原題:RORELEI

2005年/日本/カラー/128分/ 配給:東宝

2005年08月19日よりビデオリリース 2005年3月5日、全国東宝系にてロードショー公開

(C)2004 フジテレビジョン・東宝・関西テレビ放送・キングレコード

公開初日 2005/03/05

配給会社名 0001

解説


歴史上闇に葬られた海戦。日本を狙った、米国による三発目の原爆をめぐる、
想像を超えたストーリー展開と巨額の映像。
ダイナミックな活劇と重厚な人間ドラマ、幾多の障害を乗り越える純愛…。
極限状態を生きた男たちの「誇り」「命」「希望」を感動的に描く。
ハリウッド大作を凌駕する潜水艦エンタテインメントがいよいよ日本から発進する。

日本映画(実写)興行記録をうち立てた「踊る大捜査線THEMOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ!」。その後もヒット作を世に送り続け、現在の日本映画を牽引するフジテレビ。
そのフジテレビと東宝が、この映画「ローレライ」で提携、映画界に新たな歴史的1ぺ一ジを創造する。
製作は「踊る大捜査線」全シリーズの亀山千広。日本を代表するプロデューサーの次なるエンタテインメントステージは”深海”となる。2000年、夏。「亡国のイージス」で絶賛された福井晴敏と、樋ロ真嗣が、映画用のオリジナル・ストーリーを共同で考案、それぞれ小説と映画を発表するコラボレーション企画を立上げた。

小説は、「終戦のローレライ」(講談社刊〉として2002年12月に発表、吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。「04年版このミステリーがすごい!」でも第2位にラキングされるなど各方面から絶賛され、現在19万部突破(04年11月現在)のベストセラーとなってる。映画は、製作・亀山砿のもと、中島かずき(劇団☆新幹線)の企画協力を得て、
鈴木智(「金融腐食列島・呪縛」)が脚本を執筆、膨大な原作の魅力を損なうことなく脚本化。
監督は、平成『ガメラ』シリーズで特技監督としで真力を発揮した特技監督・樋ロ真嗣。本作品「ローレライ」が本格的長編作品デビューとなる。映画界を支える実力派スタッフと共にこの映像プロジェクトに臨む。

また、この大作に豪華キャストが集結。主演の<伊507>艦長・絹見真一には役所広司。<N式潜>乗員・折笠征人1こ妻夫木聡。
また、柳葉敏郎、香椎由宇、石黒賢、小野武彦、佐藤隆太、ピエー瀧、鶴見辰吾、伊武雅刀、橋爪功、國村隼、上川隆也、堤真一と多彩なベテラン・中堅・若手実力派俳優が一挙に出演、近年ない豪華オールスター作品となる。
なお、本作品は、世界最高の音響システムで知られるジョージ・ルーカスのスカイウォ一カーサウンドによるサウンドミックスを実現。
「スター・ウォーズ」シリーズで培った大迫力&重層的デザインの音響が全編を包む。観る者全てを深海に誘う世界最高の音響効果にも注目が集る。

ストーリー

 1945年8月、第2次世界大戦は最終的な戦局を迎えようとしていた。同盟国ドイツが降伏を宣言し、日本に対するアメリ力軍の攻撃はより一層激化。そして8月6日、広島に最初の原爆が落とされた…
 
窮地に立たされた日本軍最後の切り札はドイツ降伏後、極秘裏に接収した戦利潜水艦<伊号第五〇七潜水艦>(独潜U7/全長110メートル級〉。その艦は脅威的な戦闘能力を持ち、ライン川に棲む魔女になぞらえ”ローレライ”と呼ばれていた。

海軍軍令部作戦課長の浅倉大佐(堤真一)は、広島に続く本土への原爆投下を阻止するため、伊507による出撃作戦を決行。浅倉は伊507の艦長に、絹見少佐(役所広司〉を抜擢した。絹見は軍令部の提唱する特攻作戦に反対したため、艦隊任務から外され今は現場から左遷させられていた。

艦長の補佐役として各部を取りまとめる先任将校には、絹見といくつかの戦場を共にした木崎(柳葉敏郎)。ほか、酔いどれ機関長・岩村(小野武彦)、カメラが趣味の軍医長・時岡(國村隼)、強面で恐れられている掌砲長・田ロ(ピエール瀧)、そして伊507に搭載された特殊兵器くローレライ・システム>の謎を知る軍属技師・高須(石黒ミゼットサブ賢)。中にはまだ10代の若き乗員たちの姿もあった。特殊潜航艇<N式潜>の正操舵手として配属された折笠一曹(妻夫木聡)、副操舵手の清永一曹(佐藤隆太〉。彼らは人間魚雷として特攻作戦で散ってゆくはずの人員・回天特別攻撃隊から転属であった。

定員にも満たない、わずか70名の寄せ集めの乗員たち。彼らに課せられた任務とは、日本を滅亡から救うことであった。
伊507の針路は、南太平洋上・テニアン島。そこにはアメリカ軍爆撃機が日本を空襲する際の発進基地があり、すでに第2、第3の原爆が準備されているという。しかし、作戦海域に辿り着くためには、アメリカ海軍太平洋艦隊ディフェンスラインの防衛網を突破しなければならない。援軍なしで敵潜海域を単独潜航するという、まさに無謀な作戦。その成否の鍵を握るのは、最高機密とされていたドイツ軍開発の特殊兵器<ローレライ・システム>。

そして伊507に最初の危機が訪れる。行く手を阻むアメリ力軍フレッチャー級駆逐艦フライシャー。その執拗な追撃は休むことなく、海中に次々投下される爆雷が伊507を襲う。もはや戦闘回避は不可能。折笠は敵艦への特攻を志願するが、絹見は一貫してこれを認めない。絶体絶命の状況下で、ついに絹見は<ローレライ・システム>の使用を決断する。
特殊潜航艇に乗り込んだ折笠は、その中で身をひそめていた1人の少女を発見する。パウラ(香椎由宇)と名乗るその少女は、なぜ潜水艦に乗っていたのか…実は彼女こそが<ローレライ・システム>を起動することのできるオペレーターであり、鍵を握る人物だった。
 
<ローレライ・システム>を駆使し、危機を切り抜けた伊507。壮絶な戦いに憔棒しきっているパウラに、折笠は生まれ育った故郷=長崎の思い出を語って聞かせる。幾多の無慈悲な戦闘を重ねるうちに、深く心を閉ざしてしまっていたパウラであったが、折笠の優しさに触れ、次第に人間らしさを取り戻していく。
しかしそんな中、さらなる歴史の激流が彼らの運命を翻弄しようとしていた。

8月9日、2発目の原爆が投下された。
その場所は長崎…

日本軍上層部は騒然としていた。実は伊507出撃作戦は、浅倉の独断によって決行されていたのだ。真意を問う軍上層部を前にして、浅倉は日本新生のプランを説いた。その恐るべき内容に戦懐が走る。そして絹見も、浅倉に加担するか否か、決断を強いられる…。

一方テニアンでは、すでに3発目の原爆を搭載した爆撃機B-29が待機していた。その標的は首都・東京。東京への原爆投下は日本滅亡を意味する。爆撃機離陸を阻止すべく、航路を急ぐ伊507。対するアメリカ海軍太平洋艦隊は、伊507を撃沈すべく無数の駆逐艦・潜水艦を集結させていた。最後の戦いを前に、乗員たちの目的は、祖国を救うことだけではない。
”守るべきもの”
ある者は亡き妻との思い出の場所を。ある者は愛する家族を。ある者は祖国の恋人を一たとえそれが死と隣り合わせの極限状態であっても、”未来への希望”を持ち続ける乗員たちの生き様がそこにはあった。

今、歴史に語られる事のない最後の決戦が始まった。

スタッフ

原作:福井晴敏『終戦のローレライ』(講談社刊)
監督:樋口真嗣
企画協力:中島かずき
脚本:鈴木 智
製作:亀山千広
製作統括:島谷能成、関 一由、千草宗一郎、大月俊倫
プロデューサー:臼井裕詞、市川 南、甘木モリオ
協力プロデューサー:山田健一
監督補:尾上克郎
撮影:佐光 朗
美術:清水 剛
照明:渡邊孝一
整音:中村 淳
録音:鶴牧 仁
編集:奥田浩史
スクリプター:河島順子
助監督:足立公良
制作担当:森 賢正
装飾:沢下和好
パウラ・ヘア/メイクデザイン:柘植伊佐夫
水密服デザイン:出渕裕
衣裳デザイン・制作:JAP工房
VFXプロデュサー:大屋哲男
VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀、田中貴志
画コンテ協力:庵野秀明
製作:フジテレビジョン、東宝、関西テレビ放送、キングレコード
制作協力:シネバザール

キャスト

潜水艦伊507艦長 絹見真一少佐:役所広司
N式潜航艇正操舵手 折笠征人上等工作兵:妻夫木聡
先任将校 木崎茂房大尉):柳葉敏郎
「ローレライ」オペレーター パウラ A エブナー:香椎由宇
軍属技師 高須成美:石黒賢
機関員 小松春平:KREVA 
伊507軍医長 時岡纏軍医大尉:國村隼
N式潜航艇副操舵手 清永喜久雄上等工作兵:佐藤隆太
掌砲長 田口徳太郎兵曹長:ピエール瀧
水雷長 船田光家大尉:粟根まこと
通信長 鍋坂定男少尉:塚本耕司
水測長 西島昭司上等兵曹:井上肇
水測員 唐木義高一等兵曹:近藤公園
機関長 岩村七五郎機関大尉:小野武彦
元駐米大使 西宮貞元:橋爪功
西宮桂子:阿川佐和子
反乱兵:富野由悠季
幼少期のパウラ:近藤エマ
浅倉の部下 土谷少尉:忍成修吾
海軍軍令部第三部諜報主任 大湊三吉大佐:鶴見辰吾
海軍軍令部総長 楢崎英太郎大将:伊武雅刀
作家:上川隆也
海軍軍令部第一部第一課長 浅倉良橘大佐):堤真一

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す