紅閨夢
1964年08月12日公開
1964年/日本/8巻 2,030m カラー ワイド /75分 配給:松竹
2008年01月25日よりDVDリリース 2006年10月28日、シアター・イメージフォーラムにてロードショー
公開初日 2006/10/28
配給会社名 0106
解説
『白日夢』に続く武智監督の作品で、やはり谷崎潤一郎の「過酸化マンガン水の夢」「柳湯の事件」を武智が脚色、監督。物語は、登場する作家の、一人称の形をとっている。この映画でも、その当時エロス表現が大きな話題を集めた。
ストーリー
八月の暑い日、作家・民野は、妻と妹を連れてヌード劇場へストリップを見に行く。「晶子抄」に主演する小柄な色白の美人・晶子に、民野はいっぺんで好感を持つ。その後、帰りに中華第一楼に寄り油っこい料理をつついた三人だったが、以前レッドビーツの食べすぎで、水洗の水が過酸化マンガン水のように赤く染まった話をして、民野は妻にたしなめられる。次に、民野は、舞踊の会へ行く妻たちと別れて、評判になっている映画「浴槽の魔女」に脚を運んだ。貧しい絵描きが、美しい芸者を女房にしたが糖尿病をわずらい、妻に満足感を与えられないコンプレックスから女房を裸にして、墨汁を身体につけて、カンバスのうえをひきまわす。更に、昼間銭湯に行った絵描きが、湯舟の底に女房の生霊が横たわっている幻覚におびえるというエロティシズムあふれた映画であった。民野は、映画の中の芸者、主演の柳美那のむっちりとした、白い肌に、強く惹かれた。再び妻と妹に落ち合った民野は、関西料理を腹いっぱい食べた。ボタンハモの白身をつつきながら、映画の中の、女の白い腹部を思い出していた。その夜、妻が夢にうなされるそばで、晶子と映画の中の芸者の裸身があやしく交錯する艶夢を見る…。
スタッフ
製作:長島豊次郎
企画:武智鉄二
監督:武智鉄二
脚本:武智鉄二
原作:谷崎潤一郎
撮影:稲葉直
音楽:芝祐久
美術:平高主計
照明:大住慶治郎
編集:金子半三郎
製作:第三プロ
キャスト
民野 :茂山千之丞
政子 :川口秀子
珠子 :川口秀延
柄崎 :後藤陽吉
瑠璃子 :柳美那
銭湯の主人 :奈良真養
昌子 :葵千代
欲望の踊子 :アンジェラ浅丘
内臓の踊子 :五月美沙
〃 :葵三代
花子 :花柳春
能面の花子 :K水町
蛇体の花子 :小浜奈々子
僧 :花川蝶十郎
脇僧 :川口秀一郎
〃 :土方巽
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