愛しのローズマリー
原題:Shallow Hal
世界でいちばん素敵な僕だけのローズマリー… 全米がこの型破りな恋を心から応援して大ヒット!! 嘘のようなほんとのラブストーリー
2001年11月9日全米初公開
2001年/アメリカ映画/114分/ 配給:20世紀フォックス
2007年11月21日よりDVDリリース 2005年03月16日よりDVDリリース 2004年11月26日よりDVD発売開始 2002年10月25日よりDVD発売&レンタル開始 2002年10月25日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年10月04日よりビデオレンタル開始 2002年6月1日よりみゆき座ほかにて全国東宝洋画系にてロードショー公開
(C)2001 Twentieth Century Fox
公開初日 2002/06/01
配給会社名 0057
公開日メモ 笑って笑って、“いい話”グッときて涙もホロリ、そして、爽やかな感動に包まれる。『愛しのローズマリー』は、『メリーに首ったけ』『ふたりの男とひとりの女』の監督ファレリー兄弟が、自ら新境地を開拓したと言い、自分たぢの最高傑作でもあると言う。そう、『愛しのローズマリー』は、エキセントリノクでチャーミングな“笑わせて泣かせる”ラブ・ストーリーの傑作だ!
解説
笑って笑って、“いい話”グッときて涙もホロリ、そして、爽やかな感動に包まれる。『愛しのローズマリー』は、『メリーに首ったけ』『ふたりの男とひとりの女』の監督ファレリー兄弟が、自ら新境地を開拓したと言い、自分たぢの最高傑作でもあると言う。そう、『愛しのローズマリー』は、エキセントリノクでチャーミングな“笑わせて泣かせる”ラブ・ストーリーの傑作だ!
主人公のハルは、父親の遺言がトラウマになり、「スーパーモデルのポリーナのデビュー当時の若さと、アイドル歌手のブリトニー・スピアーズの巨乳とヒップ、『グリース2』の頃のミシェル・ファイファー顔」を持つ、著くてセクシーな美女を追っかけている。自分が濃い顔と肥満体であることにも気づかず、外見を判断している男だ。
しかし、自己精神治療法の大家と偶然出会い、催眠術をかけられたことによって、ハルの美に対する視界と価値観が一変する。それまでハルにとっては、さえない容姿と思われていた女性も、心が美しい人はハルだけにはスーパーモデルばりの美女に見えてしまうようになったのだ。
そんな時、ハルは、知的でユーモアもありスリムな美女ローズマリーと出会う……そう見えるのはハルだけで、実際のローズマリーは、136キロの体重にコンプレックスを持つ女性だ。ハルはローズマリーの美貌と心の虜になり、ローズマリーも外見を気にしないハルに心を寄せていく。
ところが、ハルにかかっていた催眠術が解けた時、彼はショックを覚え、自分にとっての正しい選択を迫られることになる。
『愛しのローズマリー』のユーモアは、いかにもファレリー兄弟らしいエキセントリックなテイストを散りばめ、視界と価値観の変わったハルの滑稽さを笑い飛ばしていく。スリムに見えるローズマリーが、レストランの丈夫な椅子に座っているうちに、なぜ、彼女の体重で椅子が壊れるのか?一緒にボートに乗ると、なぜ、ローズマリーの重さで自分の位置が浮き上がってしまうのか?ハルに限らず、外見でしか人や物を判断出来ない人たちへの皮肉な笑いが強烈だ。
また、視界が変わったことによるハルと彼を取り巻く人々の勘違いの数々も、巧妙なキャラクター描写と展開で、大爆笑を誘う。
そして、ファレリー兄弟の新機軸である“いい話”は、等身大の身近なものとして描かれる。ルックスか狙いの軽薄なナンバ男ハルとルックスに自信がなくて引きこもりがちな女性ローズマリ}というリアルな設定の中、「心」の美しさに触れたハルは、自身の美に対する偏見を取り去り、偏見が歪んだコンプレックスであると知る。一方、ローズマリーは、ハルの「心」からの想いによってコンプレックスにとらわれないようになっていく。
すなわち、「心」のピュアさが、コンプレックスを乗り越えていくというドラマになっている。それをファレリー兄弟は、これまた新機軸の牧歌的な映像と、感動の押しつけにならないナチュラルな展開と、癒しにあふれるキャラクター描写で、観客の心を優しさと希望で満たしていく。
そんなファレリー兄弟の新しい展開に大きな貢献をしたのは、ローズマリー役のグウィネス・バルトロウ。エキセントリックな笑いの世界で、グウィネスのナチュラルな魅力が輝いている。ハルから「スリムで美しい」と言われた時に見せるグウィネスの戸惑いの表情のうまさは、『恋におちたシェイクスピア』のオスカー女優の本領発揮であり、『偶然の恋人』などで見せた恋する女性のリアルな心情を、最高の形で体現している。また、特殊メイクにより、136キロの本当のローズマリーを演じるシーンでも、特殊メイクの視覚効果とともに、ハルの幻想のローズマリーと変わらぬ「心」の美を表現する名演技に驚きだ。
一方の主人公のハル役は、『ハイ・フィデリティ』で中古レコード店の毒舌家のアルバイト店員役で強烈なインパクトを与え、その演技でMTVムービー・アワードなどを受賞したジャック・ブラック。ブラックは、ロック系コミック・バンド、タナイシャスDのリード・シンガーでもあり、21世紀のジョン・ベルーシともいわれてる注目の若手だ。ハルの過激な視界と価値観と心が変わっていく過程を、ユーモアと的確な心理演技で表現し、ブラックの時代が来たことを納得させる。
他に、人気TV番組の『となりのサインフェルド』のジェイソン・アレクサンダーや、『アナライズ・ミー』のジョー・ヴィテレッリ、心理学の大家のアンソニー・J・ロビンス本人、“すべてを兼ね備えたホットな若手女優”として有名各誌で取り上げられているスーザン・ウォードなどが脇を固め、製作ブラッドリー・トーマス、鰯集クリストファー・グリーンパリー、衣裳パメラ・ウィザースなどのファレリー組が結集。
撮影は『タイタニック』でアカデミー撮影賞受賞のラッセル・カーペンター、脚本は、ファレリー兄弟に認められ、この映画で脚本家デビューのショーン・モイナハン。そして、音楽はミュージシャン&プロデューサーとして、タヒチ80や日本のCharaなども手がけたNYの人気バンド、アイヴィーが深みのある楽曲で彩っているのも話題だ。
ストーリー
9歳のハル・ラーソン少年。ハルは、死期の迫った父親から3つの遺言を聞かされる。「その1:この先、どんなことがあろうと、決して“月並み”で妥協するな その2:つまらん女で満足するな その3:セクシーな若い女こそ、この世のすべて」だと。この遺言を残して父親は他界するが、ハルは父親の遺言を守って、女性と接することになってしまう。
成人したハル(ジャック・ブラック)は、JPS投資信託に勤めている。ある晩、ハルは、親友のマウリシオ(ジェイソン・アレクサンダー)と、バーで飲みながら、女性談義をしている。ハルはモテモテぶりを自慢するが現実は違う。彼のアパートの向かいの部屋のセクシー美女ジル(スーザン・ウォード)をデートに誘おうとするが、彼女から拒否されているのだ。
次の日、ハルは、同僚から「外見だけで女性を選ぶのは間違っている。ハルはハンサムじゃないし、ハルには基準の高過ぎる女性ばかりを追っている」とたしなめられる。気分を害したハルがエレベータに乗ると、突然、故障。中には、偶然、自己精神治療の大家アンソニー・ロビンス(本人)がいた。ハルはアンソニーに告白すると、アンソニーは「君は女性の外見しか見ていない。心の中にこそ、その人の本当の美しさがある」と説教し、ハルの視界と価値観を変える催眠術をかける。
その時から、ハルは変貌する。巨漢の女性がハルだけには理想のセクシー美女だと見えてダンスに誘うなど、それまでハルの眼中になかった女性たちが、彼にだけ好みの女性に見えるようになったのだ。そして、ハルは、病院のボランティア活動をしながら、平和部隊への再入隊の志願を待っているローズマリー・シャナハン(グウィネス・バルト□ウ)と出会う。実際は136キロの体重のローズマリーも、ハルにとってはスリムな美女に見えて、彼女の知性とユーモアとやさしさにもひかれ、ハルにとって最高の女性になる。
しかし、ローズマリーは、バカにされているように思い困惑する。だが、ハルの熱心さと自分の外見を気にしていないということが、ローズマリーの心を変えていく。おまけに、彼女の父親スティーブ(ジョー・ヴィテレッリ)は、JPS信託の重役だったのだ。ハルは、ローズマリーへの想いと会社のための新しい企画を熱っぽく語り、スティーブに気に入られる。しかし、以前のハルの趣味と本当のローズマリーの姿を知る社員たちは、ハルが出世目当ての芝居をしていると思い込んでしまう。ローズマリーとの交際と仕事も順調なハルは、苦手にしてきた脊椎の病気をもつボランティアのウォルト(レネ・力一ビー)とも仲良くなる。ハルの心も変わっていったのだ。
ところが、ローズマリーが元恋人だと告白した、ハンサムな平和部隊員のラルフが現れる。ローズマリーも平和部隊に参加して、経済危機に陥っているキリバスの10万人の人々を救おうと、ラルフから誘われているという。
さらに、ハルのあまりの変貌ぶりを心配したマウリシオが、アンソニーから催眠術を解く方法を聞き出し、ハルにかかっていた催眠術を解いたことから事態が変わっていく。ハルは、レスラトンで偶然、本当の姿のローズマリーとすれ違うが、それが本当のローズマリーだと気づかない。また、本当の彼女に会った時のショックを恐れ、ローズマリーを遠避ける。傷心のローズマリーはキリバス行きを決意。かくして、ハルは、人生で最も重要な選択を迫られることになる。
スタッフ
監督:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
脚本:ショーン・モイナハン、ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
製作:ブラッドリー・トーマス、チャールズ・B・ウェスラー
ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
撮影監督:ラッセル・カーペンター,A.C.E.
プロダクション・デザイナー:シドニー・J・バーソロミュー,Jr
編集:クリストファー・グリーンバーグ,A.C.E.
共同製作:マーク・S・フィッシャー
衣装デザイナー:パメラ・ウィザーズ
音楽スーパーバイザー:トム・ウルフ、マニッシュ・ラベル
音楽:アイヴィー
キャスト
ローズマリー:グィネス・パルトロウ
ハル:ジャック・ブラック
マウリシオ:ジェイソン・アレクサンダー
ジル:スーザン・ウォード
スティーブ・シャナハン:ジョー・ヴィッテレッジ
アンソニー・J・ロビンス:アンソニー・J・ロビンス
シャナハン夫人:ジル・フィッツジェラルド
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