原題:19

低温火傷でもしたような、19才の夏だった。

東京国際映画祭2000出品、トリノ国際映画祭出品 トロント国際映画祭出品、シンガポール映画祭出品、他

2000年/日本/35ミリ/82分/ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ、スローラーナー

2002年09月19日よりビデオ発売&レンタル開始 2001年7月14日よりテアトル新宿にてレイトショー公開

公開初日 2001/07/14

配給会社名 0025/0048

公開日メモ 実際に起きた事件をもとにつくられた物語である。

解説


《夏の海。静かな暴力とオフビートな冗談。そして、映画の底を流れるちょっとだけシャイな心。スローなロックのような映画を監督したのは、24歳(!)の新人監督、渡辺一志。》
夏の海、オフビートなギャグと静かな暴力。孤独と渇いた友情。そして、全編に流れるちょっとシャイな心が、ざらついた映像の中で交錯する…。スローなロックのような”平熱のヴァイオレンス映画”を監督したのは、弱冠24歳の新人監督、渡辺一志。高校時代から映画を撮り始め、その作品はPFFをはじめ国内外のコンテストを荒らし、その実力は証明済み。ケミストリー、松崎ナオ、7/11に「君なしで?」でデビューするBrowniesのPVやCMの演出だけでなく、俳優として三池崇史監督の『ビジターQ』に出演し、マンガの原作も手掛けるなど多彩な才能を発揮する彼。『19』も、これまで各国の映画祭を周り”ポスト北野武”といずれも高い評価を受けてきた。主演は、テレビドラマ等で活躍する川岡大次郎。監督も宇佐美を拉致する三人組のひとりで出演。『WILDZERO』の遠藤雅や、アラン・ドロンの日本語吹き替え等で名高い声優であり俳優の野沢那智が、ちょっとだけ出演。どこに出てるか分かるかな?

これは実際に起きた事件をもとにつくられた物語である。男たちを乗せ、孤独と焦燥感を埋め合わすように荒涼としたアスファルトを疾走する盗難車。冗談や音楽と同じ地平に”気分”として存在する暴力。そして誘拐。夏の海、あてのない旅の中で芽生えた男たちの微かな友情が、ざらついた映像に増幅し激しく交錯する…。海外のさまざまな国際映画祭で高い評価を受け、トロント国際映画祭にて同席した三池崇史監費(その後『ビジターQ』にてコラボレーション)らに絶賛を浴びた、渡辺一志監督衝撃のデビュー作。

ストーリー



《白昼堂々拉致されて、無理矢理つき合わされた旅の最後は、なんだかすごく寂しかった。》
今思い出しても、まるで低温火傷でもしたような19歳の夏だった。普通の大学生、宇佐美は、白昼堂々車に乗った三人組の男達に拉致された。逃げることを許されない彼と、社会のルールなんて無用の彼ら。車だろうがなんだろうが欲しいものは奪い、いらなくなったら簡単に捨ててしまうのだが、それでいて小さな子供を愛しげに眺めたりする…。マックス・コーヒーを飲み、ビックリマン・チョコを頬張り、銭湯の風呂に入り、写真を撮り、海辺でじゃれ合う彼らの行くアテも目的もない旅につきあわされていく内に、宇佐美はなんだか彼らに友情とも羨望ともつかない不思議な共感を感じるようになっていくのだった。そして、一発の銃声と共に、ひとりの男の死体が転がり、宇佐美と三人の唐突で、あっけない別れが訪れる…

スタッフ

監督:渡辺一志
製作/田中和彦 
企画/坂井洋一
プロデューサー/竹本克明 公野勉
ラインプロデューサー/大里俊博
撮影/岡雅一 
脚本/渡辺一志 
録音/佐藤幸哉
照明/山川英明 
編集/菅野編集室 渡辺一志 
美術/桑原昌英 
助監督/大石誠 星野有美 
撮影助手/嶋垣弘之 
録音助手/星野裕雄 
製作進行/大里快路 鈴木祐介 
ヘアメイク/池田真希 
美術助手/鈴木祐介 ほか

キャスト

チンピラ横浜:渡辺一志
宇佐美:川岡大次郎
警察官:野沢那智
チンピラ神戸:新名涼
チンピラ千葉:野呂武夫
さらわれる男:遠藤雅

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