原題:A THOUSAND ACRES

二人が抱いた心の傷。愛と絆で結ばれた姉妹の壮麗な物語。

1997年/アメリカ映画/上映時間:1時間45分/ギャガ・ヒューマックス共同配給

2003年11月27日よりDVD発売開始 1998年9月15日より東劇ほかて公開

公開初日 1998/09/15

配給会社名 0025

解説

シェスイクスビアの永遠の名作「リア王」をモチーフに、いわば「不当に悪女扱いされてきたゴネリルとリーガン」に新たなヒロインとしての位置を与え、その勇気ある闘いを描く文芸大作、1992年度ピューリッツアー文学賞・全米図書批評家協会賞に輝くベストセラー作品(原作「大農場 上・下」中公文庫版)の完全映画化です。広大な農場に帝王として君臨する大地主ラリーが三人の娘に土地を分け与えようと考えたことから、彼らがそれぞれに抱えていた葛藤や隠れた願望が表面化し、そしてある嵐の夜、長いあいだ封じ込められてきた家族の秘密が明るみに出る。だがそれは長女のジニーと次女のローズにとって、自分たちの生き方を見つめなおし、新たな絆に結ばれつつ人生を切り開く契機でもあった…。真面目で家族思いで責任感が強い、いかにも長女タイプのジニーを演ずるのは、オスカー女優ジェシカ・ラング。じっくりと観客の感動を引き出すその抑えた演技で見事、98年度ゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされました。常にはっきりと率直に物を言い、乳ガンで左の乳房を切除しながら勇気をもって前向きに生きる次女ローズを演じるのはミシェル・ファイファー。最良の友人であり熾烈なライバルであり、そして運命的な絆に結ばれた姉妹である二人。スケールの大きな大河ドラマの中に、二大女優が作り出すキャラクターがくっきりと浮かび上がって、深い感動を呼びます。

ストーリー

目路の限り美しく広がる肥沃な大農場。農場主ラリー・クック(ジェイソン・ロバーツ)は、この土地と家族たちと絶対の権力で支配してきた。妻亡きあと、長女のジニー(ジェシカ・ラング)と夫タイ(キース・キャラダイン)、次女のローズ(ミシェル・ファイファー)と夫ピート(ケビン・アンダーソン)は、それぞれラリーの豪邸の近くに家を持って、農場を手伝っている。三女のキャロライン(ジェニファー・ジェイソン・リー)だけは家を離れ、弁護士となったが、ラリーは彼女をいちばん可愛がっていた。ある日ラリーは「私が死んだら莫大な相続税が取られるから農場を株式会社として子供たちに株を分け持たせたい」と提案するが、キャロラインが反対。腹を建てたラリーは、とりなそうとするジニーの努力も虚しく、さっさと農場をジニー夫妻とローズ夫妻に譲ってしまう。さっそく農場に新たな夢を描きはじめるタイとピート。だが、働き者で気立てはいいが頑固たる信念に欠けるタイに、かすかな不満を覚えていたジニーは、隣家の息子ジェス(コリン・ファース)の自由な優しさに惹かれて、ベッドを共にしてしまう。一方ローズは、母譲りの乳ガンで片方の乳房を切除して以来、傷跡を嫌がるピートとしっくりいかず、彼女もまたジェスの優しさに慰めを見い出すのだった。その優しさがたんに優柔不断な頼りなさだと、どこかで承知していながらも…。しかし生きがいだった農場を失ったラリーは次第にジニーとローズを憎むようになり、ある嵐の夜「娘たちに土地を奪われた」と罵り、家出してしまうのだった…。

スタッフ

監督 ………… ジョセリン・ムーアハウス
製作 ………… マーク・アブラハム
スティーブ・ゴリン
リン・アロスト
ケイト・ギンズバーグ
シガルジョン・サイバトソン
製作総指揮 ………… アーミアン・バーンスタイン
トーマス・A・プリス
共同製作 ………… ダイアナ・ポコーニー
脚本 ………… ラウラ・ジョーンズ
原作 ………… ジェーン・スマイリー
「大農場 上・下」(中央文庫版)
撮影監督 ………… タク・フジモト
美術監督 ………… ダン・デイビス
編集 ………… メアリーアン・ブランドン
衣裳デザイナー ………… ルース・マイヤーズ
音楽 ………… リチャード・ハートレー

キャスト

ローズ・クック・ルイス ………… ミシェル・ファイファー
ジニー・クック・スミス ………… ジェシカ・ラング
ラリー・クック ………… ジェイソン・ロバーツ
キャロライン・クック …………… ジェニファー・ジェイソン・リー
ジェス・クラーク ………… コリン・ファース
タイ・スミス ………… キース・キャラダイン
ピート・ルイス ………… ケビン・アンダーソン

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