原題:好大一対羊

雲南の作家夏天敏が第3回魯迅文学賞中編文学賞を受賞した、同名小説の映画化。雄と雌、二頭の羊を預かった事から始まる老夫婦の悲喜交々の物語が、雄大な雲南の自然を背景に描かれる。

2004/中国映画/35㎜/ヴィスタ(1:1.85) ドルビーSRD/100分/原題:好大一対羊 北京新電影工作室 配給:ワコー/グアパ・グアポ

2008年09月26日よりDVDリリース 中国映画の全貌 2007にて上映::http://www.ks-cinema.com/schedule.html “中国映画の全貌2006”8月19日(土)〜9月10日(日)、三百人劇場にて開催!

公開初日 2006/08/19

公開終了日 2006/09/10

配給会社名 0321/0231

解説


雲南省のとある村。寒冷地で作物を栽培するのも困難な劣悪な自然環境の中、ターシャンとその妻は細々と暮らしていた。県の役人が視察にやってきて村の貧しさに驚き、夫妻に外国産の羊二頭を送る。テストケースとしてこの二頭を無事に育てて増やし、果ては村の生活を楽にしようという考えだった。面子の為にも、失敗する訳にはいかない。ターシャン夫妻は、羊が風邪を引かないように家の中に柵を作り、部屋の雰囲気を明るくするために赤の紙を壁に貼り、身体にいい食物を食べさせたり、あれこれと気を遣う。しかし、人間でも暮らすには大変な土地。二頭の羊は痩せ細っていくばかりだった…。
ターシャン役のスン・ユンクン(孫雲昆)は、雲南省戯曲学校京劇専攻出身の京劇役者。93年に本業の京劇からは引退している。本作は、雲南省昭陽区大包山というほとんどが海抜3700メートル以上の場所で撮影されている。スンは2004年1月から大包山に半月篭り、役作りに励んだ。半月の間に、皮膚は日焼けして黒くなり、羊の扱いにも慣れ、その間に脚本を7・8回読んだと語る。監督は、初監督作品『陳黙和美婷』(02)で第52回ベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞を獲得したリウ・ハオ(劉浩)。62年上海生まれの彼は、上海・香港で記者として5年間働いた後、北京電影学院監督科で学ぶ。本作は中国電影集団公司などが立ち上げた“中国青年導演<新電影>工程”の第一弾として製作された、リウ監督の長編2作目である。続いて第18回東京国際映画祭<アジアの風>で上映された『この一刻』(製作総指揮:田荘荘/短編オムニバス)を完成。目下長編第3作目『底下』の準備中、近く撮影に入る予定だ。撮影は、リー・ビンチアン(李炳強)。リウ監督の前作でも組んだ彼は、北京電影学院卒業後、30数本のCM撮影に参加、またフー・ピンの「等回你」等、多くのMTVで撮影を担当している。美術担当のチャオ・フェイ(趙緋)は北京電影学院美術科の研究生を経て、国内外の彫塑展で活躍する傍ら、『前前後後』(02)等の美術を手掛ける。録音のワン・ホンシア(王紅霞)は、北京電影学院録音科を卒業後、中央戯劇学院テレビ芸術科の教員を務める。「平平安安」(00)「女人不能没有愛」(01)など100本以上のテレビ作品で録音を担当している。2004年フランス・ドゥービル映画祭アジア映画賞、2005年カナダ・ビクトリアインディペンデントフィルム&ビデオ映画祭金賞、2005年ワシントンDCインディペンデント映画祭審査員大賞を受賞。

ストーリー

スタッフ

原作:シア・ティエンミン(夏天敏)「好大一対羊」
脚本・監督:リウ・ハオ(劉浩)
音楽:シュイ・ジィトン(徐之彫)
撮影:リー・ビンチアン(李炳強)
照明:フォン・チアン(冯強)、ワン・ホイチュン(汪怀春)
録音:ワン・ホンシア(王紅霞)
編集:チアオ・ジンリン(喬井林)/
美術:チャオ・フェイ(趙緋)

キャスト

ターシャン:スン・ユンクン(孫雲昆)
ターシャンの妻:ジアン・ジィクン(蒋志昆)

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