原題:MENTAL

第13回釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞受賞 ベルリン国際映画祭フォーラム部門正式出品 台湾国際ドキュメンタリー映画祭正式出品 ドバイ国際映画祭正式出品 香港国際映画祭正式出品 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭出品作品

2008年/日本・アメリカ/135分/カラー 配給:アステア

2010年11月13日、UPLINK Xにて上映決定 2010年9月11日、シアター・イメージフォーラムにてロードショー 2010年07月24日よりDVDリリース 2009年6月13日、シアター・イメージフォーラム他、全国ロードショー

© 2008 Laboratory X, Inc.

公開初日 2009/06/13

配給会社名 0820

解説


日本人の精神的危機と『精神』
格差、ひきこもり、ニート、ネットカフェ難民、ワーキング・プア、無差別殺人…閉塞感や孤独感漂う現代の日本社会。日本国内において自殺者は10年連続で3万人を超え、このうち、うつ病が原因とみられる人が全体の18%にのぼり、原因のトップである。日本人の精神は危機的状況に置かれているといえる。
ドキュメンタリー映画『精神』は、これまでタブーとされてきた精神科にカメラを入れ、現代に生きる日本人の精神のありようを克明に描き出した。

曖昧になる「正気」と「狂気」の境界線
外来の精神科診療所「こらーる岡山」には、様々な神経症を患う人々が通っている。その顔ぶれは老若男女幅広く、発病の理由も、病気との付き合い方も様々だ。病気に耐えられず自殺してしまったり自殺未遂を繰り返す人もいれば、何十年も病気とつきあい、自らの哲学や信仰、芸術を深めていく人もいる。
しかし共通するのは、彼らが抱えている様々な心の問題や機微は、現代日本に生きる人間なら誰にでも身に憶えがあるであろうということ。それは健康な人にとっても、決して対岸の火事ではない。本作で描かれる、「病気を患う人の精神世界」は「患わない人の精神世界」をも照射し、観客は映画によって、自問自答の螺旋階段へと誘われる。

『選挙』の想田和弘監督がタブーに挑戦
監督・撮影・録音・編集・製作を一手に担ったのは、『選挙』で世界を驚かせたニューヨーク在住の映画作家・想田和弘。『選挙』に続く観察映画第2弾として、ナレーションや説明テロップ、音楽を使用しない独特の映像スタイルで、本作を完成。観客ひとりひとりが、スクリーン上で起こることを自由に観察し、考え、解釈できる作品に仕上げた。
また、「被写体の顔にモザイクをかける手法は、当事者に対する偏見やタブー視をかえって助長する」と考えた監督は、素顔で映画に出てくれる当事者のみにカメラを向け、被写体を人間として鮮烈に描くことに成功した。

ストーリー

スタッフ

監督:想田和弘

キャスト

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