タップ・ドッグス
原題:Bootmen
BEAT(胸の鼓動)が聞こえる STEP(明日への一歩)が始まる
2000年10月5日オーストラリア公開
2000年/オーストラリア/ビスタビジョン/ドルビーSR,SRD/上映時間:1時間35分/ 字幕スーパー翻訳:松浦美奈 提供:フォックス・サーチライト・ピクチャーズ 提携:オーストラリア・フィルム・ファイナンス・コーポレーション 配給:20世紀フォックス映画
2005年04月28日よりDVDリリース 2001年4月7日よりシャンテ・シネほか東宝洋画系にて公開
(C)2000 TWNTIETH CENTURY FOX
公開初日 2001/04/07
公開終了日 2001/05/11
配給会社名 0057
公開日メモ 世界が熱狂する驚異のパフォーマンス集団"タップ・ドッグス"による胸をゆさぶるエキサイティング・ムービー!!
解説
世界が熱狂する驚異のパフォーマンス集団”タップ・ドッグス”による胸をゆさぶるエキサイティング・ムービー!!
20世紀最後のスポーツの祭典、シドニー・オリンピック。その開会式でオーストラリアの大地を揺るがす怒涛のタップ・パフォーマンスをみせたのが”タップ・ドッグス”だ。演出を担当したデイン・ペリーは、型破りなスタイルのタップで2年連続ローレンス・オリヴィエ賞最優秀振付賞を受賞し、世界ツアーでは1億人以上の観客動員を誇る”タップ・ドッグス”の主催者だ。タップの革命児デイン・ペリーが、ダイナミックなタップがより迫力を発揮して、さらに多くの人々に迎えられるには”映画”こそ最適な手段と、初めてメガホンをとったのがこの「タップ・ドッグス」である。
タップの映画といえば、フレッド・アステアの数々の名作や、ジーン・ケリーの「雨に唄えば」(52)、グレゴリー・ハインズの「ホワイトナイツ/白夜」(85)などが思い出されるが、「タップ・ドッグス」はそのどれにも当てはまらない。シルクハットに燕尾服というイメージを打ち破る、ジーンズにTシャツ、ワークブーツというラフなファッション。エレキ・ギターが奏でるロックや、ラテン、アジアの音楽を取り込んだパワフルなオリジナル・サウンド。そして建築現場、金網の上、トイレのふた、水の中…など、ありとあらゆる物を床にかえて踊るアクロバティックなタップ。そして人間業をこえたタップビートのスピード感。まさに新世紀を先取りした独創性とエネルギッシュな若さとパッションの爆発は、スクリーンをこえて観る者を興奮の世界にいざなう。
また、デイン・ペリーは映画には感動と共感を得る素晴らしいストーリーがなければ成功しないと語っている。そして、イギリス出身の女性プロデューサーで、”タップ・ドッグス”のマネージメントをしてきたヒラリー・リンステッドと脚本家のスティーブ・ワーランドと話し合った結果、「僕が一番良く知っている物語にしようということになったんだ」とデインは言う。ニューキャッスル出身の旋盤工だったデインが、タップの世界に独自の道を拓いていく半自伝的なサクセス・ストーリーに、ロマンス、父や兄との確執といったフィクションを織り込んだ最高のドラマに仕上げ、迫力のダンスシーンと共に感動を一段と盛り上げる秀作として誕生したのだ。
ストーリー
オーストラリアの鉄鋼都市ニューキャッスルでショーン・オクデン(アダム・ガルシア)と、兄ミッチェル(サム・ワーディングトン)兄弟は生まれ育った。
子供の頃に母親を亡くしたオクデン兄弟は、父親のゲイリー(リチャード・カーター)に育てられた。ショーンは父と同じ鉄鋼所で働いていたが、いつかはタップ・ダンスで世界のスターになりたいという夢があった。
ショーンは働きながら地元でダンス・スタジオを経営しているウォルター(ウィリアム・ザッパ)のもとで指導を受けていたが、型通りのレッスンには不満を持っていた。いつか独自のスタイルで有名になりたいという野心に燃えていた。
ウォルターのダンス・スタジオには若い女性も多く、ショーンはそこでリンダ(ソフィー・リー)という美容師をしながらダンスのレッスンを受けている女性に一目惚れする。積極的にアプローチしてくるショーンに、リンダも惹かれるものを感じた。
ある日スタジオで、ウォルターの仲間で舞台プロデューサーのジェラードという男が、新しいショーのオーディションを行ない、見事ショーンが選ばれ、3ヶ月の契約でシドニーの舞台に立つことになった。
しかし父デイリーは、ショーが終れば失業すると、ショーンのシドニー行きに反対し、地道に鉄鋼所で働いてくれることを望んでいた。ところが鉄鋼所は不況の煽りを受けリストラの波が押し寄せていた。ショーンは父の反対を押し切ってシドニーへ行った。
シドニーのショーは燕尾服にシルクハットという伝統的なタップ・ミュージカルで、ものたりなさを感じたショーンは、主役より目立つタップ・ダンスで演出家から反感を買ってしまう。
ショーンがシドニーへ行き、彼からの連絡も途絶えたリンダは、親友のサラに誘われるまま、寂しさをまぎらわせるためパブで酒を飲み踊った。そこでリンダはミッチェルに会い、酔った勢いで彼とベッドを共にしてしまう。本当に愛しているのはショーンなのに、彼はもうニューキャッスルに戻って来ないと信じ込んでいた。
その頃、シドニーではショーンが演出家と衝突しクビを言い渡される。ニューキャッスルに戻ってきたショーンは、リンダとミッチェルが親密になっているのを知りショックを受け、兄弟の間には深い溝ができてしまう。
父の計らいで鉄鋼所の仕事に復帰できたショーンだったが、やはり独自のスタイルのタップ・ダンスが諦め切れず、タップ・グループを作ろうと仲間に呼び掛ける。
ウォルターのスタジオでタップを教えているアンガス(クリストファー・ホーシー)に協力してもらい、若いジョノ(マット・リー)たち5人が集まって来た。
一方、ミッチェルもトラックを買い、事業をやるという自分の夢を追っていた。しかし資金作りを急ぐあまり、地元のチンピラたちと張り合って盗難車の売買をやるようになっていた。ミッチェルはチンピラのボス、ヒューイ(アンソニー・ヘイズ)に暴力を受け、追われる羽目になる。ショーンは兄を心配しタップのグループに入るよう誘うがミッチェルに断られる。
新しいタップのスタイルを確立するため会社側と交渉していたショーンだったが、やっと彼の熱意が通じ、使用されていない工場が借りられるようになる。ショーンたちは工場の中を改造し、ステージを作り、仕事が終ったあと毎日練習を続けた。このグループにエレキ・ギターの上手いニュートが加わったことがきっかけで、ショーンはまったく新しいサウンドでタップを踊ることを思い付く。
さらにワークブーツに金具を打ち付け、音が出るものなら何でも試してアイデアを考えていった。ブーツが奏でるタップのリズムとロック・サウンドのハーモニーが、これまでにない独創的な世界を生み出した時、ショーンはきっと多くの人々に受け入れられると確信した。
グループの名前を”ブーツメン”と名づけ、すぐにでも旗揚げショーをやりたいショーンだったが、グループはまったくの無名のため、まず知名度を上げるためハデな宣伝はないものかと思っていた。
3万人の観客でいっぱいのラグビー試合場。ハーフタイムでチアガールたちが応援している場所に突然、6人の男達が現れタップを踊り出した。そのハプニングをテレビが中継したため話題になり、”ブーツメン”の名前は一躍有名になった。
その直後、ショーンはリンダに呼び出され、彼女からミッチェルの子を妊娠していることを告げられる。そして不幸は突然襲ってきた。
ミッチェルがヒューイに襲われ、鉄鋼場で格闘の末、突き落とされて急死したのだった。さらに鉄鋼所が3ヶ月後に完全に閉鎖されることが決まり、従業員は全員解雇されることになった。
ショーンは工場をステージにして、”ブーツメン”による従業員救済ショーを企画する。観客動員数の目標は5000人。チケットを1枚10ドルで販売すれば5万ドルの収益になり、その資金でコンピュータを購入し、従業員の新しい仕事を開拓しようというのだ。まず転職のための訓練センター設立資金を集めたいという訴えに非常に大きな反響があった。
自分の夢の実現に一歩近づいたショーンはリンダに「子供が生まれたら、僕が君たちの面倒をみるよ」とプロポーズした。
いよいよ救済ショーが開催された。予想を越える観客が会場にあふれた。その中には来てくれないと思っていた父ゲイリーの姿もあった。ショーンは父の励ましを受けステージに上がった。
“ブーツメン”のメンバーは全力でそしてエネルギッシュに踊った。それは新しいタップ・ダンスの世界が一般の人々に認められた歴史的な一日となったのである。
スタッフ
監督:デイン・ペリー
脚本:スティーブ・ワーランド
ストーリー:スティーブ・ワーランド/ヒラリー・リンステッド/デイン・ペリー
製作:ヒラリー・リンステッド
共同製作:アントニア・バーナード
製作総指揮:デイン・ペリー
撮影:スティーブ・メイソン,A.C.S.,A.S.C.
作曲:チェザリー・スカビスゼウスキ一
プロダクションデザイナー:マレイ・ピックネッ卜
編集:ジェーン・モラン
衣裳デザイナー:テス・スコフィールド
キャスティング:クリスティーン・キング
音響デザイン&プロダクション:ローレンス・マディ
キャスト
ショーン・オクデン:アダム・ガルシア
ミッチェル:サム・ワーティングトン
リンダ:ソフィー・リー
ウォルター:ウィリアム・ザッパ
ジョノ:マット・リー
アンガス:クリストファー・ホーシ
コリン:アンドリュー・カルスキー
デリック:リー・マクドナルド
サラ:スージー・ポ一夕ー
ゲイリー:リチャード・カーター
ヒューイ:アンソニー・ヘイズ
アンソニー・フォード:デイン・ペリー
ショーンとミッチェルの母:リサ・ペリー
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