マジンガーＺ対デビルマン

テレビアニメを劇場の大きなスクリーンで見ることは子供たちの大きな夢です。東映では創立以来、家族が揃って観られる娯楽大作の製作に力を注ぎ、昭和38年のTVアニメ放送開始時から長編アニメーション劇場公開時にTV作品を同時に公開するようになりました。それがご存じ「東映まんが祭り」で、その後10年間はTV作品を再編集版にし、或は放映版そのものを上映していましたが、昭和47年春に実写映画『仮面ライダー対ショッカー』でオール新作の劇場版TV作品に着手し、同年７月に実写路線をも凌ぐ“夢のヒーロー競演作品”ともいうべき『マジンガーＺ対デビルマン』を完成させた。テレビ番組の制約を越えて同一画面で自由に活躍させる趣向は斬新で魅力的なものだが、あまりにも異質なもの同士では違和感のみが全面に押し出されてしまいます。それを可能にしたのが原作・永井豪という存在でしょう。一人の作家から生まれた一群のヒーロー共同体であるからこそ、観る者に違和感や反感を与えず独立した作品として成功したといえましょう。
マジンガーＺとデビルマンは、1973年の夏の東映まんがまつりで公開され、当時としては、空を飛ぶ事のできないマジンガーＺがくしくもＴＶでは苦戦していた、この劇場用オリジナルストーリーではいちはやくジェットスクランダーの活躍で空を飛ぶマジンガーＺを描いている。
当時では、マジンガーＺとデビルマンが共に空を飛ぶシーンは、圧巻であった。