕まれ、今にも失命の終わりを迎えようとしているエイダに、クローンという技術によって自らの存在を後世に受け継いでいくことを提案するが…。

スタッフ

製作・監督:リン・ハーシュマン・リーソン
製作:ヘンリー・S・ローゼンタール
脚本:リン・ハーシュマン・リーソン、レッソ&エレーン・ジョーンズ
音業:ザ・レジデンツ
編集:ロバート・デルバ
撮影:ヒロ・ナリタ、ビル・ザッチィ

キャスト

ティルダ・スウィントン
ティモシー・リアリー
カレン・ブラック
フランチェスカ・ファリダニー
ジョン・ペリー・バロウ
ジョン・オキーフ
J.D.ウルフ

LINK

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□IMDb
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http://www.lynnhershman.com/ada/
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