原題:A SUMMER DAY

おじいちちゃんの心の中に眠っている20世紀の思い出を、 21世紀を創るこどもたちの心に伝えよう。

ゆうばり国際冒険ファンタスティック映画祭'99出品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/yubari/index.htm 尾道市制百周年記念映画 1999年(第54回)毎日映画コンクール男優主演賞 受賞

1999年/日本映画/カラー/123分/ プライド・ワン、PSC製作 配給:東映

2003年08月22日よりDVDリリース 1999年5月1日より尾道S.O.Sシアターにて先行ロードショー公開!! 1999年7月3日より全国東映洋画系にてロードショー公開!

公開初日 1999/07/03

配給会社名 0004

公開日メモ いつも「どうしてかなぁ?」と考えているので「ボケタ」と呼ばれている少年・由太と妙な行動で周囲の人に「ぼけた」のではないかと言われているおじいちゃん・賢司郎の冒険物語。

解説


数ある「大林作品」の中でも、故郷・尾道を舞台に製作された「尾道3部作」「新・尾道3部作」は大林宣彦監督の代表的なシリーズ作と言っても過言ではないでしょう。その、広島・尾道市が市制100周隼を迎えた98年、「新・尾道3部作」の最終作ともなる「新・尾道3部作、第3作・映画『あの、夏の日』が完成しました。原作は平成5年度野間児童文芸賞受賞作品、山中恒作「とんでろじいちゃん」(旺文社刊)。「尾道3部作」の『転校生』『さぴしんぼう』以来、久々の山中・大林コンビになりました。
映画『あの、夏の日』は、いつも「どうしてかなぁ?」と考えているので「ボケタ」と呼ばれている少年・由太と妙な行動で周囲の人に「ぼけた」のではないかと言われているおじいちゃん・賢司郎の冒険物語。ひょんなことから、夏休みを一緒に過ごすことになったおじいちゃんと由太。二人は、夏の尾道で不思議な体験をします。現実と空想、現代と過去との交錯を繰り返す中で賢司郎と由太は、それぞれの「真実」に向き合っていきます。そして、大切なこと、本当のことが分かった時、二人には永遠に忘れることのない「夏の日」がおとずれるのです。

ストーリー



大井由太は、真京近郊の新興住宅地に住む小学松5年生。いつも「どうしてかなぁ」と考え、ぼぉ一っとしているのでクラスでは「ボケタ」と呼ぱれている。一方、由太の祖父・大井賢司郎は、かつては広島・尾道市の高校で校長を務めたほどのカタブツ。「できちゃった結婚」をした由太のパパとママ、「できちゃった」姉のエリカを毛嫌いしているらしい。由太もそんな賢太郎を恐がっていた。夏休みも間近のある夜。由太は、パパとママから妙な話を聞いた。あの賢司郎おじいちゃんが最近、おかしな行動をとるようになったとちいうのだ。変な行動を取らないように見張りをつけようとママは言うが、問題は誰が尾道に行くかだった。仕事があるパパとママ、受験生のエリカ、おじいちゃんのところに行けるのは、いつも「ぼー」っとしている由太しかいない。
そんなわけで、由太はおじいちゃんと過ごすために広島・尾道へ向かったのだった。おじいちゃんと過ごす不思議な夏休み。気味悪い「ホラタコの多吉」に出くわしたリ、おじいちゃんや、パパの手供の頃に間違われたり…。海で出会った長恵寺の娘・ミカリには「玉虫」や小指のちょん切れている「ヤクザの菩薩さま」も見せてもらった。

おじいちゃんが時々、口ずさむ呪文みたいな不思議な呪文みたいな歌が、長恵寺「開かずの間」の「チコン中(蓄音機)」から聞こえてくる。この歌は「開かずの間」の主・お玉さんが好きだった曲だと、ミカリが言う。お玉さんというのは、ずっと昔に、11歳で死んでしまった可哀想な少女だった。
やくざの菩薩さま、「マキマキ」の歌の、呪文、開かずの間、お玉ちゃん、玉虫…。由太は、不思議な体験の全てが何処かでひとつに繋がっているような気がした。
「小指は、約束のしるし…」
「マキマキマキマキマキマショウ、マキマキマイタラユメンナカ、マキマキマキマキンマキマショウ、マキマキマイタラヤクソクネ」
不思議な呪文を唱えながら、由太とおじいちゃんは、「あの、夏の日」を探しにもう一度、過去へと旅立ったのである…。

スタッフ

製作: プライド・ワン、ピー・エス・シー
特別協力: 尾道市
企画・製作: 芥川保志、大林恭子
原作: 山中垣「とんでろ じいちゃん」
脚本: 石森史郎、大林 宜彦
音楽: 學草太郎、山下康介
プロデュサー: 大林恭子、茶川保志
撮影: 坂本典隆
美術: 竹内公一
照明: 西麦灯光
音響デザイン: 林昌平
録音: 内田誠
編集: 大林宜彦
SFX監督: 徳永徹三
助監督: 南柱根
制作担当: 飯田康之
特殊撮影: 渡邊健治
スクリプター: 椎塚ニ三
ヘアー・メイク: 岡野千江子
衣装: 濱崎洋
装飾・小道具: 田中良直
大道具: 大田貞男
スチール: 石原宏一
アシスタントプロデューサー: 井瀧誠司

キャスト

大井賢司郎(おじいちゃん)・賢之助:小林桂樹
大井亀乃(おばあちゃん):菅井きん
大井由太(ボケタ):厚木拓郎
小林ミカリ(マドンナ):勝野雅奈恵
大井昌文(由太の父):嶋田久作
大井香里(由太の母):松田美由紀
大井エリカ(由太の姉):佐野奈波
椎名真弓(由太の担任):石田ひかり
ホラタコの多吉(少年賢司郎の家来):小磯勝弥
小林玉(あの夏の日の少女):宮崎あおい
小林雪路(ミカリの母):入江若葉
少年時代の賢司郎:久光邦彦
少女時代のエリカ:藤田絵利加
久保勝彦(ホクロの先生):林泰文
あずき屋治助:山本晋也
みなみ(あずき屋治助の孫娘):芥川志帆
長谷川雄太:山本静孝
川原勇太:山内秀一
優太・モンゴメリィ・高橋:石井浩太郎
昌文の級友:濱尾幸慈
岩下吾市:海老原辰太郎
すれ違う農夫:宮本八五一
作兵衛:ミッキー・カーチス
長助:大前均
薩谷和高:大和田伸也
薩谷夏子:蓼沼千晶
薩谷家の娘:大谷みずほ、藤原恵理香
葬式でビデオを撮る男:天宮良
白玉だんごを喰われる家の人:ベンガル、根岸季衣

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