”コワイ女”は、心に隙のある人間の前に現れる。

2006年/日本/35mm/107分/ 配給:アートポート

2007年03月07日よりDVDリリース 2006年11月25日(土)、シネマート六本木、シネマート心斎橋にてロードショー!

(C)2006「コワイ女」製作委員会

公開初日 2006/11/25

配給会社名 0014

解説


“こわい女”が現れるのは、人生の迷い道、心の曲がり角…
それを引き寄せたのは、あなた自身?
 
日本で幽霊と言えばまず髪の長い女が思い浮かぶほど、昔から“コワイ”のは女性と相場が決まっていた。妻、恋人、友人…あるときは良き母、またあるときは可愛い妹。いつもは優しい女の人がふとした瞬間に見せる表情や言葉にゾッとしたことはないだろうか?『コワイ女』はそんな女性の持つブラックホールに恐怖のスポットを当てた、究極の体感型ホラーである。
 
これは運命のいたずらで「コワイ女」と出会ってしまった3人の男女の物語。結婚を控えたOLが不条理な怨念の渦に巻き込まれる絶叫系ジェットコースター・ホラー『カタカタ』、頭から腰までスッポリとズタ袋をかぶった女に翻弄される青年の苦悩をコワオモシロく描いたオフビート・ホラー『鋼−はがね−』、母から娘へと伝わる呪われた血筋が悲しい心霊現象を招く正統派ジャパニーズ・ホラー『うけつぐもの』。平穏でありきたりの生活が、ずっと続くと思っていた。あの“女”が現れるまではー。
 
それぞれの主演には、NHK連続テレビ小説「こころ」でヒロインに抜擢され、『ストロベリーショートケイクス』など映画出演も続く中越典子、『美しい夏キリシマ』の主演で鮮烈デビュー、飄々とした存在感で今や多方面で引っ張りだこの柄本佑、『こぼれる月』の女優デビュー以来、数多くの映画で変わらぬ透明感を放つ目黒真希。その他、『亡国のイージス』の豊原功補、『ゆれる』の香川照之、 『ALWAYS 三丁目の夕日』の須賀健太、『紙屋悦子の青春』の松岡俊介、名女優・左時枝ら実力派が脇を固める。三者三様の恐怖ワールドを生み出した「コワイ」監督は、異形のキャラクター描写に定評のある雨宮慶太、不穏な存在感で俳優としても活躍するホラー映画監督初挑戦の鈴木卓爾、「怪談新耳袋」シリーズで本格的な恐さを的確に語る手腕を見せた豊島圭介の3人。さらに監修として世界のホラー映画界の旗手・清水崇も参加(『うけつぐもの』)。音楽は黒沢清監督作品でお馴染みのゲイリー芦屋、エンディングに実力派シンガーソングライター・森大輔が「ふれられない場所」を書き下ろしています。
 
最近、なぜか行く先々で会う女がいないだろうか? また、以前は好みでなかった女性が魅力的に見えてきたり、つきあっている彼女の態度が急に冷たくなったりしたことはないか? ひとつでも当てはまったら要注意だ。それは「コワイ女」である可能性が高い。心に迷いや疑惑があるとき、コワイ女はその隙間にそっと入り込んでくる。彼女たちはほかでもない、あなたの中にいるのかもしれない。

従来のジャパニーズ・ホラーとは一線を画す、異色の恐怖が連続する最恐にして最驚のホラー映画が誕生した。

ストーリー



『カタカタ』
 結婚を控えたOL・吉沢加奈子(中越典子)は、前妻と離婚したばかりの婚約者・田崎晃(豊原功補)と会った帰り道で”カタカタ……”という奇妙な音を聞く。その直後、マンションの上から落ちてきた何かの衝撃に襲われる。帰宅した彼女の元に「別れた女房に刺された」という晃からの電話がかかってくる。振り返ると部屋の中には赤いワンピースを着て包丁を手にした異形の女(小林裕子)が立っていた。女は恐るべきスピードでどこまでも追いかけてくる。命からがら逃げ出した加奈子は、マンションから少女が転落死した事故を思い出す。そして娘を失った母親がバルコニーからずっと下を見下ろしていたことも・・・。やがて加奈子はその母親が既に自殺していたことを知る。加奈子をねらう憎悪の正体は何か?赤いワンピースの女は誰なのか?

『鋼—はがね—』
 自動車整備工場で働く関口幹夫(柄本佑)は、夜道で頭からズタ袋をかぶった人間に体当たりをくらう。幸い大事には至らなかったものの冴えない毎日をおくる彼にとってそれは気が滅入る出来事だった。翌日、工場の社長の高橋鉄(香川照之)が「妹とデートしてやって欲しい」と一枚の写真を見せてきた。そこには笑顔の可愛い少女が写っていた。約束の日、関口が高橋の家を訪ねるとズタ袋をかぶった人間が一心不乱にミシンを踏んでいた。それこそが高橋の妹・鋼—はがね—(菜葉菜)だった。そのどこか滑稽な振る舞いを不気味に思いながらもいつしか妙な愛着すら抱き始める関口。しかし後日、しつこくつきまとう鋼の奇行に耐えかねた彼は彼女を崖から突き落としてしまう。ところがその直後、崖下に転落したはずの鋼が関口の前に現れる……。

『うけつぐもの』
 離婚を機に一人息子の道男(須賀健太)を連れて実家のある田舎に戻ってきた菱川冴子(目黒真希)。寝たきりの祖母・敏江(左時枝)が一人で暮らすその家で、道男は自分と同年代の少年の写真を見つける。それは7歳のときに行方不明になった冴子の兄・正彦だった。ある夜、道男は家の裏手に建つ不気味な土蔵で、壁のある一点を凝視する冴子を目撃する。それ以来、冴子の様子はおかしくなる。道夫への態度が豹変し、敏江との間にもただならぬ気配が漂っていく。そんなとき冴子の同級生・梶望(松岡俊介)は、道男の首に締め付けられたような痣を見つける。あくまで自分のせいではないと言い張る冴子。しかし梶が帰った後、冴子は道男を土蔵へ閉じ込める。そこには不気味な黒行李と、30年前に正彦が消えた時の新聞記事があった。冴子の家に伝わる忌まわしい血の記憶が今、明らかになる……。

スタッフ

「カタカタ」
原案・脚本・監督:雨宮慶太
「鋼」
監督・脚本:鈴木卓爾 
原案・脚本:山本 直輝
「うけつぐもの」
監督・脚本:豊島圭介
原案・監修:清水崇

音楽:ゲイリー芦屋

キャスト

「カタカタ」
中越典子、小林 裕子、豊原功輔
「鋼」
柄本佑、菜葉菜、香川照之
「うけつぐもの」
目黒真希、須賀健太、松岡俊介、左 時枝

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す