原題:JAPONICA VIRUS

2006年/日本/カラー/94分/ 配給:バイオタイド

2008年02月28日よりDVDリリース 2006年9月30日より池袋シネマ・ロサにてレイトショー

公開初日 2006/09/30

配給会社名 0330

解説


『OBESESSION』(02)、『SEVEN DRIVES』(03)がゆうばり国際ファンタスティック映画祭で2年連続入選、2005年にはそれらの代表作を集めた特集上映が池袋シネマ・ロサでレイトショー公開され注目を集めた入江悠監督の長編第1作が完成した。
 本作は、中国で発生した謎のウイルスが蔓延し、統制法案により「国民保安法」が施行されようとしている近未来の日本を舞台に、冷え切った恋人との関係、弟の死、両親との確執…様々な問題を保留して生きる主人公・陽一郎の漂流と再生を描いたSFタッチのロードムービーである。
 また、そのロードムービー然としたスタイルをとりいれながらも、それだけに留まらず、不穏な世界観をベースに様々な要素が取り入れられている。コミカルなアクション、シリアスな人間ドラマ、そしてクライマックスでは積雪3メートルを越える雪上のシーン、頭上を越え墜落していくジェット機……すべてを出し尽くさんばかりの壮大なスケールの世界観を目指した自主映画として製作されつつも、破綻せず長編としてのバランスを保ち、映像・音においでも完成度の高い、貫禄すら感じる作品に仕上がっている。
 主演には『ユリイカ』『パビリオン山椒魚』の斉藤陽一郎、ヒロインに鳥栖なおこ(『OBESESSION』)、共演に杉山彦々(『亀虫』『パビリオン山椒魚』)、戸田昌宏(『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』)、冨永昌敬(『パビリオン山椒魚』監督)などの個性溢れる出演陣が顔を揃え、さらには謎のユニット・WONDER AUDIOらによるサウンドトラックもハイクオリティ&多種多様。キャスト・音楽ともにその世界観を彩り、支えるほどの存在感を示している。

ストーリー



陽一郎(斉藤陽一郎)と倫子(鳥栖なおこ)は東京の隅に住んでいる。陽一郎は肉アレルギー、倫子は摂食障害に悩んでいる。近頃ではふたりの同居生活には喧嘩が絶えない。
 そんなある日、中国大陸東北部から発生した新種の《カニエ・ウイルス》が日本に上陸し、次第に猛威をふるっていく。日本の亜種《カニエ・ウイルス》は、少しずつ人々の感染し、世の中を緩やかに歪めていく。人々は知らぬ間に感染し、ワクチンの開発も追いつかない。そして陽一郎の弟・浩次(藤井樹)が《カニエ・ウイルス》に感染してしまい、命を落とす。浩次の遺骨を届けるため、陽一郎と倫子は陽一郎の実家へと向かうが、《カニエ・ウイルス》の影響からか、思うように電車は進まない。途中下車したふたりはひょんなことから車を手に入れ、険悪なムードのまま旅が続く。
 途中、木下毛利と名乗るバックパッカー風の謎の男(杉山彦々)も乗せ、ようやくたどり着いた陽一郎の地元は、都内よりもさらに不穏な空気に満ちていた…。

スタッフ

監督・脚本・編集:入江 悠
製作:NORAINU FILM
製作協力:SPOTTED PRODUCTIONS
プロデューサー:入江 悠、直井卓俊
脚本:坪内 真
撮影:三村和弘
録音:星野 厚
MA:山本タカアキ
音楽:WONDER AUDIO、渡邊 愛、岩崎太整
撮影協力:深谷シネマ
配給・宣伝:バイオタイド
配給協力:ロサ映画社

キャスト

北川陽一郎:斉藤陽一郎
南山倫子:鳥栖なおこ
北川浩次:藤井 樹
木下毛利:杉山彦々
富樫正彦:戸田昌宏
島田八十助:桜井 聖
田中健造:冨永昌敬
北川光雄:吉川登志雄
北川好子:福山淑子
武田部長:中山 俊
末木朝彦:滝元浩介
浮浪者:山崎 猛
増村涼子:華沢レモン
友美:大塚真愉美
ドライバー:松島浩平
ガスマスクA:志田健治
ガスマスクB:駒木根隆介
検問の町民:山本雄志
近所の主婦A:さとう樹菜子
近所の主婦B:望月梨央
近所の主婦C:池田恵子
反対派幹部A:足立 学
賛成派幹部A:沖田修一
賛成派町民A:木村 文
町役場職員:関 寛之
バイカーたち:モーターサイクルセーフティクラブ
ブラスバンド:ゴンドワナオオコウモリ

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す