原題:Gun Shy

立ち上がれ! 自信をなくした伝説のおとり捜査官。ニューヨークでひとりの看護婦に出会った——。

2000年2月4日全米公開

2000年/アメリカ/カラー/DTS / Dolby Digital / SDDS/101分 提供:丸紅株式会社 配給:エムスリイエンタテインメント株式会社〔M3エンタテインメント〕/株式会社メディアボックス 宣伝:株式会社メディアボックス

2007年03月07日よりDVDリリース 2001年11月30日DVD発売&レンタル開始 2001年11月30日ビデオ発売&レンタル開始 2001年5月19日より銀座シネパトス、渋谷東急3ほか全国ロードショー公開

(C)MM Buena Vista Pictures Distribution All Rights Reserved.

公開初日 2001/05/19

公開終了日 2001/06/08

配給会社名 0024/0099

公開日メモ 彼はイタリアン・マフィアとコロンビア・マフィアの間を取り持つ”おとり捜査員”要するに麻薬取締官。そして彼女は。天使のような看護婦。しかし、彼はマフィア撲滅のために悪戦苦闘でストレスがたまり、自信まで無くしてしまう。そんな彼に励まし、浣腸したことが縁で、なぜが恋に落ちてしまう。

解説


『スピード』(94)、『スピード2』(97)、『プラクティカル・マジック』(98)、『微笑みをもう一度』(98)『恋は嵐のように』(99)と話題作に主演するだけでなく、『微笑みをもう一度』では製作総指揮とプロデューサー業でも活躍、フォーティース・フィルムズを設立、ニコール・キッドマンと共演した『プラクティカル・マジック』を製作しているサンドラ・ブロックが主演そして製作指揮をとっている最新作が、『ガンシャイ』。
監督は、本作が長編デビュー作となるエリック・ブレーニー。構想に5年をかけたという力作。

現代はまさに、ストレスの時代。誰もが様々なストレスを抱え、日々闘い生きている。けれど、本作の主人公チャーリーが抱えるストレスに比べたら、赤子のようなものかもしれない。なにしろ彼はイタリアン・マフィアと、コロンビア・マフィアの間を取り持つ”おとり捜査員”なのだから!いくら伝説の麻薬取締官といっても所詮は人の子。プレッシャーと恐怖感に、押し潰されそうになることだってある。そんな彼が、マフィア撲滅のために悪戦苦闘する姿をシリアスに描いた本作。ひよんなことで通い始めたグループ・セラピーのシーンでは、現実の社会の厳しさが浮かび上がって来る。思い通りの人生にならなかった中年男達の嘆きと悲哀が、何とも切ない。一方、チャーリーを結腸洗浄(早く言えば洗腸!)によって?救う天使のようなおかしな看護婦ジュディとの恋。そう本作『ガンシャイ』は、愛と人生への温かな眼差しに溢れた、ロマンッティック・ヒューマン・ドラマなのだ。
“マネー・ロンダリング”という複雑な取引が物語の捜査部分を引っ張るが、チャーリーの告白に合わせたフラッシュ・バック映像の挿入や、別々の会話シーンを同時進行的に交互に入れ込むなど、凝った演出でポップな仕上がりになっている。

ストーリー




空港のトイレに1人の男が閉じこもり、叫んでいる。「俺は怖いんだ。早く引退させてくれ!」しかし、ニューヨークヘ向かう便の搭乗アナウンスに、血相を変えて飛び出して行った。彼こそ、麻薬取締局(DEA)の伝説の覆面捜査官チャーリー。18年も麻薬撲滅のために働きつづけ、怖いものなしと言われていた男だが、突然恐怖感に襲われ、それまでの不屈の精神・鋼の神経が崩れ去ってしまった。情緒不安定と極度のストレスからくる腹痛を抱え、今では仕事もままならない。というのも先日の捜査で・・・。
完壁と思われたマイアミでの「おとり捜査」の最中、突然マフィアのボスが大きな声で歌い出し、相棒の尻を銃で打ち抜き、窓から放り投げた。チャーリーも大きな皿の上に全裸で押さえつけられ、尻の穴に銃を突っ込まれた。その瞬間、捜査陣がなだれ込み銃撃戦が始まる。敵は皆殺しとなるが、この失敗がトラウマとなり、彼は平静さを失ってしまう。しかし、上司は引退を認めてくれない。結局、引き続き「コロンビア麻薬組織の金をマフィアが金融市場へ流しマネーロンダリングしている、ウォール街とマフィアを結ぶ黒い糸を断ち切る」ミッションを抱え、ニューヨークヘと向かっているのだ。しかし一体、前回はどこから情報が漏れたのか?
飛行機の中。脂汗でぐったりしたチャーリーに、隣の席の男が心配して話し掛ける。聞けば、精神科医だという。あくる日、チャーリーはその精神科医ジェフを訪ねていた。ジェフに薦められるまま、グループ・セラピーにも参加した彼は、会社や家庭でのプレッシャーに参っている4人のサラリーマン達に出会う。上司から、妻から与えられるストレスで、彼らは神経ギリギリの状態だとまくし立てる。しかし、チャーリーの話に、彼らは一様に唖然とする。何しろ、マフィアの巣窟に潜入して味方を装い捜査を行なう”恐怖によるストレス”という、映画のような話なのだから。
いよいよコロンビア組織とイタリアン・マフィアとの初会合の日。今回の仕掛け人は、ジェイソンというウォール街のブローカー。精神安定剤を何粒も飲み込んで、どうにかチャーリーは現場に向かう。コロンビア麻薬カルテルのフィデルと部下のエストゥビオ、対するマフィアのフルビオが顔をそろえ待っている。このフルビオこそ、サイコ・キラーと呼ばれる男なのだ。交渉は最初から、緊張感が高まっていた。チャーリーの必死のユーモアでその場は和らぎ、どうにか初取引が成立。しかし祝杯の後、薬を飲みすぎたチャーリーは眠りこんでしまう。ド肝を抜かれたフルビオは、そんな彼を驚いて凝視している。
ホテルに戻るとチャーリーの腹痛はおさまらず、とうとう病院で結腸洗浄をしてもらう。彼に優しく洗腸をしてくれた看護婦ジュディは、一目で彼の怯えた目に気付く。彼女はチャーリーを励まし、ホテルまで送ってくれる。そんな優しさにチャーリーは惹かれ、すぐに恋心を感じ始める。そして彼女とデートを重ねるようになる。グループ・セラピーの仲間たちにも、彼女との出会いを報告し、祝福される。次第に友情めいたものが芽生え始めたセラピー仲間たちは、チャーリーの捜査の行方が気になって仕方ない。
一方、サイコ・キラーと恐れられるフルビオは、ファミリーの大ボスの娘である妻に頭が上がらない。義理の父ドンの機嫌を損ねない様に必死で頑張っているのだ。そんな彼の悩みは、トマトの栽培がうまくいかないこと。妻からも「トマト栽培ができないイタリア男」と罵られている。
現金の引渡しの為、フルビオの待つジェイソンのオフィスに向かうチャーリーとフィデル達。しかし、フィデルは約束の金の10分の1しか用意して来ない。怒るフルビオにチャーリーは「これは試し金」と必死で説得。しかしその時、証券取引監査役の来訪が告げられる。瞬時に銃を抜くフルビオとフィデルの間で、チャーリーは双方をなだめ、用意周到な手続きで監査をうまく切り抜ける。その晩、突然フルビオがチャーリーの元を訪ね、2人はお酒を飲み交わす。フルビオは監査の一件で、心から敬服したと素直に礼を言いに来たのだ。彼をストレスの元凶と思い込んでいたチャーリーは、意外な一面を垣間見て少し見方を変える。
数日後、ジェイソンから投資の報告を受けるため再び集合。しかし、コロンビアでは貧困の象徴である「豆」が先物取引の内容だと聞き、バカにされたと思ったフィデルがいきり立つ。結局、仕切り直しになってしまう。
デートで出かけた住宅展示ホーム・ショーの会場で、あろうことかフルビオやフィデルらの姿を見かけ、チャーリーはジュディを連れて逃げ惑う。ようやく会場の外に出た2人は、イタリアン・レストランに飛び込む。ところがドアを開けた瞬間、「チャーリーまでとは奇遇だな」とジェイソンに声を掛けられる。その上、横を向けばセラピー仲間のエリオットが妻と食事をしている。声を掛けたそうなエリオットを必死で目で制止するチャーリーは、エリオットが口を開きかけた瞬間、思わず殴ってしまう。どうにか誤魔化し、新しい取引の相談をしようと持ちかける。ジェイソンが提案したのは、マーケットの1/3を買い占めて、市場操作するというものだ。その資金繰りで再びフルビオ側とフィデル側はもめるが、半々ずつ出し合う案を検討することになる。その晩、再びフルビオがチャーリーを訪ね、義父のドンを説得して欲しいと頼む。しかしチャーリーは説得するどころか、「慎重に検討するべきだ」とドンに言う。フルビオは怒るが、なぜか自信たっぷりのチャリー。2人が去った後ドンを訪ねて来たのは、事もあろうにチャーリーの上司デクスター。ドンと何事かを相談している。数時間後、フルビオの携帯に、義父から取引成立という連絡が入る。感服してチャーリーを見つめるフルビオの口から、ギャングなんて真っ平だという告白が飛び出す。足を洗って、新しい人生をやり直したいと涙ながらに語るフルビオ。2人は共通の悲しみを胸に、夜の町を眺める。
あくる日のセラピーでチャーリーは必死にレストランでの非礼をエリオットに詫びる。しかし、落ち込んでいる原因は他にあった。とうとう会社でキレてしまい、部長を「無能」と罵ってクビになり、女房まで出て行ってしまったと言うのだ。この日がセラピーに参加する最後の日となるチャーリーは、みんなを飲みに誘う。いよいよ明日が、決着の日なのだ。その時、エリオットが奇妙なことを口にする。「明日の逮捕劇には、ジェリーも来るのかい?」と。ジェリーとは、レストランでモデルと一緒に座っていた”ウォール街のパーティー屋だよ”と言う。ジェイソンの本名がジェリー??どうもまだ、裏が仕込まれていそうだ。チャーリーは直属の上司ロニーに急いで電話をかける。
そして運命の日・・・。

スタッフ

脚本・監督:エリック・ブレークニー
製作:サンドラ・ブロック
共同プロデューサー:マーク・S・フィッシャー
撮影:トム・リッチモンド
プロダクション・デザイナー:マハー・アーマド
編集:パメラ・マーティン
音楽:ローレフ・ケント
コスチュームデザイナー:メアリー・クレア・ハナン

キャスト

リーアム・ニーソン
オリバー・プラット
サンドラ・ブロック
ホセ・ズニガ
リチャード・シフ
マリー・マコーニック
ミッチ・ピレギー

LINK

□IMDb
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http://studio.go.com/movies/gunshy/index.html
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