ゲルマニウムの夜
『赤目四十八瀧心中未遂』から『ゲルマニウムの夜』へ
ロカルノ国際映画祭コンペティション部門正式出品
2005年/日本/カラー/107分/ 配給:荒戸映画事務所
2005年12月17日、一角座にてロードショー
© 2005 Arato Film Inc.
公開初日 2005/12/17
配給会社名 0687
解説
2003 年度の映画賞を総なめにした『赤目四十八瀧心中未遂』から2年。
赤目に携わった若いスタッフが真正面から『ゲルマニウムの夜』に取り組んだ。 プロデューサー村岡伸一郎、キャメラマンデビューの大塚亮、初メガホンにも拘わらず、監督の大森立嗣は揺るぎのない意志をフィルムに刻んだ。そして、伝説のプロデューサー荒戸源次郎が製作総指揮を執る。また“ゲルマ”の海外展開を視野に入れ、メディアプロデューサーの羽仁未央が加わったことで新たな可能性が広がった。
“ゲルマ”から聞こえてくる神の囁きは時代の声。
冒涜を美しさへと昇華させる初主演の新井浩文。女性の強さと儚さを体現する広田レオナ、早良めぐみ。さらに石橋蓮司、佐藤慶など実力派俳優たちの圧倒的な存在感が呼応し、荒々しくも透明な世界が観る者の心を揺さぶる。
原作は「赤目四十八瀧心中未遂」が第 119 回直木賞を受賞した同年に、芥川賞を受賞した花村萬月の「ゲルマニウムの夜」。
“ゲルマ”は観る者の世界観と倫理感に問いかける。
『ゲルマニウムの夜』は問われる映画ではなく、観客に問いかける映画なのだ。
ストーリー
教会の教護院に舞い戻ってきた主人公・朧。冒涜の限りを尽して、宗教を試す。
ゲルマニウムラジオの透明なイヤホンから神の囁き。
なぜ、生の中に閉じ込められているのか。その答えなど無いことが分かっているのに。
ただ別の思いは薄らと漂う。“生きることは喜びに満ちている”その喜びには傷つくこと、痛むこと、苦しがり、そして苦しがらせること、絶対に逃げ切れない虚しさも含まれている。
でもなぜだか希望を感じてしまう。
それが何で、どこに続くかは誰にも分からないのに。
スタッフ
監督:大森立嗣
原作:花村萬月(文藝春秋刊)
脚本:浦沢義雄
製作総指揮:荒戸源次郎
エグゼクティブプロデューサー:前田章紘
プロデューサー:村岡伸一郎
スーパーバイザー:羽仁未央
撮影:大塚亮
照明:舘野秀樹
録音:阿部茂
美術:金勝浩一
編集:奥原好幸
音楽:千野秀一
グラフィック:清野僚一
写真:江森康之
絵画:寺門孝之
タイトル:赤松陽構造
支援:文化庁
製作:(株)ネオプレックス、(株)荒戸映画事務所
キャスト
朧:新井浩文
テレジア:広田レオナ
教子:早良めぐみ
トオル:木村啓太
宇川:大森南朋
北:津和孝行
隊長:大楽源太
赤羽修道士:山本政志
荒川:三浦哲郁
老店主:麿赤兒
小宮院長:石橋蓮司
戸川神父:佐藤慶
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