原題:VAMPIRE HUNTER D

暗黒の闇を切り裂く孤独の狩人

2001年第19回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭 2000年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭出品 2000年釜山国際映画祭出品

2000年/日本・香港/103分/カラー/英語版・日本語字幕/ビスタサイズ/ドルビーSRD バンパイアハンターD製作委員会:(株)フィルムリンク・インターナショナル/(株)BMGファンハウス/ (株)ムーピック/グッドヒルヴィジョン(株)/(株)ソフトキャピタル 製作:マッドハウス 配給:日本ヘラルド映画

2001年4月21日よりワーナーマイカル系にて公開

公開初日 2001/04/21

公開終了日 2001/06/08

配給会社名 0058

公開日メモ 「世界に冠たるアニメーションを創る」−−−このことを目指し、その方向性と内容、そして作品の質の高さをグローバル足りうるように製作をしてきました「バンパイアハンターD」がいよいよ1999年、英語版を最初の完成版としてクランクアップします

解説


日本・アメリカ共同製作によるゴシック・ダークヒーローが誕生。彼の名は、バンパイアハンターD

遥か遠い未来、最終戦争で科学文明が滅んだ後、人類の頭上に君臨した貴族、すなわちバンパイアは原因不明の種的衰退を迎えていたが、人聞たちを脅かす存在であった。その脅威はバンパイアに対して戦いを挑むプロフェッショナルのくハンター>たちの誕生を促した。なかでも貴族と人間の混血児くダンピール>は、両方の長所を兼ね揃えていた理想のくハンター〉とされた。しかし同時に彼らは、両方から疎んじられる孤独な存在でもあった。そしていつしかダンピールの中でもひときわ美しい若者の名が人々に語られることとなった。・・・・・・・・・彼の名は、バンパイアハンターD

〈吸血鬼=バンパイア〉は、これまで1932年『魔人ドラキュラ』が製作されて以来、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』『ドラキュラ』『プレイド』など、数度に渡って描かれ続けて来た不朽のテーマであり、世界的にも知名度の高い、キャラクターでもある。そんなホラー・キャラクターを日本を代表する人気SF作家・菊地秀行が、独自の視点から新しいゴシックロマン・ヒーローとして誕生させたのか、1983年に発表した『吸血鬼ハンター”D”』(朝日ソノラマ刊)であった。本作は出版されるや熱狂的な人気を博し、その後外伝を含む22巻が発売され、のべ1000万人もの読者に支持されているベストセラー・シリーズ小説となっている。
今回は、シリーズ第3作「D—妖殺行」を完全映画化し、同シリーズのカバー・イラストレーションを手掛けている世界的なアーティストの天野喜孝のキャラクター・イラストレーションをもとに、箕輪豊のデザインによって映画のキャラクターが誕生した。そして『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のツイ・ハークなどの世界的な映画作家たちから絶大な人気を誇る「妖獣都市」「獣兵衛忍風帖」などのアクション・エンターテインメント作品で知られる川尻善昭監督が、独自の耽美的で華麗な映像で、小説の世界を余すところなくスクリーンに蘇らせた。デジタルと融合させたアニメーションだからこそできる自由か闊達な表現によって、退廃的ロマン漂う新たなダークヒーローがここに誕生したのである。
製作は『太陽を盗んだ男』や『ウィンズ』といった、日本やハリウッドでプロデューサーとして活躍する山本又一朗。また全米版アニメ「スボーン」の制作を手掛けたマッドハウスがアニメーション製作を担当し、世界に発信するジャパニメーション・アートがここに完成した。全米公開も決定し、インターナショナルに向けて全編英語版による吹き替え、モして主題歌には若者に大人気のDo As Infinityを起用して、新しい映像世界の空間を作り出している。

ストーリー



ある夜、荘園主エルノバーンの令嬢シャーロットが、貴族(バンパイア)マイエル=リンクに誘拐された。エルバーンは、娘を取り戻すために、この世に名を轟かせるバンパイアハンター”D”に、娘を探すように依頼する。だが彼は凶悪な辺境のハンターとして知られる賞金目当てのマーカス兄妹(カイル、ノルト、ボルコフ、グローブ、レイラ)にも同様の依頼していた。
マーカス兄妹は早速マイエル=リンクを追ってある村を訪れるが、村人たちはマイエル=リンクによって、バンパイアと化していた。バンパイアたちを次々に血祭りをあげるマーカス兄妹たちの目の前に現れるD。しかしDは彼らには目もくれず、一人マイエル=リンクを追う。マイエル=リンクの馬車が逃げ込んだ避難所を発見したDは、出口を探す。そこにマーカス兄妹の末妹レイラが現れる。避難所に攻攻撃を仕掛けるレイラ。だが、日没と同時に飛び出した馬車からの反撃に遭い、彼女は逆に瀕死の重傷を負ってしまう。馬車に追いついたDは、マイエル=リンクと戦いを練り広げるが、車中のシャーロットが、マイエル=リンクを気遣い彼の名を呼んだことに驚き、攻撃の手を止める。馬車は去っていき、取り逃がしたDは、そのまま立ち去ろうとするが、瀕死のレイラが無意識に母親の名を呼ぶのを耳にし、傷の手当てをして立ち去る。
Dはバルバロイの里に向かった。辺境に位置するそこは、数千年の昔から貴族に仕え続けてきた妖人たちの棲む地である。バルバロイに踏み込んだDは、マイエル=リンクを引き渡すよう長老に伝える。だが長老は影を自由に操る妖術師ペンゲ、あらゆるものに同化する妖女カロリーヌ、そして自在に獣化する怪人マシラと、バルバロイの最強戦士3入をマイエル=リンクの護衛につけていた。そこヘマーカス兄妹も現れ、バルバロイの里を攻撃していく。Dは馬車を追うが、ペンゲの罠にはまり身動きが取れなくなってしまう。マーカス兄妹も馬車を追い、攻撃されるものの、ノルトを殺されながらもペンゲを倒す。
一方Dも罠から脱出し、森の中で休む馬車から出て来たシャーロットを見つける。そこにレイラも現れてシャーロットを無理矢理連れ帰ろうとするが、カロリーヌがDとレイラを襲い、マシラがシャーロットを取り戻して馬車を発進させる。Dはカロリーヌと戦うが、長時間日光に当り過ぎたために陽光症で倒れてしまう。そんなDに代わりレイラは落雷にも助けられカロリーヌを倒しDを救う。お互いハンターとして敵でありながら、ダンピールという哀しい宿命を背負ったDに心を通わせていくレイラ。二人は
いつかどちらかが死んだ時に墓に花を手向ける約束をする。
橘の上で馬車を待ち伏せするボルゴフとカイルはシャーロットを捕らえるが、彼らの目の前に、マイエル=リンクが現れる。日光に肉体を焼かれ炎に包まれるマイエル=リンクの姿を見て、彼の胸へ飛び込んでいくシャーロット。そう、二人は愛し合っていたのだ。マイエル=リンクを倒そうとするマーカスの二人だったが、獣化したマシラにカイルは殺され、ボルゴフも川へと落ちていく。
闇の中を走る馬車は.ある城へと入っていく。そこはかつてバンパイアの王と共に貴族の栄華の時代を築いた流血の伯爵夫人カーミラの居城、チェイテ城であった。マイエル=リンクとシャーロットは、カーミラの助けを借りて、星々の果てにある貴族の安住の地「夜の都」へと旅立とうと考えていたのだ。マシラを倒したDもチェイテ城へ向かい、レイラもボルゴフもそれを追う。だが城の中は、カミーラの魔力によって完全に支配されていた。ボルコフは殺されバンパイア化し、マイエル=リンク、レイラ、そしてDがカーミラの作り出す幻影空間に翻弄される。シャーロットもマイエル=リンクに抱かれている幻想の中で、カミーラによって血は奪われそうになる。そう、はるか昔、あまりの残酷さのためにバンパインア王の怒りに触れ、滅ぼされたカーミラは、復活のためにマイエル=リンクを利用したのだった。だがそのカーミラの前に立ちはだかったのはDだった。カーミラを倒したDは、シャーロットのそばに停むマイエル=リンクと最後の戦いを挑む・・・・・・。

スタッフ

アニメーション制作:マッドハウス
制作:フィルムリング・インターナショナル
製作:山本又一朗
監督・脚本:川尻善昭
原作:菊地秀行(朝日ソノラマ刊)
キャラクター原案:天野喜孝
キャラクターデザイン・作画監督:箕輪豊
コンセプトデザイン:韮沢靖
メカデザイン:小池健
美術監督:池畑祐治
ダイアログ監督:ジャック・フレッチャー
音楽:マルコ・デ・アンプロッシオ
主題歌:Do As Infinity
プロデューサー:山本又一朗/丸山正雄/長澤隆之
原作:朝日ソノラマ「吸血鬼ハンター」シリーズ
主題歌:Do As Infinity「遠くまで」avex trax
オリジナルサウンドトラック:avex mode
ゲームソフト:ビクターインタラクティプソフトウェア

キャスト

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す