原題:The Cat that Lived a Million Times

第17回釜山国際映画祭 ワイドアングル部門正式出品作品

2012年/日本/91min/HD/ドキュメンタリー 配給:東風

2012年12月8日 東京・シアター・イメージフォーラムにてロードショー、他全国順次公開

(C)ノンデライコ、contrail、東風

公開初日 2012/12/08

配給会社名 1094

解説


病で余命を宣告された作家・佐野洋子と、
それぞれの生きづらさと向き合う読者たち——35年読み継がれてきた絵本が紡ぐ、命をめぐる物語。

絵本「100万回生きたねこ」は、絵本作家でエッセイストの佐野洋子さんの手によって、1977年に生まれました。100万回死んで100万回生まれかわった一匹の「ねこ」の数奇な運命を描いたこの絵本は、つねに新しい読者を生みつづけています。累計部数は180万部を突破。今年、刊行35周年を迎えます。
なぜ、「100万回生きたねこ」は、いまなお世代を越えて読み継がれているのでしょうか。
『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』は、その秘密と、作者である佐野洋子さんの世界をゆっくりとひも解いていきます。

佐野洋子さんは、ガンを患い、余命を宣告されていました。そして、映画監督の小谷忠典は、佐野さんの最後の日々を記録することを許されます。ゆっくりと、しかし確実に、死に向かっていく彼女の傍らで。
佐野さんの愛と孤独についての深い洞察は、それを読む人たちそれぞれの人生に深く染み込んでいました。「100万回生きたねこ」を幼い子供たちに読み聞かせる母親たち。絵本を朗読しながら、それぞれの人生のなかの「生と死」を語る女性たち。
彼女たちは、癒しがたい疎外感について、抑えがたい欲望について、あるいは母との確執について、そして自身の幸福について、静かに話してくれました。
映画は、一冊の絵本でつながった作者と読者とを往復しながら、彼女たちを見つめ続けます。

そして、撮影中だった2010年11月。佐野洋子さん、永眠。
葬儀を見届けたカメラは、女優・渡辺真起子さんとともに、生前の佐野さんが話してくれた思い出の土地、故郷の北京へと旅立ちます。
それは、一冊の絵本を巡って、世界に横たわる生と死、愛と孤独を描き出そうとする冒険のはじまりだったのです。

ストーリー




スタッフ

監督・撮影:小谷忠典
プロデューサー:大澤一生、加瀬修一 、木下繁貴
編集:辻井潔
構成:大澤一生
整音:小川武
音楽:CORNELIUS
協力:オフィス・ジロチョー、講談社
助成:文化芸術振興費補助金
製作:ノンデライコ、contrail、東風
配給:東風

キャスト

佐野洋子
渡辺真起子
フォン・イェン 
ほか

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