カンダハール
原題:kandahar
妹を救うため、女性の姿が消えた祖国に戻る 女性の魂の旅路。
第2回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2001 特別招待作品::http://www.filmex.net/index.htm
2001年/イラン=フランス合作/カラー/モノラル/85min(4巻)/ビスタ(1:1.85) 配給:オフィスサンマルサン
2002年10月25日よりDVDレンタル開始 2002年09月27日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年1月12日より新宿シネマ・カリテにてロードショー公開 以降、大阪パラダイスシネマ、名古屋シネマテーク、京都朝日シネマなどにて公開
公開初日 2001/11/18
公開終了日 2001/11/26
配給会社名 0243
公開日メモ 第2回TOKYO FILMeX 2001にて上映
解説
映画『カンダハール』は2000年に撮影された。
「国際社会から見捨てられた」人々のために
アフガニスタンからカナダに亡命した女性ジャーナリストのナフアスは、ある日祖国に残した妹から絶望の手紙を受け取る。間近に追っている日食の前にその命を絶つ…と。妹は地膚によって片足を失い、そのため亡命をあきらめ、アフガニスタンに残ったのだ。20年に及ふ内戦が続く祖国を捨てたナファスだったが、カンダ八ールの街に住む妹を救うことを決意し、イランからアフガニスタンの国境を越える。日食まであと3日、日食の来る前にカンダハールヘ、妨に再ひ生きる希望を与えるために…。
イランを代表する巨匠モフセン・マフマルバフの最新作である『カンダハール』は、「国際社会に見捨てられた国」アフガニスタンで貧窮の中を生きる人々の、時に残酷で、時に温かい生の実相を、詩的イマジネーション豊かな映像て描き出し、この国への世界の無関心を告発した作品である。ワールト・プレミアとなった2001年5月のカンヌ映画祭で大きな話題を呼び、エキュメニック賞(国際キリスト教会審査員賞)を受賞した。
舞台は20世紀最後の皆既日食が訪れた1999年8月のアフガニスタン(撮影自体は2000年夏以降に行われている)。国士の90%以上を実効支配するタリバン政府は、女性の権利を全く認めない徹底した政策を行い「社会から女骨か消えた」。それはアフカン南郷の保守的なパシュトゥン人社会しか知らないタリバン中枢部にはあるべき姿であっても、(当初タリバンによる治安回復を歓迎した)都市部の教育を受けた女性たちには牢獄でしかなかったのだ。この映画のヒロイン、ナファスの妹も希望を全く見いだせないアフガン社会に絶望し、姉に「命の手紙」を書き送ったのだ。
イラン国境の難民キャンプから始まり、アフガン難民の一家、神学校(マトラサ)を放校された少年、ソ連と戦うために来たアフガンで今は住民の診療を続けるブラック・ムスリムのアメリカ人などの人々との交流を重ねなから、そのきびしい風土の中で続くナファスの旅。飢餓と貧困、タリバンのイスラーム教育、女性に対する抑圧、そして地雷で傷ついた人々の群れなどのアフガニスタンの現実を、時にたくましく生きる人々のユーモアをちりばめて点描しながら、シュールな映像美に昇華させたマフマルバフの映画世界。そしてそれゆえに、われわれ観客は、この一人の女性のカンダハールヘの旅を実感をもって追体験することになる。衝撃と感動とともに。「アフガニスタンの現実とは、それ自身がシュールなのてす」と語るマフマルバフは、この作品を美しい色彩のページェントとして作り上げ、悲劇ではあるか同時に生の賛歌とも呼びうる世界を創造したのだ。
主人公のナファスを演じるのは、実際にアフガニスタンからカナダに亡命した女性ジャーナリストである、ニルファー・パズイラ。彼女は、ある日アフガニスタンのカーブルに住む友人から自殺をほのめかす絶望的な手紙をうけとった。彼女はその手紙を持ってイランのマフマルバフ監督を訪ね、「アフガニスタンへ向かう私の旅を撮影してほしい」と依頼する。すでに13年前にも『サイクリスト』という作品でアフガン難民を取り上げた経験を持つマフマルバフ監督は、ふたたひアフガニスタンについての調査を行い、ドキュメンタリーとして撮った時のスタッフ特に当事者のニルファーへの危険度を考慮し、最終的には、カーブルをカンダハールに変え、友人を妹に変えて、フィクションとして映画化した。
ニルファー・パズィラと同様に、劇中彼女を助けるアメリカ人と名乗る医師も、実際にかつてソ連と戦うためにアフガニスタンに入った本当のブランク・ムスリムのアメリカ人ハノサン・タンタイが演じている。
今、アフガンの空からは、パラシュートに付けられた義足ではなく、
強力な最新爆弾とパックされた食料が落ちてくる
“カンダハル近くのアガシャン村出身のポルビヒさん(四十歳前後)は「約一週間かけて村から村へ移動した。タリバンは移動を禁していたが、結婚式の祝いに向かう団体に紛れ込んで監視の目を逃れた」と振り返る。”(パキスタン西部クエッタ発共同/産経新聞10月5日付朝刊より引用)
2001年9月におきたアメリカでの同時多発テロの発生と、米軍によるアフガニスタン空爆の開始により、この映画を取り巻く環境は大きく変わった。“今、世界で最も重要な映画”(10/26付・英国ガーデイアン紙)と大きく報じられ、11月初句にはすてに38カ国での公開が決まっている。10月以降、ヨーロッパを中心に次々と公開され、イタリア、カナダでは公開1週目に興行成績1位を記録し、フランスでも多くの観客を引きつけている。単にアフガニスタンを舞台にしているという理由だけては、とうていこれだけの話題にはならない。同時多発テロの映像が全世界に、その価値観を変えるほとのショックをもたらしたとき、CG全盛のハリウッド映画はそのリアリティを失ってしまった。もはや映画は、このテロの映像を越えることができないだろうと。しかし、その逆にアフガニスタンに接するイランの国境地帯で、多くの難民たちの出演によって撮影された『カンダハール』に内在する真実が人々の心を打った。その創造的な映像にこそアフガニスタンに暮らす人々のリアルな姿があると。すべての映像が禁止されている国が空爆にさらされているなかて、この小さな創作物は人々のイメージを限りなくかき立て、禁断の国アフガニスタンをヒロインとともに旅することになるのだ。
この映画でもっとも印象的なのはおそらく、パラシュートに付けられた義足が赤十字のヘリコプターから投下されるシーンだ。空中を舞う義足というシュールな映像に、マフマルバフ一流のケレンを指摘する向きもあろう。しかし真実は、空中の義足を見つめながら走る松葉杖の男たちの必死な目にあったのではないだろうか。彼らの視線の先には何があったのか。そして今、空を見つめているアフガンの人々の視線の先には何があるのだろうか。
ストーリー
イランとアフガニスタンの国境の上空。赤十字のヘリコプターに乗り、手にしたテープ・レコーダーに妹へのメッセージを吹き込んでいる女、ナファス。この映画の主人公である。傍らのパイロットから、ヘリの爆音の中で何を録音しているのかと聞かれ、このテープ・レコーダーは私のブラック・ボックスよ、と答えるナフアス。「万が一墜落した時、事情が分かるように」
カナダに亡命したアフガニスタン人ジャーナリストのナファスは、亡命の直前に地雷で足を失い独りカンダハールに残った妹から悲痛な手紙を受け取った。それは、20世紀最後の皆既日食が訪れる日に自殺する、というものだった。タリバンの支配によりすべての女子校が閉められ、女性の就労も禁止された。社会から女性が消えたこの国に生きる希望はない。と書きつづった妹に、もう一度生きる勇気を与えるために、ナファスは一度は捨てたアフガニスタンに戻ることを決意したのだ。
手紙は3ヶ月前に書かれ、アフガン難民の手から手へと渡されて、ナファスの元に届いたのが2ヶ月前だった。しかし女性問題に言及するジャーナリストのナファスには、パキスタン、タジキスタンのヴィザはおりず、ようやくイランのヴィザを入手したときには25日が過ぎていたのだ。日食まではあと3日。
「皆さんよく聞いて。今日は学校の最後の日です。明日はアフガンに帰ります。アフガンに帰ったら、家からは出られません。でも希望は捨てないで。たとえ塀が高くても、空はもっと高い。いっか世界の人々が助けてくれるでしょう。もし助けてくれなかったら、自分で何とかするんです。そして家が窮屈に思えたら、そっと目を閉じて、虫のアリになってみなさい。家が大きく思えます」イランのアフガン難民キャンプで、アフガニスタン帰還を目前とした家族の少女たちに授業が行われている。女性の就学が禁止されている(そしてきびしい外出制限もある)母国に帰る少女たちにはまさに最後の授業なのだが、その授業は「かわいいお人形」を見つけても絶対触ってはいけないというものだった。行く手には地雷だけでなく、子どもたちを狙った卑劣な人形爆弾までもが待ちかまえているのだ。ナファスは妹がまさにこの人形に触り、片足を失ったことを思い出す。
アフガニスタンでは親族を伴わない女性の一人旅はあり得ないことである。ナファスはキャンプを運営する国連の係官からある家族を紹介され、金を払ってその第4夫人になりす
まし、カンダ八ールを目指すことにする。「女房はハザラが2人、パシュトゥンが1人。ウ
ズベクもいたから、タジクで民族勢ぞろいだ」とうそぶく老人は、ブルカをしっかりかぶれと念を押す。「わしは信仰心の厚い名誉ある男だ。女はほかの男に顔を見せるな。もし見せたらわしがバカにされる“ロクでなしだ。奴の女房はブルカをかぶらないぞ”と。ブルカは飾りでなくかぶるものだ」
大人たちには国連から各人に20ドル紙幣が与えられ、二重取りを防ぐ意味もある写真撮影が家族ごとに行われていく。受け取りを拒むナファス。
一家はオート三輪に乗り込み、キャンプを出発する。「車に付ければ攻撃されない」国連旗をはためかせながら。しかし最初の村の手前で、盗賊に襲われ、荷物とオート三輪を奪われてしまう。盗賊が捨てた国連旗を手に、村へと砂漠を歩く一家。
村の神学校(マドラサ)では、神学生(ターリブ)の少年たちがコーランを唱えている。ときおり先生(ムッラー)が、タリバンの「戦陣訓」を質問する。「カラシニコフとは?」「半自動式の小銃であり、装填した弾丸を発条で送って発射。戦場において生き物を殺傷し、敵の数を減らす」必死に答える少年たち。そんななかで、一人の少年の様子がおかしい。先生が見とがめ、コーランを唱えさせるがまるでデタラメ。この少年ハクはコーランのアラビア語が分からず、単なる節にしかならないのだ。放校されるハク。
村の墓地では、ようやくたどり着いた一家が馬車を手に入れ、再び難民キャンプに戻ろうとしている。「200ドル取っておきながら、途中で置き去りにするつもり?」ナファスは老人に抗議するが、盗賊にやられてすっかり弱気になった彼は、家族を守るためにこんな危険なところにいられないと言う。そのかたわらで、マドラサを放校されたハクが、この一行を遺族と間違えたのか、こづかい稼ぎにお弔いのコーランを読もうと近寄ってくる。
馬車に乗ってイランに戻る老人一家。幼い娘がナファスに「お人形には触らないで」と別れの言葉を言う。ナファスは仕方なく、ハクにガイドを頼む。ガイド料は5万アフガニ。ドルしかないとナファスが言うと「じゃ5万ドル」とハク。「5万アフガニは1ドルよ」とナファス。結局、50ドルで落ち着き、老人から受け取った国連旗を手にカンダハールを目指し、砂漠を行くナファスとハク。途中、金目のものが落ちているかもしれないからと一人回り道するハク。彼の挙動不審に不安を抱き、ガイド料をはずむことを考えたナファスは、ハクを追う。彼に追い着いたとき、ナフアスは悲鳴をあげる。砂漠の白骨死体から指輪を抜き取っていたのだ。すでに乾ききった白骨から抜き取った指輪を「きれい」だと言うハク。「5ドルで買って!」ナファスはショックのあまり、逃げまどう。
砂漠を抜けた二人は、洗濯場の井戸でのどを潤す。その水でナファスは下痢と腹痛に悩まされる。この町には診療所がある。今、医者は一人の女を診察中心男女の接近を厳しくとがめるタリバンの布告により、診察はカーテン越しで行われ、問診も患者の小さな娘を通して行われている。ナファスゴルという名のその娘も同じ症状を訴えて、結局、空腹による腹痛という診断。医者はパンを与える。次の患者はナファス。ハクは姉だと言う。カーテンの穴から診察する医者は、英語で独り言を言う。それに答えるナファス。医者はここに来て初めて英語を話す患者に会ったと驚く。何か様子がおかしいと感じるハク。事情を聞き、少年がガイドだと知った医者はとても危険だとさとす。「信用してはダメだ。貧しさから何でもする」医者はハクを帰すように指示し、町はずれまで自分が案内しようと申し出る。ナファスは病気でもう動けないからと、追加の50ドルを与えてハクを帰す。不服そうなハクは例の指輪を1ドルで買ってくれと言う。「死んだ人から取った指輪じゃないの」「汚くないよ。骸骨もきれいだったよ」とハク。結局あきらめて帰っていく。
「もうカーテンから出ないか」と医者が言い、二人は対面する。医者は「アメリカの黒人だ」と自らの素性を語る。そして薬品をその豊かなあごひげにかけて取り去る。つけひげだったのだ。「ヒゲは男のブルカだ」タリバン政権下では、女性のブルカ着用と男性のあごひげは義務づけられている。いっか彼らもその無用さに気づくさ、と医者。その時、ハクが舞い戻る。思い詰めた表情のハクはタダだから指輪をもらってくれと迫る。ナファスが断ると、今度はあなたの妹へのみやげだと言い張る。根負けしたナファスが指輪を受け取るとハクは満足したように立ち去る。おそらく生まれて初めて何かを他人に捧げたのだろう。
馬車に乗り、ナファスと町外れの赤十字キャンプに向かう医者は身の上を語りだす。「私は医者じゃない。戦士として来た。最初はそれが神を探す道だと。ソ連を相手に戦った。アフガンが勝ち、神をめぐる戦争が始まった。パシュトゥンは“神は我々の味方だ”。タジクも“神は我々の味方だ”と言った。最初私はタジク側で戦い、次にパシュトゥン側で。ある日、病気の2人の子供に出会った。道路で横になって死にかけていた。パシュトゥン人とタジク人だ。私は悟った。彼らを癒すことこそ神を探す道と」「医者でもないのにどう癒すの」「西洋人の初歩的な知識は彼らよりはるかに深い。死因は簡単なことだ。飢えや寒さや下痢、飲んだ汚水の病原菌…」
途中、遠目には銃を持っているかのような男が道に立っている。タリバンの検問かと緊張する二人。ここで始めて名乗りあう。医者はサヒブという名だった。夫婦になりすますために子どもがふたりいることにしょうとサヒブが提案し、娘の名はナファスゴルだと言う。息子はハクよ、とナファス。しかし立っていたのは、両足を失った妻の義足を、1年待ってできたオーダーメードのそれと取り換えに、赤十字キャンプヘと向かう男だった。彼を馬車に乗せるサヒフ。
赤十字キャンプは地雷で足を失った男たちでひしめいていた。義足以前にろくな治療が受けられない彼らは、口々に夜も眠れない痛みを訴える。キャンプにはポーランドから来た二人の女性スタッフしかいないが、真剣に訴えを聞いてまわる。その脇から片腕の男が、義足が欲しいと口を出す。足はあるでしょ、と無視される片腕の男。それでもしつこく食い下がる。友だちが両足を吹き飛ばされた、彼がだめならお袋も両足を失くしたんだ…。とうとう中古の一対の義足をせしめて帰っていく。
ナファスとサヒブがキャンプに到着する。スタッフの一人に事情を話すが、彼らがカンダハールに行くのは翌週だった。一方、馬車に同乗してきた男はもう一人のスタッフから新しい義足を受け取るが、その大きさが気に入らない。これは男用だ。こんなでかい義足を持って帰ったら、女房は泣き暮らすことになるなどとゴネて、スタッフを困らす。その時、空に赤十字のヘリコプターが現れる。すると足を失った男たちは松葉杖を器用に操りながら、頭上のヘリめがけて全力で走り出す。ヘリからは義足がパラシュートにつけられて投下される。
赤十字のスタッフからカンダハール方向へ帰った片腕の男の情報を聞き、ナファスとサヒブは、馬車を走らせる。その男ハヤトに追い着き、カンダハールヘの案内を頼むサヒブ。キャンプでせしめた義足を売りつけようとするハヤト。この辺は地雷が多いから買っておけば役に立つよ。死んだお袋の義足だ。買ってくれればその金で墓を建てて供養できる、などとまくし立てる。うんざりしながらもサヒブは「彼に頼んで。私はカンダハール刑務所にいたから行けない」とナファスに言う。しかしハヤトは「おれには手がないから(タリバン政権下では、盗みを働くと手を切断される)、なぜだと聞かれたら“機械ではさんだ”って答える。でもゲリラだと疑って“顔の傷は?”とくる。カンダハールはご免だ」と断るが、結局200ドルの報酬で請け合うことに。
ハヤトはカンダハールヘの乗り物を調達するために、一人先を行く。ナファスはサヒブとの別れを前に、妹へのメッセージを請う。サヒブは「人には生きるための理由が要る。きびしい状況下では“希望”がその理由だ。抽象的だが、渇いた人には水が、飢えた人にはパンが、孤独な人には愛が、全身を布で覆った女性にはいっか人に姿を見せる日が希望になる」と語るが、自身納得がいかず、ナファスからテープ・レコーダーを借りて、新たなメッセージを語りかける。
突然、丘の稜線から色とりどりのブルカに身を包んだ花嫁の行列が現れる。口々に歌いながら、ロバに乗った白いブルカの花嫁を取り巻くその行列から、オレンジ色のブルカの女が二人に近づく。ブルカをあげて、笑いかけるハヤト。この花嫁行列にまぎれてカンダ八一ルに行こうと言う。ほかに選択の余地はない。別れを告げるサヒブ。
花嫁行列に紛れ込んだナファスとハヤトは、口裏を合わせるために花婿のいとこと偽って、花嫁の名を聞きだそうとするが、相手も花婿のいとこだと答える。あわてて花嫁のいとこと言い違えたと言いつくろうナファス。検問所を前にして、行列は3つに分かれる。花嫁の行列に紛れ込んでいたのはナファスたちだけではなかったのだ。検問では花嫁のいとこの夫婦と偽ることにし、ここで始めて名乗りあう二人。
検問は、花嫁までもが調べられるきびしさだった。書物を持っていた者、楽器を持っていた者が次々とつかまる。ハヤトはナファスにテープ・レコーダーを捨てるように言う。この男はナファスを守ろうと真剣になっていた。やがて女の検問員からブルカの中を見られ、連れていかれるハヤト。もう一度、テープ・レコーダーを捨ててと言う。
最後にナファスの番がやってきた。「名前は?」「ナファス」「誰なの?」「私は花嫁のいとこです」
ナファスの声「私は幾つものアフガン女性の牢獄から逃れた。だが今はそのすべてに囚われている気分だ。妹よ、あなたのためだ」
スタッフ
監督、脚本、編集:モフセン・マフマルバフ
撮影:エブラヒム・ガフーリ
音楽:モハマド・レザ・ダルビシ
録音:ベルーズ・シャハマト、カーウェ・モインファール
助監督:M・ミルタルナスブ、カーウェ・モインファール
撮影助手:ハサン・アミニ、ハシェム・ゲラミ
スチール:M・R・シャリフイー
製作担当:シャマック・アラゲバンド
製作助手:アッバス・サグリサズ
製作:マフマルバフ・フイルム・ハウス(イラン)、バック・フィルムズ(フランス)
キャスト
ナファス:ニルファー・パズイラ
タビブ・サビブ:ハッサン・タンタイ
少年ハク:サドユー・ティモリー
ハヤト:ハヤトラ・ハキミ
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