原題:Falling Up Walking Down

PUSAN国際映画祭コンペティション出品作品 ☆ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2000出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/yubari/index.htm

1997年/台湾映画/35mm/カラー/102分/提供:HOPS-U Film

2001年3月29日ビデオ発売

解説

“キミ、そんなに死にたいの?”

そこまでバカだと、泣けてくる…

「愛がなくっちゃ生きていけない」「愛してるなら一緒に死んで」
「死んでもいいからもっと愛して!」
「もう寝なさいっ!!」と思わずツッコミを入れたくなる主人公たち、彼らは寝ない。
寝ないで何してるのかと思えば、一晩かけて生きるの死ぬのと大騒ぎ。愛の不確かさに翻弄され、眠ることすらままならない。
「確かなものちょうだい!」「それって何?」永遠の疑問、究極の愚問。いけぱいくほどドツボにはまる、まだまだ夜は終わらない…。
『台湾の暇人』はそんな愛に苦悩する彼らの100%不眠症物語なのだ。
がむしやらな主人公たちが、泣けるほど愛おしい。
でも人事じゃない。皆、気づいていないのか、隠しているだけなのか。
愛の地雷。それは触れてしまったら最後なのだ…。

これまで世界に、ある種の重たい情感を伝え続けてきた台湾映画。そんな中、これらとはまったく異なる独特な軽やかさを持ち備えた台湾ニューシネマと呼ぶべき映画が登場してきた。
それが『台湾の暇人』だ。
監督はこれがデビューとなるアーサー・チュー。映画全篇に匂い立つ堂々たる“お笑い精神”、色彩感覚溢れる映像と、それを助長させるポップな音楽がおパカな主人公たちを盛り上げる。コメディというよりコントのようなドタバタ劇のなかで、台湾映画という固定観念を超え、まさに現代に生きるゆえの人々の悩みを映し出した新世代の映画。アジアはまだまだ熱いのだ。

ストーリー

台北市、完成直後のとあるアパート。住人は、まだ1組の夫婦と1人の若い女だけ。
女は半同棲の彼と、真実の愛を求め心中を試みる。睡眠薬を仲良く分け、いざ永遠の眠りへ。
しかし、数時間後目を覚ましたのは彼ひとりだけだった。
いっぽう下階に住む夫婦。不眠症の妻が何とか夜をやりすごそうと試行錯誤の奮闘中。付き合わされる夫のまぶたもこれまたトホホと奮闘中。
100%の不眠アパート(但し死者1名)。夜はまだ始まったぱかり。いてもたってもいられずに彼は街へ飛び出した。
睡眠薬を求めさまよい歩くうち、夜道でひとり泣いてる少女に出会う、彼女も好きな男の子とはぐれ、途方に暮れていた。暇をつぷしたい少女は、自分の知っている睡眠薬のディーラーのことを彼に告げる。のどから手が出るほどに死にたい彼は、言われるがままに少女の後をついていく…。

スタッフ

監督:アーサー一・チュー
製作総指揮:チュ・ミン・チェン
製作:リー・チン・チュアン
撮影:タシ・チェン・フェイ
美術:アン・チュイ
音楽:ホー・チー・チェン

キャスト

チャン・ユン・チェン、
チャン・リー・チェン、
リン・シェン・ワ、
チャン・フェン・シュ、
チャオ・ユー・シア、
スー・ティエン・シャン

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