原題:THE WINGS OF THE DOVE

ひとつの愛、ふたつの愛しかた。イノセントな魂、ヴェニスの魔力が 愛と囚われた恋人たちをときはなつ_。愛と情熱の都、ヴェニスに咲いた運命の恋。

☆1998年東京国際映画祭協賛・英国映画祭出品 ☆1998年アカデミー賞4部門ノミネート ☆1998年イギリス・アカデミー賞撮影監督賞、4部門ノミネート ☆1998年ゴールデン・グローブ賞主演女優賞ノミネート ☆1997年ボストン映画批評家賞主演女優賞受賞 ☆1997年ロサンゼルス映画批評家賞主演女優賞受賞 ☆1997年ナショナル・ボート・オブ・レビュー賞主演女優賞受賞 ☆1997年ヴェネチア映画祭など4映画祭正式出品

1997年イギリス映画/101分/シネマスコープ/ 提供:ポニー・キャニオン、テレビ東京、アスミック・エースエンタテイメント 配給:エース・ピクチャーズ/サントラ:BGMジャパン/テレビ東京開局35周年記念作品

1999年7月16日よりビデオレンタル開始 12月12日(土)より渋谷Bunkamuraル・シネマにてお正月ロードショー

公開初日 1998/12/12

配給会社名 0007

解説

地下鉄や自動車が走る今世紀初頭エドワード朝のロンドン、そして官能的でエキゾチックなヴェニス。ヴェニスには、これまでに多くの映画の背景となりましたが、本作ではいきいきとした躍動感に溢れています。月光に照らされたゴンドラ、エロティックな夜の仮装カーニバル…恍惚とするシーンの連続です。またロンドンの上流階級や貴族の大邸宅、美術館の耽美的なクリムトの絵、ヴェニスのサン・マルコ大聖堂やパラッツオ(宮殿)など目もくらむような贅沢な建築物と室内装飾も、映像に本物の重厚さを与えています。さらに場面ごとにヒロインたちを彩る贅を尽くした衣装も見どころ。さながらロマンティックな宝石のようです。主人公ケイトを演じるのはヘレナ・ボトム・カーター。『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』での名演技を越え、ヘレナはこれまでで最も成熟した演技を見せています。抑圧されたロマンティックな情熱をもつケイト役をみごとに演じました。N・キッドマンら多くの女優が、ジェイムズ文学の感受性豊かな女性相続人を演じてきたが、アリソン・エリオット(『この森で、天使はバスを降りた』)ほど、はかなく優美であり、しかも人生への強烈な欲望を感じさせる女優はほとんどいません。マートン役のライナス・ローチ(『司祭』)は、上品な男の静かですばらしく控え目な肖像として、現代的な繊細さを感じられます。また脇を固めるのは実力派俳優陣。資産家で冷たい目が忘れられないモード叔母にシャーロット・ランプリング(『愛の嵐』)放浪家で阿片中毒のケイトの父にマイケル・ガンボン(『コックと泥棒、その妻と愛人』)ミリーの忠実な付添女にエリザベス・マクガヴァン(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』)といった面々です。

ストーリー

1910年ロンドン。没落した中流階級の娘ケイトは上流階級の因習と支配的な叔母によって貧しいジャーナリストのマートンとの結婚を禁じられている。情熱的で意志の強いケイトは、運命を変えようとしていた。そんな時、富豪のアメリカ人ミリーに出逢い、その天使のような寛容さに心奪われる。一方ミリーはケイトの恋人マートンに惹かれていた。ミリーは不治の病に冒され、限りある時間をせいいっぱい生きようと決めていた。伝統のロンドンから、神秘的なヴェニスへの3人の旅。ゴンドラは二人乗り、ケイトは恋人をミリーり横に乗せた。その時から恋の迷路に入り込んでしまう。ヴェニスの魔力が、ミリーの純粋さが、3人の絡み合った愛と欲望を解き放つ…。

スタッフ

監督:イアン・ソフトリー
プロデューサー:ディヴィッド・パーフィット
        スティーヴン・エヴァンス
脚本:ホセイン・アミニ
撮影監督:エドゥアルド・セラ
プロダクション・デザイン:ジョン・バード
作曲:エド・シアーマー
衣装デザイン:サンディ・パウエル
原作者:ヘンリー・ジェイムズ

キャスト

ケイト:ヘレム・ボナム・カーター
マートン:ライナス・ローチ
ミリー・シール:アリソン・エリオット
スーザン:エサリベス・マクガヴァン
伯母モード:シャーロット・ランプリング
ケイトの父:マイケル・ガンボン
マーク卿:アレックス・ジェニングス

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