原題:Terra em transe

シネマ・ノーヴォの誕生を告げた グラウベル・ローシャの代表作5本連続上映 グラウベル・ローシャ ベスト・セレクション

1967年カンヌ映画祭ルイス・ブニュエル賞・国際映画批評家連盟賞 ロカルノ映画祭グランプリ・批評家賞 ハバナ映画祭批評家賞・優秀映画賞受賞

1967年/ブラジル・マパ・フィルム=ディフィルム製作/モノクロ/107分/日本初公開 配給:日本スカイウェイ/アダンソニア 配給協力:コミュニティシネマセンター 協力:ブラジル大使館

2011年6月18日(土)よりユーロスペースにてロードショー

公開初日 2011/06/18

配給会社名 0107/1104

解説


架空の共和国エル・ドラドを舞台に、抑圧と解放をめぐり揺れ動く人々の様を、現実、観念、象徴、回想・幻想、さらに夢想を交錯させて語る壮大な寓話。
理想に燃えたジャーナリストにして詩人パウロ・マーティンスは、保守政治家ジアスに眼をかけられていが、地方へ行き出会った活動家のサラと意気投合し、民衆に人気の進歩派議員ヴィエイラを貧困と不正義を変革する新しいリーダーとして知事に押し上げた。しかし選挙に勝つと、ヴィエイラはこれまでのしがらみにとらわれ何一つ変革ができない。失望したパウロは首都に戻ると、国内一の企業家フエンテスに近づくが大統領選への動きの中で裏切られる。パウロは武装闘争に向けて立ちたいと再びヴィエイラと組むのだが・・・。
政治と文化の対立と土着状況の中での、必然的に起こる挫折を痛々しくそして荒々しくえぐり出す。公開当時、すべてを否定していくこの映画のアナーキーな方向性が、映画界を超えて多大な論争を巻き起こし、メディアだけでなく、国会でさえ論じられた。
ローシャは「私にとって何よりも重要な作品」と語る。実際、比喩として浮かび上がるブラジル社会への透徹した分析眼は、アントニオ・ダス・モルテスものを超える。幼少より馴染んだ世界に依拠していたアントニオ・ダス・モルテスものに対し、この作品は、知的操作によってより深い表現を意識的に探求したもので、ローシャ自ら「論争的・扇動的映画」と呼んだ。

ストーリー

スタッフ

製作総指揮:セリート・ビアナ
共同制作:ルイス・カルロス・バレート、カルロス・ディエゲス、レイムンド・ヴァンデルレイ、グラウベル・ローシャ
監督・原案・脚本:グラウベル・ローシャ
撮影:ルイス・カルロス・バレート
美術・衣裳:パルロ・ジル・ソアレス
編集:エデュアルド・エスコレル
音楽:セルジオ・リカルド、カルロス・ゴメス“O Guarani”、ビラ=ロボス“Bachianasno.3.6”、ジュゼッペ・ヴェルディ『オテッロ』序曲

キャスト

パウロ・マーティンス:ジャルデル・フィーリョ
サラ:グラウセ・ローシャ
ポルフィリオ・ジアズ:パウロ・アウトラン
フェリペ・ヴァレイラ:ジョセ・レウゴイ
フリオ・フエンテス:パウロ・グラシンド

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