原題:THE RAGE:CARRIE 2

あの恐怖の惨劇から20年・・・。 今もう一人の彼女が覚醒する。

1999年/アメリカ映画/1時間44分/ビスタサイズ/ レッド・バンク・フィルムズ・プロダクション制作/ユナイテッド・アーチスト・ピクチャーズ提供/ 配給:(株)ギャガ・コミュニケーションズ=ムービーテレビジョン(株)

2005年03月25日よりDVDリリース 2000年7月1日よりシネマミラノにてロードショー公開

©UnitedArtists Pictures Inc,All Rights Reserved.

公開初日 2000/07/01

配給会社名 0025

解説

超能力を持つ女子高生が演じる壮絶な復讐劇を、センシティブにスタイリッシュに描いた伝説のカルト作『キャリー』。『エクソシスト』と共に、70年代オカルト映画の傑作に数えられるこの作品は、原作者スティーブン・キングと監督ブライアン・デ・パルマの名を、一躍世界に知らしめた青春ホラーの原点だ。『スクリーム』『ラストサマー』の両シリーズも、おそらく『キャリー』なくしては存在しえなかったはず。そしていま、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『シックス・センス』が世界中にオカルト・ブームを巻き起こすなか、真打とも言うべき『キャリー』の続編が、20年ぶりに帰って来た!
舞台は、前作の惨劇を生き残ったスーが、カウンセラーをつとめる高校。ここに通うレイチェルは、キャリーと同じ念動力を持つ孤独な少女だ。彼女の力を悪魔の仕業と信じる母が病院に収容されたあと、愛犬とたったひとりの親友以外、誰にも心を許さず生きてきたレイチェル。しかし、そんな彼女にも、ごく普通の女の子に生まれ変わるチャンスがめぐってくる。学園のヒーローとの恋、ファースト・キス、そしてメイク・ラブ。人を信じ、愛する喜びを知ったレイチェルの胸は、生まれて初めての幸福で満たされていく。だがそれも束の間、残酷なクラスメイトの罠にはまった彼女には、呪われたパワーを爆発させざるをえない苛酷な運命が待ち受けていた。
狂信的な母親に抑圧され、始終ビクビクとおびえていた前作のキャリーに比べ、新ヒロインのレイチェルは、世の中を醒めた目でみつめているタフでクールなキャラクターだ。が、固いバリアに覆われた彼女の心のなかには、キャリーと同じように、「誰かに愛されたい」という強烈な願望が渦巻いている。その思いをズタズタに引き裂かれ、絶望のどん底に突き落とされたレイチェルが引き起こす、血と炎の惨劇。最新のデジタル技術を駆使して描かれる衝撃のクライマックスは、画面分割の手法を使った前作を凌ぐ恐怖と迫力。加えて、ヒロインの心象風景をスローモーションやフィルターの効果で浮き彫りにするイメージ映像も、前作以上にスタイリッシュな趣向に富んでいる。「好きなホラー映画は何だ?」という『スクリーム』のパロディが盛り込まれるなど、いまどきの学園ホラーのツボを抑えた遊び心のある演出も魅力だ。
キャリーを演じてオスカー候補にあがったシシー・スペイセクを筆頭に、エイミー・アービング、ジョン・トラボルタらを輩出した1作目と同様、明日のスター候補がズラリとそろったキャストの顔ぶれも見逃せない。眼光の鋭さを武器にレイチェルを力演するのは、ローレンス・フィッシュバーン主演の「冬のライオン」をはじめ、数々のブロードウェイ劇で活躍する実力派エミリー・バーグル。学園のヒーロー、ジェシーに扮して二枚目ぶりを発揮するのは、『バッド・チューニング』『3人のエンジェル』などのジェイソン・ロンドン。惨劇の引き金を引くアメフト部員には、TVシリーズ「ホーム・インプルーブメント」のザッケリー・TY・ブライアン、『プライベート・ライアン』のディラン・ブルーノ、サリー・フイールドの息子イライジャ・クレイグらが扮し、個性を競い合う。また、自殺するレイチェルの親友リサの役どころで、『アメリカン・ビューティー』でケヴィン・スペイシーを虜にする美少女に扮したミーナ・スヴァーリが出演しているのも、大きな話題だ。彼ら若手をサポートするのは、前作にひき続きスーの役柄で登場するエイミー・アービング。レイチェルの母バーバラには、ブロードウェイの名舞台女優J・スミス・キャメロンが扮している。
製作は、オリジナルの『キャリー』の製作者でもあるポール・モナシュ。監督は、ドリュー・バリモア主演の『ボディヒート』でカルトな人気を誇るカット・シーア。撮影監督は、『スターマン』のドナルド・M・モーガン。さらに、『奇蹟の輝き』でオスカーを受賞したスチュアート・ロバートソンが、視覚効果スーパーバイザーに名を連ねている。

ストーリー

レイチェル(エミリー・バーグル)は、心に思うだけで物が動かせる強い念動力(テレキネシス)の持ち主。そんな彼女を「悪魔が乗り移っている」と思い込む母のバーバラ(J・スミス・キャメロン)は、まだレイチェルが幼いころ精神に錯乱をきたし、病院に収容された。以来、里親にひきとられ、誰にも心を許さず孤独に生きてきたレイチェル。ベイツ高校に通う彼女にとって、友だちと呼べるのは、愛犬のウォルターと幼なじみのリサ(ミーナ・スヴァーリ)だけだった。
そのリサが、校舎の屋上から投身自殺をはかるショッキングな事件が起こる。親友を亡くしたレイチェルの精神状態を心配したカウンセラーのスー(エイミー・アービング)は、オフィスに呼んでカウンセリングを受けるようにすすめるが、当のレイチェルはかたくなに心を閉ざすばかりだった。

リサを自殺に追い込んだのは、アメフト部員のエリック(ザッケリー・TY・ブライアン)だった。彼と、仲間のマーク(ディラン・ブルーノ)、ブラッド(ジャスティン・ユーリッチ)、チャック(イライジャ・クレイグ)らは、恋と縁のない女の子を誘惑しては得点を競いあうゲームに興じていたのだ。そのゲームの標的にされたリサは、エリックから聞かされた真実に耐えられず、自殺を遂げたのだった。しかし、これはエリックたちにとっても予想外の展開だった。もしもリサとのつながりがバレたら、大学進学もおぼつかなくなる。あせったエリックと、彼に相談を持ち掛けられたマークは、エリックとリサの関係を示す証拠写真の在処を聞き出そうと、レイチェルをマークする。

いっぽう、愛犬の交通事故がきっかけで、アメフト部の花形ジェシー(ジェーソン・ロンドン)と親しくなったレイチェルは、初めて経験する恋の予感にときめきを覚える。実は、ジェシーもエリックらの仲間だったのだが、レイチェルに対する彼の気持は本物だった。マークたちが、レイチェルを脅すため自宅に押しかけて行ったのを知った彼は、「彼女には手を出すな」と、仲間を戒めた。

そのころ、数度のカウンセリングでレイチェルの念動力を目撃したスーは、同じ力で学園を火の海に包み込んだかつての同級生キャリーが、レイチェルと関係があるのではないかと疑惑を抱き、病院にバーバラを訪ねた。超能力が男親からの遺伝であることを説明するスーに、しぶしぶバーバラが口にしたレイチェルの父親の名前——それは、キャリーの父と同じラルフ・ホワイトの名だった。

スーは、無残な焼け跡として残るかつての母校にレイチェルを連れ出し、キャリーが引き起こした22年前の惨劇を語って聞かせた。同時に、レイチェルに実の父の名を告げ、「超能力がコントロールできるようにあなたを助けたい」と、説得する。しかしレイチェルは、スーの言葉をまったく信じようとしなかった。

いまのレイチェルにとって、この世で唯一信頼できる人間は、ジェシーだった。初めての口づけ、そしてメイク・ラブ。ジェシーの腕に抱かれたレイチェルは、ごく普通の女の子のように、人を愛し、愛される喜びを知ったのだ。そんなレイチェルに敵意を燃やすチアリーダーのトレーシー(シャーロット・アヤンナ)。ジェシーのステディの座を狙う彼女は、マークらと結託し、フットボールの試合のあとに行われるパーティで、レイチェルをなぶりものにする計略をめぐらせる。

いよいよその日がやって来た。試合は、ジェシーの活躍で大勝利のうちに終了。パーティに出席するためジェシーを待っていたレイチェルは、トレーシーの仲間から偽の伝言を聞かされ、ひと足先に会場のマーク宅へ向う。いっぽうのジェシーは、トレーシーの巧妙な策略によって足止めをくらっていた。そうとは知らないレイチェルは、謝罪を申し入れてきたマークを許し、彼らの輪のなかに溶け込んでいった。そんな彼女の高揚した気分に、一気に冷水を浴びせかけるマークたち。彼らは、リサの自殺を招いた残酷なゲームのこと、そして、レイチェル自身もジェシーのゲームの標的だったことを口々にわめきたてながら、取り囲んだレイチェルを笑い者にした。とたんにうごめき出すレイチェルのバラの刺青。全身に怒りをみなぎらせた彼女の、想像を絶するパワーが炸裂する!

スタッフ

監督:カット・シーア
脚本:ラファエル・モロー
製作:ポール・モナシュ
製作総指揮:パトリック・パーマー
キャラクター創案:スティーブン・キング

キャスト

レイチェル:エミリー・バーグル
ジェシー:ジェイソン・ロンドン
スー・スネル:エイミー・アーヴィング
マーク:ディラン・ブルーノ
バーバラ:J・スミス・キャメロン
ブラッド:ジャスティン・ユーリッチ
エリック:ザッケリー・TY・ブライアン
チャック:イライジャ・クレイグ
モニカ:レイチェル・ブランチャード
トレイシー:シャーロット・アヤンナ
リサ:メナ・スヴァーリ
アーニー:エディ・ケイ・トーマス
ボイド・ウォレス:ジョン・ドー
エミリン・ウォレス:ケイト・スキナー

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