原題:Here on Earth

いつもあなたがそばにいる。 そこは天国にいちばん近い場所。

(全米2000年3年24日公開)

2000年度作品/ビスタビジョン/ドルビーSR・SRD 上映時間:1時間37分/字幕スーパー翻訳:古田由紀子 配給:20世紀フォックス(極東)映画会社

2001年10月5日ビデオ発売&レンタル開始 2000年11月11日よりスバル座ほか全国洋画系にてロードショー公開

公開初日 2000/11/11

配給会社名 0057

公開日メモ いつもあなたがそばにいる。 そこは天国にいちばん近い場所。

解説

新世紀の美少女スター、リリー・ソビエスキーの主演で世界の話題をさらった2000年版「ある愛の詩」と絶賛されている涙のラブ・ストーリーが、いよいよ日本にやってきた。
18歳のリリーは隕石が地球を襲うヒット映画「ディープ・インパクト」で観客の涙を誘う演技を見せて一躍、スターになったが、彼女の本格的主演第1作である「愛ここにありて」では、詩人を夢見ながら母の経営するダイナーで働くサマンサを演じている。
サマンサはガンの宣告を受け余命1、2年と宣告されるが、ひたむきに生きることとエリート学生ケリーとの恋に情熱を燃やす。
彼女には幼馴染みのジャスパーが恋心を寄せており、彼はケリーとケンカの決着を危険なカーレースでつけようとしたことから、ダイナーに車で突っ込み、店を全焼させてしまう。
ケリーはジャスパーと共にダイナー再建のために奉仕活動を要求され、サマンサの家のガレージで生活するようになる。
サマンサをめぐるトライアングル・ラブが苦く切ない青春の哀感を漂わせ、ガン宣告を受けた彼女が限りある人生を前向きに生きようと決意するクライマックスにはロマンチックで胸を打つ感動が押し寄せます。
ケリーを演じるのは99年の全米サマー・シーズンのヒット作「アメリカン★パイ」に主演し、人気がブレイクしたハンサムなクリス・クライン。
ジャスパーには「パラサイト」のキャンペーンで来日し、ティーンの間にファンが急増しているジョシュ・ハートネットで、リリー・ソビエスキーとともに明日をになうフレッシュ3大新進スターの魅力あふれる共演は全米公開時にも若者の間に大反響を呼び起こした。
サマンサの両親を演じるのは「ダブル・ジョパディー」のブルース・グリーンウッドと「48時間」のアネット・オトウール。
ほかにも「マディソン郡の橋」のアニー・コーリー、「マスク・オブ・ゾロ」のスチュアート・ウィルソン、「ボーン・コレクター」のマイケル・ルーカーなどのベテランが脇を固めている。
監督はテレビ出身でこれが劇場映画第1作のマーク・ピズナースキーで、マイケル・セイズマンのオリジナル・シナリオを映画化。
製作のデイビッド・T・フレンドリーは「戦火の勇気」「デイライト」「ドクター・ドリトル」などのヒット作をプロデュース。
製作総指揮のジエフリー・ダウナーも「25年目のキス」を手掛けた新鋭。
撮影のマイケル・D・オシーア、編集のロバート・フレイゼンはピズナースキー監督とテレビでコンビを組んできたスタッフで、「ダンテズ・ピーク」のアイシス・ミュセンデンが衣裳デザインを担当。
音楽のアンドレア・モリコーネは、最近も「海の上のピアニスト」などで活躍している映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネの息子である。
また、劇中には多くのヒット曲も使われ、特にジェシカ・シンプソンがニック・レイチーと歌う「ホウェア・ユー・アー」がフィーチャーされているのが話題となり、サントラも大ヒットになっている。

ストーリー

ケリー・モス(クリス・クライン)はエリート市立高校の卒業祝いに、ブルジョアの父からベンツを贈られた。
父はロンドンで取り引きがあるため卒業式には出席できないといってきたが、プリンストン大学への進学と父親が寄せる出世への期待がケリーにはプレッシャーとなっていた。
卒業の解放感からベンツを飛ばして町でも人気の高いダイナー”メーブルス・テーブル”に立ち寄ったケリーだったが、地元の若者グループのジャスパー(ジョシュ・ハートネット)にからまれる。
家庭が豊かではないジャスパ—は、金持ちのドラ息子たちに反感を持っていた。
両親が経営するダイナーで働いているサマンサ(リリー・ソビエンスキー)とジャスパーは幼馴染みで、彼は彼女に恋心を寄せているが、サマンサは特別に恋愛感情は持っていなかった。

ケリーと親しく話すサマンサに嫉妬したジャスパーは危険なカーレースで決着をつけようと車を暴走させるが、車が”メーブルス・テーブル”に突っ込み店を全焼させてしまう。
幸いケガはなかったが、ケリーは保安官に捕らえられ裁判の結果、ジャスパ—と共に保護観察処分を受ける。
一週間に一度、監察官と面談し200時間の奉仕活動を求められた。二人はダイナーの再建現場で一緒に働くことになり、ケリーはサマンサの家のガレージで生活することになる。
都会育ちのケリーにとって、自然の空気に触れ、なれない奉仕の仕事はこれまでに経験したことのない新鮮なもので、ジャスパーと対立しながらもサマンサとの間には、ほのかな恋が芽生え、自分が少年時代に別れを告げ大人へと一歩成長しているのを感じていた。
サマンサは医大志望で将来は詩人にもなりたい夢を持っていた。ケリーは彼女からロバート・フロストの詩を教えられ感動した。

昔はよく樺に木にぶらさがって遊んだ
あの頃にもどりたいよ
人生の道のない森 何かが顔に触れる
それはクモの巣
目には声だが刺さり 涙がこぼれる
故郷をしばらく離れ
人生を最初からやり直したい

庶民的なサマンサの家族との触れ合いも、冷たい父親のもとで育ったケリーにとっては暖かな家庭の味を初めて体験させるものだった。
ケリーの母は彼が少年時代に浴槽で手首を切って自殺し、その事件の衝撃と美しかった母への思慕が彼の心にいつまでも消えずに残っていた。
サマンサの姉ジェニファーは妹がケリーに恋をしていることを知り、身分違いから捨てられると忠告し、父も交際に反対する。
年に一度の独立記念日は、花火が上がったり町中がダンスやお祭り騒ぎに浮かれる楽しい日だった。
サマンサは例年のようにジャスパ—にエスコートされて踊った。
祭も最高に盛り上がっていた時、酒によったケリーがサマンサと踊るジャスパ—にからみ、またケンカになりケリーは殴られる。
その事件からサマンサはケリーのひたむきな愛を受け入れるようになる。
彼のボストンの実家で週末を過ごすことになり、父親も留守で豪邸のベッドで二人は初めて結ばれた。髪の長いサマンサに同じように髪が長く美しかった母親の面影をケリーはダブらせていた。
ケリーはサマンサとの仲を父親に知られ、「あの娘は気晴らしならいいが深入りするな。お前には大事な将来がある」と、厳しくとがめられる。
その頃、サマンサは体に不調を感じ実家に内緒で、ひそかに病院で診察を受けていたが、最悪の診断結果が出たのだった。
サマンサはケリーを湖のほとりに茂る美しい樺の木の下に呼び出す。
そこは、サマンサが「地上の天国」と呼び、ケリーとキスを交わした大切な場所であった。
彼女は、すべてをケリーに告白した。
足から肝臓にガンが転移し、延命治療をしても1年か2年しか持たないというのだ。
「ガンだと打ち明ければ誰でも同情するわ。でも私には同情しないで」
「死を待つだけか」
「いいえ、私は残された命を精一杯、生き抜くわ。」
ジャスパーもまたサマンサの病気を知りケリーとのわだかまりも消え、彼女のためにずっといてやってくれと頼むが、保護観察期間を終えたケリーは真実を聞いた戸惑いを抱えながらもサマンサの家を後にし、ひとまずボストンへと帰って行った。
ケリーが去り不安と、しのび寄る病魔と対決することになったサマンサだったが、”メーブルス・テーブル”の再建に打ち込むことで、何とか気持ちを奮い立たせていった。
そしていよいよオープニングの日がやってきた。
再び若者たちでにぎわう店内にケリーがやって来た。
彼はサマンサのすべてを受け入れる決心をしたのだ。恋する喜びに胸ときめかせるサマンサ。
この店の名物の一つに”恋の落書板”があった。そこには店を訪れるさまざまな恋人たちがそれぞれの想いを書きつけてきた。
落書板には「ケリーはサマンサを愛している」と書かれフロストの詩が添えられていた。

樺の木に登ろう
白い幹と黒い枝を見上げて
天まで登ろう
枝が重みに耐えきれず
僕を地上に戻すまで
行くも戻るも人生
木を揺らして大地に踏み出そう

サマンサは彼の胸にしっかり抱かれていた。

スタッフ

監督…マーク・ピズナースキー
脚本…マイケル・セイズマン
製作…デイビッド・T・フレンドリー
製作総指揮…ジェフリー・ダウナー
撮影…マイケル・D・オシーア、A.S.C.
プロダクション・デザイナー…ディナ・リプトン
編集…ロバート・フレイゼン
衣裳デザイナー…アイシス・ミュセンデン
音楽スーパーバイザー…ダナ・ミルマン
音楽(作曲、オーケストレーション、指揮)…アンドレア・モリコーネ

キャスト

ケリー…クリス・クライン
サマンサ…リリー・ソビエスキー
ジャスパー…ジョシュ・ハートネット
マルコム・アーノルド…マイケル・ルーカー
ベッツィー・アーノルド…アニー・コーリー
アール・カバノー…ブルース・グリーンウッド
ジョー・カバノー…アネット・オトゥール
ジェニファー・カバノー…エレーン・ヘンドリックス
ジョン・モース…スチュアート・ウィルソン

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