バンディッツ
原題:Bandits
2人は恋人、3人は犯罪の始まり。
(アメリカ劇場公開2001年8月13日)
2001年/アメリカ映画/カラー/シネマスコープ/ドルビーSR,SRD,DTS,SDDS/124分/ 字幕翻訳:古田由紀子 配給:20世紀フォックス
2007年09月21日よりDVDリリース 2002年5月24日よりビデオ&DVD発売。 2001年12月29日より丸の内ルーブル系にてロードショー公開
(C)2001 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.ALL RIGHTS RESERVED.
公開初日 2001/12/29
配給会社名 0057
公開日メモ アカデミー賞監督バリー・レビンソンが放つスタイリッシュ・クライム・ムービー!「明日に向かって撃て!」の疾走感と「スティング」を彷彿させるスリル−−−スクリーンに犯罪映画の傑作が、また新たに登場した。
解説
●ヒットメイカー、ブルース・ウィリスと
アカデミー賞監督バリー・レビンソンが放つスタイリッシュ・クライム・ムービー!
「明日に向かって撃て!」の疾走感と「スティング」を彷彿させるスリル−−−スクリーンに犯罪映画の傑作が、また新たに登場した。
「ダイ・ハード」シリーズ、「アルマゲドン」、「シックス・センス」と、主演作の多くが記録的な大ヒットとなり、今や世界のマネーメイキング・スターNO.1となったブルース・ウィリス。常に新作が期待される彼が、新たに取り組むのは、一滴の血も流さず、クールでロマンチックで、意外性に満ちた悪党たちの物語である。
監督は、ブルースとはこれが初顔合わせとなる、「レインマン」でアカデミー作品賞、監督賞など4部門を受賞した名匠バリー・レビンソン。リアリティ溢れる人物描写に才腕を振るうバリー・レビンソン監督は、ここでも個性的な登場人物たちの対立が生み出すサスペンスとユーモアをスタイリッシュなタッチでまとめあげていく。
主人公のジョーを演じるブルースは、脱獄囚で銀行強盗のプロフェッショナルで、考えるよりも行動が先に出るタフガイ。その相棒で、自分は悪い病気なのではないかと気に病むヒポコンデリー(心気症)に悩まされるテリーを演じるのは、「アルマゲドン」でブルースと共演経験もあるビリー・ボブ・ソーントン。ブルースのたっての希望で、この新作で再びコンビを組むこととなった。軽妙な持ち味に円熟味を増した男の色気を見せるブルースと、出演作ごとにカメレオン的な変貌を見せるビリー。バリー・レビンソン監督の繊細な演出のもと、二人の俳優の個性が鮮やかなコントラストとなって、魅力的なダーティー・ヒーロー像を確立している。
●完壁なコンビの前に突然現れたファム・ワァタール(運命の女)。
新しい愛のかたちが、犯罪と共に失踪する。
ジョーとテリーは、オレゴン州からカリフォルニア州へと、危険で刺激的な銀行強盗の旅を続けているが、彼らは誰も殺さず、誰も傷つけない。その華麗なテクニックによって全米で彼らの名前を知らない者はいない。彼らはメディアでも取り上げられ、一種のヒーローとなっていった。だが、彼らの前に一人の女が現れたことで、男たちの計画と友情は狂いはじめていく……。
ジョーは頭で考えるより行動が先の直情型タイプ。一方のテリーは、頭は良いが神経症で計画を立てないと先に進めない思考型タイプ。極端なまでに偏りのあるキャラクターの二人の男が、ありふれた日常に嫌気がさした主婦と偶然出会う。「バンディッツ」の物語を支える《犯罪》と共に、もう一つの大きな柱が三人の繰り広げる《恋の相関関係》である。
平凡な主婦から魅惑的なアンダーグラウンドに踏み込んでいくケイトを演じるのは、「エリザベス」で米アカデミー賞候補にもなり、英アカデミー賞など多くの賞を受賞しているケイト・ブランシェット。彼女の演技が、無垢でエキセントリックな、今までにないヒロイン像を作り上げている。
この物語は、女性にとっては、一人の女が二人の男の間で新たな自分の輝きを見つけていく冒険のドラマでもあり、男たちにとっては、ごく平凡な主婦が自分たちを翻弄するファム・ファタールとして変貌していくスリリングなラブ・ストーリーでもある。
観客は、三人の《犯罪》が向かう行く末と共に、この《ラブ・トライアングル》の予想できない展開からも目が離せなくなるだろう。
●ハリウッドの新しい才能と最高のスタッフが結集!
ブルース、ビリー、ケイトと共に犯罪グループに加わる4人目のメンバー、ハーベイを演じるのは、インディペンデント映画で活躍し、実力を培ってきた注目の新進俳優トロイ・ガリティ。特殊効果技術にも長けたスタントマンをまさに身体を張った演技ながら、瓢々と演じている。
製作スタッフには今日のハリウッドでヒット作と秀作を贈り続けている最高のスタッフが集結した。自らが育ったアメリカ北西部を舞台に、オリジナリティー溢れるストーリーと粋なダイアローグの脚本を書き上げたのは、「レス・ザン・ゼロ」のハーレイ・ペイトン。この脚本に惚れ込んだブルース・ウィリスは、いち早く出演を快諾し、撮影開始の一年以上前から準備に参加するほどの力のいれようで、彼の協力でビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェットという素晴らしいキャストを迎えることが出来た。撮影は、「L.A.コンフィデンシャル」と「インサイダー」でアカデミー賞にノミネートされたダンテ・スピノッティ。「JFK」をはじめオリバー・ストーン監督と5本の作品で組んだビクター・ケンプスターがプロダクション・デザイナーを務めている。編集は、「グラン・プリ」でアカデミー賞を受賞し、「レインマン」で再び同賞にノミネートされたスチュー・リンダー。スタイリッシュな作品世界を引き立てる衣裳は、「わが心のボルチモア」でアカデミー賞にノミネートされ、レビンソン監督作品を多く手掛けているグロリア・グレシャムが担当。音楽は「スピーシーズ種の起源」、「コピー・キャット」、「ソードフィッシュ」など数多くの作品で印象深いスコアを作曲してきたクリストファー・ヤングが手掛けた。劇中で使われるポブ・ディラン、ポニー・タイラー、U2、バート・バカラックなど既成曲のナンバーも映像とマッチし、見事な効果を上げている。
ストーリー
ジョー・ブレーク(ブルース・ウィリス)とテリー・コリンズ(ビリー・ボブ・ソーントン)が知り合ったのは、オレゴン州立刑務所の塀の中だった。思考より行動が先走るタフガイのジョーと、自分は悪い病気ではないかと思い込むヒポコンデリー(心気症)に悩まされるテリー、まったく正反対のタイプの二人は、それゆえにお互いに奇妙な友情を感じていた。
ある日の所内。ジョーはいつものようにテリーの神経症気味の会話を聞き流していた。その時、ジョーは刑務所の修繕に来ていたミキサー車に目を留めた。ジョーの行動回路が瞬時に働き、彼はミキサー車を奪った。テリーも反射的に助手席に乗り込む。囚人と看守たちを蹴散らし、暴走するミキサー車。かくして、オレゴン州立刑務所の鉄柵は、二人の囚人によってあっさりと打ち破られた。ジョーとテリーは、まんまと脱獄に成功したのだ!
ミキサー車を乗り捨てた二人は、通り掛かりの女性の自動車を“紳士的”に奪い、さらなる逃亡を続ける。郊外の家に辿り着いたジョーは、テリーを伴って、我が家に帰ったかのように入っていく。そこでは、両親の留守中を狙って、娘がボーイフレンドを連れ込んでいちゃついていた。あわてる二人にジョーとテリーは食事を用意させる。押込み強盗同然に現れたジョーたちだが、カップルに危害を加えることもなく、お互いの話に没頭していた。ジョーは犯罪生活から足を洗い、メキシコで新生活を夢見ていた。それには資金が必要だ。
大金を得るには銀行強盗をするしかない。だが、銀行強盗はリスクが大きい。
そこで、テリーの頭脳がリスクが少なく安全な、ある方法を考え出した。
そして、彼らのオレゴンからカリフォルニアを経て、メキシコ国境に向かう銀行強盗ツアーが始まった。
ジョーは二人が潜伏する部屋の手配と、物資や食料の調達のために、従兄弟でスタントマン志望のハーヴィー・ポラード(トロイ・ガリティ)を一味に加えた。
テリーの計画はこうだ。銀行を襲う前夜に、変装して支店長の家に押し入る。
その家族と一緒に夕食を食べ、その家で就寝。翌朝、行員が出社する前に支店長と出社。支店長のキーと暗証番号を使って、まんまと大金を強奪する。この方法でオレゴンのシルバートン銀行での最初の犯行は成功した。
彼らの最初の犯行は、“お泊り強盗”として全米のメディアで取り上げられ、注目の的になっていた。
彼らの危険で刺激的な毎日に、一人の女性が現れた。ケイト・ウィーラー(ケイト・ブランシェット)は毎日が退屈で刺激のない平凡な夫婦生活に飽き飽きしていた。死にたいぐらいにありきたりな一日が、今日もまた過ぎていく……。絶望の中で車を運転していた彼女の前に一人の男が飛び込んでくる。
その男は強盗を終えて逃亡中のテリーだった。車がエンストし、道路を歩いていた彼は、停めようとした彼女の車に挽かれたのだ。病院へと急ぐケイトに拳銃を向けて、アジトへ向かうように命令した。拳銃を向けられても、恐がるどころか、
「殺してよ、死にたい気分だったの」と言うケイトに圧され気味のテリー。この事件がきっかけで、日常から脱出をはかったケイトは、ジョーとテリーの仲間に加わった。
彼らの犯罪ツアーは、成功を重ね、全米のメディアは彼らの犯行を連日取り上げた。ダーティー・ヒーローとして、今やマスコミの寵児となったジョーとテリー。
ケイトもまた、彼らにさらわれた悲劇のヒロインとして注目されるようになった。
すべてが、順調なはずだった。ところが、予測できないアクシデントが起きた。
ケイトがジョーとテリーの二人を同時に愛してしまったのだ。彼ら一人一人は完璧な男とはほど遠いが、二人合わせると“完壁”になる。ケイトは時にはジョーと、時にはテリーと、ベットを共にした。この奇妙な“三角関係”は、やがてジョーとテリーのコンビのバランスを大きく揺るがしていった。
旅の最終地、カリフォルニア。そこで彼らは、今までのお泊り強盗や変装などの小細工をしない、最後の大勝負をカマそうとしていた。果たしてその計画とは?
そして男二人と一人の女の“ラブ・トライアングル”の行方も最終局面を迎えよう
としていた……。
スタッフ
監督:バリー・レビンソン
脚本:ハーレイ・ペイトン
製作:マイケル・バーンバウム、ミシェル・バーク
バリー・レビンソン、ポーラ・ワインスタイン
アショク・アムリトラジ、デビッド・ホバーマン
アーノルド・リフキン
製作総指揮:パトリック・マコーミック、ハーレイ・ベイトン、デビッド・ウイリス
撮影:ダンテ・スピノッティ
プロタクション・デザイナー:ビクター・ケンプスター
編集:スチュー・リンダー
衣裳デザイナー:グロリア・グレシャム
音楽:クリストファー・ヤング
音楽総監修:ジョエル・シル
音楽監修:アラン・メイソン
キャスト
ジョー・ブレーク:ブルース・ウィリス
テリー・コリンズ:ビリー・ボブ・ソーントン
ケイト・ウィーラー:ケイト・ブランシェット
ハーヴィー・ポラード:トロイ・ガリティ
ダーレン・ヘッド:ボビー・スレイトン
ダリル・ミラー:ブライアン・F・オバーン
クロエ・ミラー:ステイシー・トラヴィス
クレール:ジャニュアリー・ジョーンズ
シェリー:アズラ・スカ
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