原題:Looking for an Echo

愛する女性、そして家族を想いながら、男は再び歌いはじめた・・・ 幸せをつなぐ、感動のハーモニー

2000年12月10日全米初公開

1999年/アメリカ/英語/カラー/スタンダード/ドルビー/1時間38分/日本語字幕:松浦美奈/ 配給:M3エンタテインメント/提供:丸紅

2003年01月30日よりDVD発売開始 2002年5月25日よりシネ・ラ・セットにてレイトショー公開

公開初日 2002/05/25

配給会社名 0024

公開日メモ 『フォレスト・ガンプ/一期一会』の製作者スティーヴ・ティッシュと『ニューヨークの恋人』のマーチィン・デヴィッドソン監督が描く最高の幸せ

解説



●『フォレスト・ガンプ/一期一会』の製作者スティーヴ・ティッシュと『ニューヨークの恋人』のマーチィン・デヴィッドソン監督が描く最高の幸せ
94年アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた『フォレスト・カンプ/一期一会』を始め、『アメリカン・ヒストリーX』やガイ・リッチー監督の『スナッチ』『ロブク、ストノク&トゥー・スモーキング・バレルズ』等人物描写に重きをおいた秀作を手がける事で知られる名プロデューサー、スティーヴ・ティッシュ。巧みなラブストーリーを描く事で定評のある『ニューヨークの恋人』『いつも隣りにいてほしい』の監督マーチィン・デヴィッドソン。ブルックリンで生まれ育った監督のアイデアを元に『思い出のハートブレイク・ホテル』以来再び2人が創り上げた本作は、平凡な人々の悩みや喜びを“ドゥーワップ”音楽で包みこんで、愛に満ちた最高の幸福と感動を観る人たちに与えてくれる。
●かつての栄光と挫折。いま再び男が歌う時、奇跡は起きた
美しいアカペラの歌声で60年代アメリカを席巻した人気ドゥーワップグループ「ヴィニー&ザ・ドリーマーズ」…そして現代。そのリードボーカルだったヴィンスも50歳を迎え、妻を亡くした後は子供たちに囲まれながらしがないバーテンダーとして過ごしていた。入院中の娘ティナの担当看護婦ジョアンと出逢い恋におちるヴィンス。かつてファンだったというジョアンはなぜもう歌わないのかと彼に問いかけるが、ヴィンスには苦々しい過去があった。だがミュージシャンを目指す息子アンソニーの熱意や旧友たちとの再会によって、心にしまいこんでいた歌への情熱がヴィンス
の中て再び目覚めようとしていた`・・。
●歌声がつむぎ出す、愛と再生の物語
歌声が持つ不思議なカ、それは人々の心を癒し幸せを満たしてくれる。生きる勇気や自信を与えてくれる。憎しみや哀しみを遠ざけてくれる。誰もが歌えるように、無限の可能性を人間ひとり一人が持ちあわせているということ。それは年齢に関係なく、何度でも出発が出来る…失望していた過去を慈しみ、永来へ夢へ再び前進しようとする男。新しい恋にときめく母娘家庭の母親。親から独立し永知の世界へ飛立つ若者。病気を乗り越えようと努力する女の子。彼らを後押しするのは、全編に流れるやさしいドゥーワップの音色。この映画はそんな登場人物たちを通じて、観る人たちをもいつの間にか暖かく、幸せな気持ちにさせてくれます。
●不器用に生きる男を暖かく支える、心優しい恋人・家族・友人たち
一度は人生に挫折しながらも心癒され再起を目指す主演のヴィンス役に『マンボ・キングス/我が心のマリア』『ジャッジ・ドレット』のアーマント・アサンテ。その彼を心から愛し励ますジョアン役に『ロミオ&ジュリエット』『ジャッカル』のダイアン・ヴェノーラ。息子アンソニー役に『ロミオ・マスト・ダイ』『アンディ・ウォーホルを撃った女』のエドアルド・バレリーニ。そして『素晴らしき日』のジョー・グリファシ、『マスク』のジョニー・ウイリアムズ他この映画のためにニューヨーク系の実カ派俳優たちが揃い、見事な演技を披露している。
●映画を支える全編にちりばめられた”ドゥーワップ”の名曲と優れたスタッフ
なんといってもこの映画に欠かせない、透きとおるソプラノ・ファルセノトとバスの歌声が見事に調和された”ドゥ—ワップ”。その原曲となっているのは、本作の音楽プロデュースも務めている「ケニー・ヴァンス&ザ・フラノトーンズ」の名曲の数々。監督のマーチィン・デヴィッドソンが製作・脚本を兼ねている他、製作に『エンハイア・レコード』『マイルズ・フロム・ホーム』のボール・カ一夕、脚本に『デスマスク』のジェフリー・ゴールデンバーグ、ハートフルな映像に仕上げたのは大ヒット作『プリティ・ウーマン』『写真家の女たち』の撮影監督チャールズ・ミンスキー、編集に『ステラ』のジェラルド・L・ルドウィクという充実したスタッフ陣を結集させた。また、名優ダニー・アイエロが製作に協カしている。

ストーリー



今だ肌寒い春のブルックリン。妻に先立たれ、やもめ暮らしの男ヴィンス・ピレリ(アーマンド・アサンテ)は、今朝も行きつけの安レストランで’人朝食を取っている。60年代、かつてその美しいアカペラの歌声で全米を魅了した人気ドゥーワップグループ「ヴィニー&ザ・ドリーマーズ」のリードボーカル”ヴィニ’として華々しい活躍をしていた彼も、今では4人の子供と2人の孫たちに囲まれて、昼は親友ヴィック(ジョー・グリファシ)率いる”ザ・ヴィ
ック・スピデロ・バンド”のキーボード奏者として、結婚式の演奏を、夜はやはり友人ナッピィ(トニー・デニソン)が経営するバーのバーテンダーとしてしがない暮らしを送っていた。ヴィックからまた昔の歌を歌ってくれないかと頼まれるが彼は今さら恥をかきたくないと頑なに歌うことを断っていた。今のヴィンスの唯一の気がかりは、血液の病気で入院中の娘ティナ(クリスティ・カールソン・ロマーノ)の事だけだった。次男アンソニー(エドアルド・バレリ一二)とともにティナの見舞いに病院を訪れたヴィンス
はそこで担当看護婦ジョァン(ダイアン・ヴェノーラ)と出逢う。彼女の快活さに惹かれたヴィンスは自然とデートの約束を交わしていた。妻を亡くして以来、彼にとって久しぶりの恋だった。そんな父の姿を見て喜びはやしたてるアンソニー。ミュージシャン志望の彼にとってヴィンスは音楽の先輩でもあり、心から愛する父の幸せを願っていた。
デートの日、娘ニコール(パズ・デ・ラ・ウェルタ)と2人暮らしのジョアンの家を訪れたヴィンスの姿はどこかぎごちない。雰囲気の良い川べりのレストランでタ食をともにする2人。ヴィンスが「ヴィニー&ザ・ドリーマーズ」の”ヴィニー”だと知ったジョアンはかつて大ファンだったと喜び、自然と話題は過去へとさかのぼる。当時全米NO.1ヒットとなった曲”YOUR WAY”が、ヴィンスの最愛の妻グロリアへ贈った曲だという事…その妻もガンで10年前にこの世を去った事…悪徳マネージャーだったマニー・ローゼンシュタインという男に見出され一躍スターダムヘと駆け上がったが、若さゆえまっとうな報酬も貰えず、最期は僅かな手切れ金と引換えに数々のヒット曲の印税をレコード会社へ渡してしまい、現在も貧しい生活をしている事…。その後アンソニーのライブへ向かうヴィンスとジョアン。ライブハウス”ABC”ではアンソニーのバンドがファンの喝采を浴びていた。最高潮をむかえアンコール曲
を歌い始めるアンソニー。それはヴィンスの名曲”THIS IS WEAR”だった。息子の成功を喜びながらも居たたまれなさを感じたヴィンスはそっとその場を後にする。残り少ない今宵の時間を惜しむかのように語り合う2人の前に偶然ヴィックが現れる。彼もまた「ヴィニー&ザ・ドリーマーズ」のオリジナル・メンバーであり、ヴィンスのかけがえのない幼なじみであった。ジョアンにせがまれ、ヴィックのアカペラに重ねくちずさむヴィンスの歌声は、時を経ても昔と変わらない美しいものだった。そんなヴィンスの姿をジョアンは愛しく感じていた。
ニューヨーク市警の警察官である長男トミー(デヴィッド・ヴァディム)とフランシーヌ(モニカ・トロンベッタ)夫妻の家で復活祭を祝うヴィンスとアンソニー。その帰りの車内でアンソニーと、彼に対し警察官試験を勧めるトミーが言い争いを始めてしまう。トミーにとって、ミュージシャンだった父の陰で家族が苦労したという過去を考えてのことだった。「夢があるなら突き進め」とアンソニーを励ますヴィンスに対し、アンソニーは「自分の気持ちに正直じゃないのは父さんではないのか」と問いただす。アンソニーは父にもう一度歌って欲しかったのだ。それに答えないヴィンスは一人別れ、深夜にティナを見舞う。退院したらもう一度皆で復活祭を祝おうと約束する彼の表情はどこか寂しげだった・・

スタッフ

監督:マ—ティン・デヴィッドソン
製作総指揮:スティーヴ・ティッシュ
製作:マーチィン・デヴィッドソン
ポール・カ一夕
脚本:ジェフリー・ゴールデンバーグ
ロバート・ヘルド
マーティン・デヴィッドソン
撮影:チャールズ・ミンスキー
音楽製作/協カ:ケニー・ヴァンス
編集:ジェラルド・L.ルドウィグ

キャスト

ヴィンス:アーマンド・アサンテ
ジョァン:ダイアン・ヴェノーラ
ヴィック:ジョー・グリファシ
ァンソニー:エドアルド・バレリーニ
ティナ:クリスティ・カールソン・ロマーノ
トミー:デヴィッド・ヴァディム
フランシーヌ:モニカ・トロンベッタ
ニコール:パズ・デ・ラ・ウェルタ
オーギー:トム・メイソン
ナッピィ:トニー・デニソン
プーチ:ジョニー・ウイリアムズ

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